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11月 4
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「長くなりそうですから先に読んでおいてくれ」
「あ、はい!」
ベニバナさんと話し込んでいるモミジを横目に、先生から台本を受け取り読んでみると、知っているお話とだいぶ違う・・・
「最後!ヒイラギのは、イモ虫なんだからアイツには怪しさが必要なのよ!水タバコもファッションアイテムだわ!中身空っぽのキセルにして、演出としてドライアイス?いや、紙吹雪かしら?つばの広い帽子で 片眼しか見せないようにして、マントとか着せて旅人っぽく・・・」
「よしよし」
そろそろかとカエデが声をかける。
「モミジ終わった?」
「えぇ、終わったわ」
ベニバナさんは台本を受け取った後戻っていった。
ルピナスは少し不安になった事を聞いてみた。
「あの、ストーリーこれでいいんですか?」
「ボタンに首を・・・何て言わせてみろ!また親父さんが職員室で籠城するぞ」
フクジュ先生がため息をつき、ボタンが謝る。
「・・・すみません」
「配役を変えるのはどうですか?」
「何よ!そんなにアタシを悪役にしたいの!?」
「違う違う」
ヒイラギが提案し、モミジが着替えたヒイラギの制服のネクタイを引っ張る。
「確かにモミジなら女王のキャラも合うが、また配役の問題が出てくるんだよ」
「双子は双子がやるのが一番だしね」
ヤマブキが台本を見ながら言う。
「だから!今回は台本を修正した。異論は認めん」
フクジュ先生が直したのだろう。先生も大変だ。
「でも、いいお話ですわね」
「パロディなんていくらでもあるしいいんじゃない?」
ボタンはほぅっとしながら感想を述べ、ヤマブキも気に入った様子だ。
「うん、気に入りました!」
ルピナスもにっこり笑った。
その日の放課後、教室で劇の練習中・・・
『はぁ・・・退屈。本を読むのも飽きちゃった』
その時、洋服を着て二足歩行しているウサギが通り過ぎます。
『いけね!遅刻だ!!女王が泣くぞ!』
「・・・・・・ふんっ!」
まだ怒ってるんですからね!!!ルピナスはアスターにそっぽを向いた。この場ではアリスとして追いかけなくてはならないが、抵抗をしたかった。
「・・・・・・!」
アスターは流石にムッとした。ただ、自分が何かしてルピナスを怒らせてしまい、それはクラスメイト全員がアスターを怒るものらしい。それはきっと自分が悪い。
けど、今は劇の練習中だろ!?よし、アドリブで連れてく!
アスターはイタズラを考えた子供のようにニヤリと笑った。
『あ!そこにいたのかメアリー・アン!お前、女王の相手をしてくれ!よっと!』
ウサギはアリスを抱えた。
「はあ!?ちょっと降ろしてよ!」
『行くぞメアリー・アン!』
『わ、私はアリスよ!!』
『こっちは急いでるんだよ!』
ウサギは台本通りに舞台を一周する。
『きゃあああああああ!!!速すぎ!!落ちる!』
『舌噛むから黙ってろって!首に手回せ!』
『いやあああああぁぁぁ~~!!!!』
そのまま2人は舞台を退場していった。
パンッ
両手を叩いたフクジュ先生は最初こそ見守っていたが、今は肩を振るわせて笑っている。
元々クラスでも足が最速のアスターにルピナスは追いつけない。でも、アリスが振り回されている状況にしたかったのだ。
「はははっ!良かったぞアスター!本番もこれで行こう!」
「りょ~かいっ!」
「べ、別にお姫様抱っこじゃなくても良いですよね!?」
アスターはルピナスを抱えたまま楽しそうに返事したが、ルピナスは抗議する。
恥ずかしすぎて自分が悪かったと反省する。
「おう!ならおんぶか?抱っこでも」
「もうばかぁ・・・・・・・・・!」
「ルピナス真っ赤だよ?」
ヤマブキが面白そうにからかうと、ルピナスは激怒した。
「うるさい!!」
「ひぇっ!」
ヤマブキはルピナスのいつもと違う激怒に怯えるように驚いた。ルピナスは顔を隠して呟く。
「あと、何でもいいから早く降ろして・・・」
しかし、アスターはルピナスを抱えたまま鼻を近づける。
「ん?なんかまた違う香りがする・・・食い物か?」
「グレープフルーツとジンジャー・・・って!近いわこのバカ!!」
「でっ!」
さすがに叩かれた。カスミがシーっとしながらヤマブキに言った。
「イチャイチャのじゃましちゃダメ!」
「してない~!」
ようやく降ろされたルピナスは真っ赤になりながら最後の訴えをした。
ルピナスは相談したくてその日の夜にモミジとボタンを呼び出した。寮の2階にある談話室で女子会だ。もう遅いのでカスミは寝ている。
「もう!アスターはいつもルピナスにセクハラ発言するんだから!」
相談するやいなやモミジはミルクティーを飲みながらご立腹だ。ルピナスはイチゴミルクを抱えて真っ赤になりながら照れつつ怒る。
「ハロウィンの事、覚えてないのが複雑だよ・・・!」
ボタンが緑茶から口を離し、少し考えてから口を開く。
「・・・でも、アスターさんがそういう発言をするのはルピナスさんだけではないですか?私はされた事無いですよ?」
「あ、アタシも無いかも・・・」
「へ!ぐ、偶然だよ!偶然!!偶然!!」
モミジも同意するとルピナスは真っ赤になって否定する。
「本能なんじゃないの~?」
「わたくしは無意識だと思いますわ」
モミジがからかい、ボタンは推理しているように答える。
「な、何が本能なの!?何が無意識なの!?」
「さ~あね~」
「今はまだ秘密にしておきますわ」
ルピナスは比較的鈍い方だ。モミジははぐらかし、ボタンは自分の人差し指を口元に当てる。
「モミジちゃんボタンちゃん教えてよ!」
「あははっ!」「うふふっ!」
モミジとボタンは顔を見合わせてから笑う。豪快に笑うモミジとおしとやかに笑うボタン。笑い方は違うが、この時のツボはぴったり同じだった。
「あ、はい!」
ベニバナさんと話し込んでいるモミジを横目に、先生から台本を受け取り読んでみると、知っているお話とだいぶ違う・・・
「最後!ヒイラギのは、イモ虫なんだからアイツには怪しさが必要なのよ!水タバコもファッションアイテムだわ!中身空っぽのキセルにして、演出としてドライアイス?いや、紙吹雪かしら?つばの広い帽子で 片眼しか見せないようにして、マントとか着せて旅人っぽく・・・」
「よしよし」
そろそろかとカエデが声をかける。
「モミジ終わった?」
「えぇ、終わったわ」
ベニバナさんは台本を受け取った後戻っていった。
ルピナスは少し不安になった事を聞いてみた。
「あの、ストーリーこれでいいんですか?」
「ボタンに首を・・・何て言わせてみろ!また親父さんが職員室で籠城するぞ」
フクジュ先生がため息をつき、ボタンが謝る。
「・・・すみません」
「配役を変えるのはどうですか?」
「何よ!そんなにアタシを悪役にしたいの!?」
「違う違う」
ヒイラギが提案し、モミジが着替えたヒイラギの制服のネクタイを引っ張る。
「確かにモミジなら女王のキャラも合うが、また配役の問題が出てくるんだよ」
「双子は双子がやるのが一番だしね」
ヤマブキが台本を見ながら言う。
「だから!今回は台本を修正した。異論は認めん」
フクジュ先生が直したのだろう。先生も大変だ。
「でも、いいお話ですわね」
「パロディなんていくらでもあるしいいんじゃない?」
ボタンはほぅっとしながら感想を述べ、ヤマブキも気に入った様子だ。
「うん、気に入りました!」
ルピナスもにっこり笑った。
その日の放課後、教室で劇の練習中・・・
『はぁ・・・退屈。本を読むのも飽きちゃった』
その時、洋服を着て二足歩行しているウサギが通り過ぎます。
『いけね!遅刻だ!!女王が泣くぞ!』
「・・・・・・ふんっ!」
まだ怒ってるんですからね!!!ルピナスはアスターにそっぽを向いた。この場ではアリスとして追いかけなくてはならないが、抵抗をしたかった。
「・・・・・・!」
アスターは流石にムッとした。ただ、自分が何かしてルピナスを怒らせてしまい、それはクラスメイト全員がアスターを怒るものらしい。それはきっと自分が悪い。
けど、今は劇の練習中だろ!?よし、アドリブで連れてく!
アスターはイタズラを考えた子供のようにニヤリと笑った。
『あ!そこにいたのかメアリー・アン!お前、女王の相手をしてくれ!よっと!』
ウサギはアリスを抱えた。
「はあ!?ちょっと降ろしてよ!」
『行くぞメアリー・アン!』
『わ、私はアリスよ!!』
『こっちは急いでるんだよ!』
ウサギは台本通りに舞台を一周する。
『きゃあああああああ!!!速すぎ!!落ちる!』
『舌噛むから黙ってろって!首に手回せ!』
『いやあああああぁぁぁ~~!!!!』
そのまま2人は舞台を退場していった。
パンッ
両手を叩いたフクジュ先生は最初こそ見守っていたが、今は肩を振るわせて笑っている。
元々クラスでも足が最速のアスターにルピナスは追いつけない。でも、アリスが振り回されている状況にしたかったのだ。
「はははっ!良かったぞアスター!本番もこれで行こう!」
「りょ~かいっ!」
「べ、別にお姫様抱っこじゃなくても良いですよね!?」
アスターはルピナスを抱えたまま楽しそうに返事したが、ルピナスは抗議する。
恥ずかしすぎて自分が悪かったと反省する。
「おう!ならおんぶか?抱っこでも」
「もうばかぁ・・・・・・・・・!」
「ルピナス真っ赤だよ?」
ヤマブキが面白そうにからかうと、ルピナスは激怒した。
「うるさい!!」
「ひぇっ!」
ヤマブキはルピナスのいつもと違う激怒に怯えるように驚いた。ルピナスは顔を隠して呟く。
「あと、何でもいいから早く降ろして・・・」
しかし、アスターはルピナスを抱えたまま鼻を近づける。
「ん?なんかまた違う香りがする・・・食い物か?」
「グレープフルーツとジンジャー・・・って!近いわこのバカ!!」
「でっ!」
さすがに叩かれた。カスミがシーっとしながらヤマブキに言った。
「イチャイチャのじゃましちゃダメ!」
「してない~!」
ようやく降ろされたルピナスは真っ赤になりながら最後の訴えをした。
ルピナスは相談したくてその日の夜にモミジとボタンを呼び出した。寮の2階にある談話室で女子会だ。もう遅いのでカスミは寝ている。
「もう!アスターはいつもルピナスにセクハラ発言するんだから!」
相談するやいなやモミジはミルクティーを飲みながらご立腹だ。ルピナスはイチゴミルクを抱えて真っ赤になりながら照れつつ怒る。
「ハロウィンの事、覚えてないのが複雑だよ・・・!」
ボタンが緑茶から口を離し、少し考えてから口を開く。
「・・・でも、アスターさんがそういう発言をするのはルピナスさんだけではないですか?私はされた事無いですよ?」
「あ、アタシも無いかも・・・」
「へ!ぐ、偶然だよ!偶然!!偶然!!」
モミジも同意するとルピナスは真っ赤になって否定する。
「本能なんじゃないの~?」
「わたくしは無意識だと思いますわ」
モミジがからかい、ボタンは推理しているように答える。
「な、何が本能なの!?何が無意識なの!?」
「さ~あね~」
「今はまだ秘密にしておきますわ」
ルピナスは比較的鈍い方だ。モミジははぐらかし、ボタンは自分の人差し指を口元に当てる。
「モミジちゃんボタンちゃん教えてよ!」
「あははっ!」「うふふっ!」
モミジとボタンは顔を見合わせてから笑う。豪快に笑うモミジとおしとやかに笑うボタン。笑い方は違うが、この時のツボはぴったり同じだった。
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