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龍神祭のうた
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どれぐらい時間が経っただろう
神殿に着いた頃にはヘトヘトだった
「でも、何処で歌えばいいのかしらね?」
フレイアが少し息を弾ませ、キョロキョロしながら言う
「楽器も何も無いよな?ピアノくらいなら弾けるけど?」
オレも神殿内を見渡す
「ホントに大丈夫かな?」
フェンディは怯えている
「わーいわーい!」
「こういう時は1番奥でしょ~!じょ~しき~♩」
「お約束だなー!」
「ラット!ダクト!ちょっと待って!」
フェンディが双子を追いかける
やっぱり連れてきてよかった。フェンディも笑いながら走っている
オレたちも奥に行ってみた。
普段は入口しか入っちゃいけないって言われてるからな
「おばばのお説教が待ってるぞー」
オレはげんなりしながら向かう。2日連続のお説教は勘弁してほしい
「でも、ずっと入ってみたかったのよねー」
「あー、本持ってくれば良かったなぁ!」
好奇心旺盛なフレイアの足取りも軽い。エウロスに到っては眼を輝かせながら周囲を観察し、走って双子に追いついたり、中々進まなかったりとせわしない
「あー鉄琴だ~!」
「わーい弾こう弾こうー!」
「ラット!ダクト!遊びに来たんじゃないぞー」
双子がデタラメに叩きだす
エウロスが嗜めるが嬉しそうだ。興味津々で見ている
「でも、鉄というよりは石だ石琴ってヤツか?」
音はとても良い。が、しかし
「あーもう貸せ!」
オレは双子からバチを奪った
デタラメに叩くから耳障りだった
「アースが演奏するの~?」
「よっ!待ってましたー!」
拍手しだしたぞオイ
「勘弁しろよ。初めての楽器だぞ!?」
オレは困って頭をかいた
フェンディが、曲をリクエストした
その曲はフェンディが昨日歌った曲だ
ったく!昨日の夜に久しぶりに1度聞いただけだぜ。覚えてるか?
「じゃあお前歌えよ!」
オレはリクエストされた曲を返事も聞かずに弾きだした。
もうわかっている。フェンディはこの方が歌えるって。
フェンディの歌っていた曲は、村に伝わるもう一つの唄で親が子どもに聞かせる子守唄だ
あの時は久しぶりすぎて忘れていたが、どこか懐かしい感じがしたのはそのせいか
もう誰もが忘れた唄だ。オレだって久しぶりだ
神殿に眠っていた石琴だが、音は澄みきっていてよく響く。この神殿自体がスピーカーのような役割を持っているようで、村にも響いているので機械がいらない
エウロスはその役目に眼を輝かせている。
フェンディがオレの朧げな楽器に合わせて優しく歌い始めた。ゆっくりと、合わせてくれるように。
ドラゴンは噴水の辺りにいる
サビが近づき、オレは思い出してきた。フェンディが合わせてくれるように響かせる
ドラゴンはどうやら歌に気づいたらしい。こっちをジッと見ている。
オレはドキドキしながらフェンディを見たが、フェンディは気づく事なくサビに入った。
元は子守唄だが、こうして聞いてみるとまるで賛美歌だ。龍に歌を捧げている気さえする
気がつくと、ドラゴンは静かに寝息をたてているようだった。
気持ちが落ち着いたのか、あんなにあった木や葉っぱがゆっくりと緑色に輝やきながら消えていき、壊れた場所も元に戻っていった。
歌が終わり、最後の音を弾き終わると、村は葉っぱだけを残して完全に元に戻った。
葉っぱとケガが無ければ村人全員で夢を見たんじゃないかと疑うほどだった。
神殿に着いた頃にはヘトヘトだった
「でも、何処で歌えばいいのかしらね?」
フレイアが少し息を弾ませ、キョロキョロしながら言う
「楽器も何も無いよな?ピアノくらいなら弾けるけど?」
オレも神殿内を見渡す
「ホントに大丈夫かな?」
フェンディは怯えている
「わーいわーい!」
「こういう時は1番奥でしょ~!じょ~しき~♩」
「お約束だなー!」
「ラット!ダクト!ちょっと待って!」
フェンディが双子を追いかける
やっぱり連れてきてよかった。フェンディも笑いながら走っている
オレたちも奥に行ってみた。
普段は入口しか入っちゃいけないって言われてるからな
「おばばのお説教が待ってるぞー」
オレはげんなりしながら向かう。2日連続のお説教は勘弁してほしい
「でも、ずっと入ってみたかったのよねー」
「あー、本持ってくれば良かったなぁ!」
好奇心旺盛なフレイアの足取りも軽い。エウロスに到っては眼を輝かせながら周囲を観察し、走って双子に追いついたり、中々進まなかったりとせわしない
「あー鉄琴だ~!」
「わーい弾こう弾こうー!」
「ラット!ダクト!遊びに来たんじゃないぞー」
双子がデタラメに叩きだす
エウロスが嗜めるが嬉しそうだ。興味津々で見ている
「でも、鉄というよりは石だ石琴ってヤツか?」
音はとても良い。が、しかし
「あーもう貸せ!」
オレは双子からバチを奪った
デタラメに叩くから耳障りだった
「アースが演奏するの~?」
「よっ!待ってましたー!」
拍手しだしたぞオイ
「勘弁しろよ。初めての楽器だぞ!?」
オレは困って頭をかいた
フェンディが、曲をリクエストした
その曲はフェンディが昨日歌った曲だ
ったく!昨日の夜に久しぶりに1度聞いただけだぜ。覚えてるか?
「じゃあお前歌えよ!」
オレはリクエストされた曲を返事も聞かずに弾きだした。
もうわかっている。フェンディはこの方が歌えるって。
フェンディの歌っていた曲は、村に伝わるもう一つの唄で親が子どもに聞かせる子守唄だ
あの時は久しぶりすぎて忘れていたが、どこか懐かしい感じがしたのはそのせいか
もう誰もが忘れた唄だ。オレだって久しぶりだ
神殿に眠っていた石琴だが、音は澄みきっていてよく響く。この神殿自体がスピーカーのような役割を持っているようで、村にも響いているので機械がいらない
エウロスはその役目に眼を輝かせている。
フェンディがオレの朧げな楽器に合わせて優しく歌い始めた。ゆっくりと、合わせてくれるように。
ドラゴンは噴水の辺りにいる
サビが近づき、オレは思い出してきた。フェンディが合わせてくれるように響かせる
ドラゴンはどうやら歌に気づいたらしい。こっちをジッと見ている。
オレはドキドキしながらフェンディを見たが、フェンディは気づく事なくサビに入った。
元は子守唄だが、こうして聞いてみるとまるで賛美歌だ。龍に歌を捧げている気さえする
気がつくと、ドラゴンは静かに寝息をたてているようだった。
気持ちが落ち着いたのか、あんなにあった木や葉っぱがゆっくりと緑色に輝やきながら消えていき、壊れた場所も元に戻っていった。
歌が終わり、最後の音を弾き終わると、村は葉っぱだけを残して完全に元に戻った。
葉っぱとケガが無ければ村人全員で夢を見たんじゃないかと疑うほどだった。
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