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エピローグ
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「はい。おしまい。面白かった?」
「うん。ありがとうアース先生」
「龍の唄、どっちも大事にしなきゃね」
「みんなに属性があるんだねー」
「性格に違いがあるから仲良くなるドラゴンも違うし、相性もあるんだね~」
「でも、木属性は何で火属性に弱いんだ?生木は燃えにくいだろ?」
「確かにそうだけど、それなら山火事は起きない事になっちゃうよ」
「あーそういえばそうかも」
「さ、明日のお祭り頑張ろう!」
『おー!!』
あの後、この村の過去はエウロスが監修を勤めて、兄さんが本を書いた。
絵本の簡単なバージョンはフロストがイラストを描いた。
オレは村の先生になって授業で村の歴史を子供たちに教えたりしてる。
噴水には龍の形を真似た柳の木を置き、レビンが剪定している。柳は村に伝わる神聖な木らしい。
歌のステージは神殿の一番奥になった。
フェンディの歌った歌はやはり村中に響き渡り、機械を使わずともスピーカーの役割を神殿が果たしている事がわかった
。あの時、数人が避難の為に山に登っていて、提案したらしい。
山には果物を運ぶような電車に似たものが作られて、簡単に行き来ができるようになった。ロープーウェイを作ろうとして、山の木を切る計画には反対した時は大変だったが。
「先生さようなら~」
「さよなら~気をつけて帰るんだぞー」
「はーい」
「さて、祭りの会場の見回りに行くか」
日はだいぶ傾き、辺りは暗くなり始め、鳥が家に帰る夕刻だ。
村長には兄貴がなり、作家と両立してるのでオレもよく手伝っている。
おばばの作っていたドラゴンのグッズはラットとダクトが引き継いでくれ、占いやまじないをしている。双子は何気に器用なのだ。
なんだかんだでおばばはしっかりと後継者を作っていたらしい。村人以外にも広めようと、属性の占いまで作っているらしい。
噴水の近くに誰かいる。オレは声をかけた。
「フェンディ!」
「アース!」
フェンディはオレに抱きついてきた。
オレも抱きしめる
「よく帰ってこれたな」
「当たり前でしょ!年に一度だもん」
「だな。そういえばフレイアは?」
「帰るなり、真っ直ぐ家に帰ったよ。ラブラブだよね」
フレイアはエウロスと結婚した。ずっと前からエウロスはフレイアに気があったらしく、親友の気持ちに全く気づいていなかったオレは驚愕したものだ。
ま、かくいうオレ達も婚約した仲だ。
フェンディとフレイアはデュオを組んで、歌い手として都に出向き歌っている。
「ひょっとして、明日の特別ゲストはお前らか?」
「うん。ライブするの!」
「ははっ。どーりで村に人が集まるワケだ」
「エヘヘ」
「そういえば、あの時フロストが渡したドラゴンはどんな意味なんだ?青いドラゴンはフェンディがとったんだろ?」
「うん」
フェンディは顔を赤くして俯く
「あ、相手の属性のドラゴンを月の見える枕元に置くと、その人と結ばれるっていわれてるの」
「水色のは?ヤケに玄関を押されたけど」
「うん。玄関は家族になるように。フロストはアースの事、本当のお兄ちゃんになってほしいって前から言ってたの」
「家族?」
「もう少ししたらなるから、おまじない叶ったね」
フェンディは照れながらニッコリ笑った。
FIN
「うん。ありがとうアース先生」
「龍の唄、どっちも大事にしなきゃね」
「みんなに属性があるんだねー」
「性格に違いがあるから仲良くなるドラゴンも違うし、相性もあるんだね~」
「でも、木属性は何で火属性に弱いんだ?生木は燃えにくいだろ?」
「確かにそうだけど、それなら山火事は起きない事になっちゃうよ」
「あーそういえばそうかも」
「さ、明日のお祭り頑張ろう!」
『おー!!』
あの後、この村の過去はエウロスが監修を勤めて、兄さんが本を書いた。
絵本の簡単なバージョンはフロストがイラストを描いた。
オレは村の先生になって授業で村の歴史を子供たちに教えたりしてる。
噴水には龍の形を真似た柳の木を置き、レビンが剪定している。柳は村に伝わる神聖な木らしい。
歌のステージは神殿の一番奥になった。
フェンディの歌った歌はやはり村中に響き渡り、機械を使わずともスピーカーの役割を神殿が果たしている事がわかった
。あの時、数人が避難の為に山に登っていて、提案したらしい。
山には果物を運ぶような電車に似たものが作られて、簡単に行き来ができるようになった。ロープーウェイを作ろうとして、山の木を切る計画には反対した時は大変だったが。
「先生さようなら~」
「さよなら~気をつけて帰るんだぞー」
「はーい」
「さて、祭りの会場の見回りに行くか」
日はだいぶ傾き、辺りは暗くなり始め、鳥が家に帰る夕刻だ。
村長には兄貴がなり、作家と両立してるのでオレもよく手伝っている。
おばばの作っていたドラゴンのグッズはラットとダクトが引き継いでくれ、占いやまじないをしている。双子は何気に器用なのだ。
なんだかんだでおばばはしっかりと後継者を作っていたらしい。村人以外にも広めようと、属性の占いまで作っているらしい。
噴水の近くに誰かいる。オレは声をかけた。
「フェンディ!」
「アース!」
フェンディはオレに抱きついてきた。
オレも抱きしめる
「よく帰ってこれたな」
「当たり前でしょ!年に一度だもん」
「だな。そういえばフレイアは?」
「帰るなり、真っ直ぐ家に帰ったよ。ラブラブだよね」
フレイアはエウロスと結婚した。ずっと前からエウロスはフレイアに気があったらしく、親友の気持ちに全く気づいていなかったオレは驚愕したものだ。
ま、かくいうオレ達も婚約した仲だ。
フェンディとフレイアはデュオを組んで、歌い手として都に出向き歌っている。
「ひょっとして、明日の特別ゲストはお前らか?」
「うん。ライブするの!」
「ははっ。どーりで村に人が集まるワケだ」
「エヘヘ」
「そういえば、あの時フロストが渡したドラゴンはどんな意味なんだ?青いドラゴンはフェンディがとったんだろ?」
「うん」
フェンディは顔を赤くして俯く
「あ、相手の属性のドラゴンを月の見える枕元に置くと、その人と結ばれるっていわれてるの」
「水色のは?ヤケに玄関を押されたけど」
「うん。玄関は家族になるように。フロストはアースの事、本当のお兄ちゃんになってほしいって前から言ってたの」
「家族?」
「もう少ししたらなるから、おまじない叶ったね」
フェンディは照れながらニッコリ笑った。
FIN
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