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唄と歌とうた
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神殿を出るとドラゴンはいつの間にか起きて、こっちに向かって飛んできていた。
ドキドキしていたが、何だか雰囲気が違う。
フワリと目の前に降りた。
ドラゴンはフェンディに擦り寄った。シッポをパタパタさせている。まるで犬のシッポだ。
フェンディは初めはビックリしていたが、やがて優しく撫でた。しばらく撫でていたが、ドラゴンはフェンディを咥えて背中に乗せた。
ドラゴンは次にオレを見た。オレは昨日の夜と同じ気持ちになり、優しく触れた。木の幹のような身体は手触りは良くないが、どこか落ち着く
ドラゴンは次にオレを咥えた。羽を広げだしたから、ひょっとしてこのまま飛ぶんじゃないかと慌てたが、オレはフェンディの後ろの背中に乗せられた。焦った。
どうやらこのドラゴン、そこまで大きくなく、2人乗りのようだ。さびが苦手だったり、噴水で遊んでいたのもまだ子どもなんだろうなと納得した。
ドラゴンは空に舞い上がり、しばらく空中散歩をしていた。
途中落ちそうになり、フェンディに抱きついてしまい、2人して赤くなっていると、ドラゴンがニコニコしてこっちを見ている気がした。
ドラゴンはゆっくりと噴水近くに降りて、
オレ達を下ろした。
村人のみんなも吸い寄せられるように集まってきた
泣いていた赤ん坊がスヤスヤと寝息をたてており、親に抱かれて半ベソになっていた子供が眼を輝かせていた。
フェンディはドラゴンを撫でている
すっかり懐いたものだ。
怖がっている村人を押し除け、ヌッと出てきた人物がいた。
「お見事じゃ!」
「おばば!」
「フレイアが歌い出した時はいよいよ死ぬかと思ったぞ」
「おばば。みんな助かったじゃねーか」
「それもそうじゃな。久しいのグリーツ落ち着いたか」
グアッ
ドラゴンがおばばに向かって鳴いた
何だか昔馴染みのペットみたいだ
「グリーツ?」
「この子の名前じゃ。昔、封印する前にワシが付けた名前じゃ」
「名前付けた⁈」
「そうじゃ。200年ぐらい経っとるかの」
「200年⁈」
「おばばいくつだよ!」
フェンディは素直に驚き
オレは笑いながら言った。おばばはオレのばあちゃんだ。精々7.80ぐらいだろ。オレは冗談だと思ったのだが、しかし
「あぁ、そう言えば言ってなかったのぉー。ワシは封印の解けたこの子を見届ける為に、寿命を伸ばすまじないをかけたんじゃ」
サラッと爆弾発言したぞ!
「おばばはオレのばあちゃんじゃねーのか!?」
「ひ~いばあちゃんじゃ。お前の先祖になるから間違えてはおらんぞ」
ひ~い?頭がクラクラしてきた。でも、おばばは占いやまじないで生計を立てていたりするので不思議と納得してしまう
「でも、なんでこのドラゴンがこの村に封印されてんだよ!」
しかもおばばは封印されていた事を知っているようだ。祭りの度にドラゴンのグッズを作っていたのも、今年はヤケに張り切っていたのもうなづけるぞ!
「まぁ待て、ゆっくり説明してやるから」
そうしてオレ達は村の歴史を聞いた。
その間に木属性のドラゴン、グリーツは緑の奥深くの何処かの山へと飛びたっていった。
ドキドキしていたが、何だか雰囲気が違う。
フワリと目の前に降りた。
ドラゴンはフェンディに擦り寄った。シッポをパタパタさせている。まるで犬のシッポだ。
フェンディは初めはビックリしていたが、やがて優しく撫でた。しばらく撫でていたが、ドラゴンはフェンディを咥えて背中に乗せた。
ドラゴンは次にオレを見た。オレは昨日の夜と同じ気持ちになり、優しく触れた。木の幹のような身体は手触りは良くないが、どこか落ち着く
ドラゴンは次にオレを咥えた。羽を広げだしたから、ひょっとしてこのまま飛ぶんじゃないかと慌てたが、オレはフェンディの後ろの背中に乗せられた。焦った。
どうやらこのドラゴン、そこまで大きくなく、2人乗りのようだ。さびが苦手だったり、噴水で遊んでいたのもまだ子どもなんだろうなと納得した。
ドラゴンは空に舞い上がり、しばらく空中散歩をしていた。
途中落ちそうになり、フェンディに抱きついてしまい、2人して赤くなっていると、ドラゴンがニコニコしてこっちを見ている気がした。
ドラゴンはゆっくりと噴水近くに降りて、
オレ達を下ろした。
村人のみんなも吸い寄せられるように集まってきた
泣いていた赤ん坊がスヤスヤと寝息をたてており、親に抱かれて半ベソになっていた子供が眼を輝かせていた。
フェンディはドラゴンを撫でている
すっかり懐いたものだ。
怖がっている村人を押し除け、ヌッと出てきた人物がいた。
「お見事じゃ!」
「おばば!」
「フレイアが歌い出した時はいよいよ死ぬかと思ったぞ」
「おばば。みんな助かったじゃねーか」
「それもそうじゃな。久しいのグリーツ落ち着いたか」
グアッ
ドラゴンがおばばに向かって鳴いた
何だか昔馴染みのペットみたいだ
「グリーツ?」
「この子の名前じゃ。昔、封印する前にワシが付けた名前じゃ」
「名前付けた⁈」
「そうじゃ。200年ぐらい経っとるかの」
「200年⁈」
「おばばいくつだよ!」
フェンディは素直に驚き
オレは笑いながら言った。おばばはオレのばあちゃんだ。精々7.80ぐらいだろ。オレは冗談だと思ったのだが、しかし
「あぁ、そう言えば言ってなかったのぉー。ワシは封印の解けたこの子を見届ける為に、寿命を伸ばすまじないをかけたんじゃ」
サラッと爆弾発言したぞ!
「おばばはオレのばあちゃんじゃねーのか!?」
「ひ~いばあちゃんじゃ。お前の先祖になるから間違えてはおらんぞ」
ひ~い?頭がクラクラしてきた。でも、おばばは占いやまじないで生計を立てていたりするので不思議と納得してしまう
「でも、なんでこのドラゴンがこの村に封印されてんだよ!」
しかもおばばは封印されていた事を知っているようだ。祭りの度にドラゴンのグッズを作っていたのも、今年はヤケに張り切っていたのもうなづけるぞ!
「まぁ待て、ゆっくり説明してやるから」
そうしてオレ達は村の歴史を聞いた。
その間に木属性のドラゴン、グリーツは緑の奥深くの何処かの山へと飛びたっていった。
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