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第2章

魔法を見てもらおう

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 魔力値は、4クラスにわかれている。
 魔力値100未満、生活魔法を使える初級。
 魔力値100~500、簡単な魔法が使える中級。
 魔力値501~1,000になると、複雑な魔法が使えるようになる上級。
 魔力値1,001以上になると、相当な魔法の使い手となるマスター級。

 精霊の加護を受けた人は、魔力持ちになるという。魔力は高くても魔力値300くらいが普通らしい。なのに、私は魔力値860…。自分でもびっくりだ。

「私、魔力あったんですね~。でも魔法使えませんでしたよ?」

「なに?嬢ちゃん、魔法使ったのか!?」

「ええ。だけど、なにも起きませんでした」

「本当になにも起きなかったんだな?」

「はい…」

「なにも起こらないはずがない…。いや、起こらなくてよかったのか?」

 ハンクさんはブツブツ呟いている。

「なにも起こらなかったから、いいようなものの。一歩間違えていたら、魔力の暴走を起こすところだったぞ!」

 立ち直ったハンクさんに、怒られた。

「えー、そうなんですか?」

 だって、魔力あるなんて知らないし…。

「どうやって、魔法を使ってみたんだ?いや、待て待て。まずは場所移動だ。暴走したらまずい。ドリー嬢ちゃんは、ここで待っててくれ」

「私も見てみたいんです!」

 ドリーが言う。ハンクさんは、しばらく悩んで答える。

「しょうがねえなあ。じゃ、ついでにシロガネの登録もしちまうか」

「シロガネの登録?」

「街の中で魔獣がいると、召喚獣なのか違うのか、混乱するだろう?だから登録して、わかるようにするのさ」

「なるほど」

 ハンクさんは廊下へ出て、誰かに声をかける。

「ラウルはいるか?」

「なんですか?」

 背が高く、痩せている赤い髪の男性がやってくる。二人は部屋に入ってくる。そして、お互いに自己紹介をする。赤い髪の男性は、副ギルドマスターのラウルさんっていうんだって。

「ラウル、こっちの嬢ちゃんの魔法を見てやってくれるか?俺はこの召喚獣の登録をしておくからよ」

「あなたが召喚獣登録ですか?」

 そう言って、チラリとシロガネを見る。ハンクさんは、簡単に私の魔力値などのことを、ラウルさんに説明した。

「特殊なケースですね」

 ラウルさんが呟く。私って、特殊なのね…。

「わかりました。お嬢さん方、私についてきてください」

「シロガネはここにいて、登録だ」

 ハンクさんがつけ加える。

「シロガネ、私たちは行くけど、いい子にしててね」

『オレはいい子だぞ』

「ハンクさん、シロガネをよろしくお願いします」

 シロガネの言い分を無視して、ハンクさんに言う。
  そしてシロガネを部屋に残し、ドリーと二人でラウルさんについていった。


 建物の裏手にある運動場みたいなところへ着いた。

「ここは魔法の練習や訓練に使っている場所です。周りに結界がはってありますので、ここでやってもらいます。ドリーさんは危ないので、そこの小屋に入ってください。そこにも結界がはってありますので、安心してください」

 どんだけ用心してるの?そんなに危険じゃないと思うよ?たぶん…。

 ドリーが小屋に入ったことを確認して、ラウルさんが合図する。

「それでは、あなたのやり方で魔法を使ってみてください」

「わかりました。えっと、水!」

「…」

 なにも起こらない。

「火!」

「…」

 なにも起こらない。ほらね。

「待ってください。アリサさん、ふざけてますか?」

「ふざけてません。本気です!…だめですか?」

「ええ、だめですね。まるで初心者です。
いや、それよりひどいかもです」

 そんなに?



~~~~~~~~~~~~~

 更新が遅れて、申し訳ありません。

 ようやく、少しですが更新させていただきました。

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