バッドエンドの異世界に悪役転生した僕は、全力でハッピーエンドを目指します！

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47.Ａ級冒険者 ダンバード・スタンフィール

　第三都市フィルドでは、冒険者ギルドが第一支部から第五支部まであった。

　このフィルド地域で中程度に規模が大きく、一番有名ギルドが第一支部だった。このギルドの特徴は所属冒険者数はフィルド地域のギルドの中では一番少ないが、討伐件数は一番多かった。
　
　それというのも、第一ギルドでは所属冒険者のランクをⅭクラス以上と定めていた。一騎当千クラスの冒険者達が、一人当たりの討伐件数を稼いでいた。そのせいか、他と比べて指名依頼も多いのも特徴だった。第一ギルドでは指名依頼でしくじったことはまだ一度も無く、それが第一ギルド所属の冒険者たちの自慢だった。
　
　俺はそんな第一ギルドに所属していた。

　一週間の日程の討伐依頼を無事に達成して、今日は久しぶりにフィルドに戻ってきた。
　
　依頼内容は、隣国エンブリオンガーディ王国の国境近辺の森でしか自生していない、ユリイカの花を摘んでくる事だった。依頼自体は簡単だが、場所が悪かった。その森は大型魔獣が棲息している森だった。今回は数名に指名依頼があって、臨時でパーティーを組む事になった。
　
　パーティーメンバーは同じ第一ギルド所属で、過去に何回か同じように臨時でパーティーを組んだ事があったので、気心が知れてやりやすかった。

　臨時パーティーメンバーの、リーダー格のタナントスはＡ級冒険者だった。その大きな体格を活かして大剣を自由自在に操り、パワータイプの剣士だった。
　
　Ａ級精霊魔法士のファイシェーンは、回復と支援魔法に特化していた。魔力も豊富な彼がいれば戦闘の時にバースト状態になる事も可能だ。
　そして、この俺を入れた三人のパーティーだった。

　パーティー名はトリプルＡ。パワー系パーティーだった。