43 / 63
2巻 2科分裂編
第2話 ①
しおりを挟む
☆
いつからだろう。小さい頃に使えるようになりたくて仕方がなかった魔法や特殊能力をリアルな世界で使えるはずがない、と気づきはじめたのは。その事実に気がついた時はたいそう意気消沈した記憶がある。
しかし実際に使えるようになった今ではその価値観は大幅に塗り変わった。
自身に備わってしまった雷塊を生み出す力は人を傷つけるだけに留まらず、殺めることすらできてしまう、とてもとても恐ろしいものだ。
そう、今や俺はただの人間ではない。
そんなことを考えながら向かう先は図書室。
物理で調べ物が必要なレポート課題が出たので参考資料を探しに行くところだ。ネットで調べてもいいんだけど、たまにはね。
俺のクラス担任の柴山裕五先生は長期休暇でもないのに度々こういう課題を出してくる曲者だ。レポート作成であれこれ調べると嫌でも物理の知識が増える。そこも織り込み済っぽい。
「あっ、高坂君……」
2科側と反対にある1科側の階段から二人の女子生徒が姿を見せた。力のない声で俺の名前を呼んだのは、才色兼備で学園のアイドルである星川真夏さんだった。
その隣で星川さんの友人であり、純真なお嬢様でもある遠藤佳菜さんが俺にペコリと一礼した。俺もつられて返す。これはもはや日常的な挨拶になりかけている。
でもなぜか星川さんの表情はどこか影がある。視線は俺から逸らしたままだ。
「え、えっと、二人はもう昼食をとり終えたの?」
「はい。それでちょうど図書室に行こうと思っていたところですー」
「俺も図書室に用があるんだ。物理のレポートで本が必要になってさ」
「2科の方はお勉強、難しそうですね」
「1科とそこまで変わらないと思うよ」
2科は1科に比べて試験の平均点が高いことから、特に理系科目の難易度が高めに設定されているんだって。反対に1科は文系科目の難易度が2科よりも高いとか。
1科の文系科目がどのくらい難しいのかは知らないけど。ただ、俺は2科の文系科目ですら平均点以下だし、太一に至っては赤点ギリギリ回避の成績だ。
「ですが、理系科目が苦手な私からすれば高坂さんはすごいと思いますよ」
「はは、俺は理系科目だって平均程度だよ」
俺と遠藤さんの会話を星川さんがちらちらと何度か視線を送りながら耳を傾けている。
「それにしても二人は仲良いよね」
球技大会の時もこうやって二人でいたよな。クラスを超えた友情ってやつかな。
「去年同じクラスでしたのでー」
「そういえばそうだったね」
綺麗な二人が揃っていると本当に華がある。学園の単なる平凡な廊下も明るいスポットに様変わりだ。
「…………? 真夏ちゃん? どうかしましたか?」
先ほどから無言の星川さんに違和感を感じたのか、遠藤さんが首を傾げて声をかけると、
「えっ? ううん、私はほら、いつも通りだよー」
突然話を振られた星川さんは一瞬戸惑っていた気がする。
「星川さん、なんか元気ないね?」
俺が星川さんを見つめると、彼女は乱暴に視線を逸らした。長いまつ毛がまばたきで何度も揺れた。
「そんなこと、な、ないよっ。高坂君の気のせい気のせい!」
めっちゃ動揺してるけど本当に気のせいか?
「ならいいんだけどさ……」
星川さんは俺と目が合うと視線を逸らし、またちらちら見ては逸らしを繰り返していた。
「あっ、もしかして実は急いでた? ごめんね」
実は二人には急用があるのかもしれない。それならば星川さんの態度も納得できる。
俺ごときが会話を振ったりなんかして、悪いことをしたなぁ。
「そんなことはないですよー。のんびり図書室で過ごそうかなーって思ってるだけですから」
「そ、そうそう。静かな場所で落ち着きたいなぁってだけだから」
「そっかぁ」
会話はそこで終わり、俺は二人と一緒に図書室へと向かった。
結局星川さんは終始ぎこちない様子だったけど、深く切り込む真似はできなかった。
★
「おいおいおいおい、おいおいおいおいおい! お前ら、今のありえない光景を見ていたか? しかと目に焼き付けたか?」
「はい、バッチリ見ました沢口さん! 危うくあと少しで血ヘドを吐くところでした!」
「学園でも人気が高く、ビジュアルも完璧な二人があの高坂さんと会話してましたね」
「あぁ、だが星川の顔はどうにも晴れたものではなかったな」
「高坂と出会ってしまったことで気を悪くしたのでしょう! 気持ちは分かります!」
「勇太郎、身も蓋もないことを言ってくれるな。俺も同じことを考えてたが、口には出さなかっただろう? 事実とはいえ、それを言ってしまうといくらなんでも高坂宏彰が無様すぎるだろ」
「す、すみません! 俺は大馬鹿野郎でした!」
「大体、高坂宏彰に星川や遠藤と会話する権限なんてないんだよ。他でもないこの俺が認めん。アイドルとゴキブリは普通会話しないだろ? なんてありえない光景だったんだろうか。あぁ、世界はまもなく破滅か」
「そ、そんな! どうすれば破滅を防げるのですか!?」
「簡単な話さ。この俺が星川と付き合えばいいんだよ。俺は高坂宏彰とは違い、学級委員を務めている。それだけじゃない。将来は理科大学を卒業し、大手の一流企業に就職して巨額の富と地位、名声を得る。俺は星川に幸福を提供できる唯一無二の男なんだよ」
「その通りです沢口さん! 星川は沢口さんにこそふさわしいです!」
「一方、遠藤の方は高坂宏彰と会話していて案外まんざらでもないように見えたな」
「そ、そんな、そんなバカな……」
「遠藤はゲテモノが好みなのか――っと、そうか。祐介は遠藤のことが好きなんだよな」
「は、はい。だって、綺麗じゃないですか。男の本能には逆らえません」
「理由はそれだけか? ははは、俺もそうだよ。星川は可愛いから付き合えば自慢になる。実に良いブランド商品だ。身につければ俺のステータスが更に上がり、大学の推薦もグッと近づくに違いない」
「さすがは沢口さんです! 女を選ぶ基準も打算的で素晴らしいです!」
「当たり前だろう。ブランド力が高く、更に頭もスタイルも性格も良いという最高のオプション付きの女は、今のご時世なかなかいない。まさに星川は俺のために誕生した女だね」
「遠藤さんは、高坂さんのことが……」
「安心しろ祐介。遠藤もすぐに高坂宏彰の愚かさ、バカさ、ゲスさ、キモさに気づくだろう」
「ほ、本当ですか? よかったです……」
「どうやら本来ならばありえない奇跡がなぜか立て続けに起こっているみたいだが、幸せは長くは続かんよ、にっくき高坂宏彰!」
「その通りです! ゴミクズ高坂め、今に地獄へ叩き落としてやる!」
「で、勇太郎。首尾はどうだ?」
「バッチリです、ご安心ください!」
「よーしいいぞ。ふははは、高坂宏彰。自らこちら側に武器を提供してくれるとはずいぶんと余裕じゃないか。その油断が命取りになるとも知らずに、馬鹿な男よ」
「……遠藤さんは誰が好きなんでしょうか……」
「ま、まだ言ってるのか。心配するなって。実は遠藤は既にお前の魅力にメロメロだぞ?」
「ほ、本当ですか!? ま、まぁ、なんせ僕の父親はパイロット、母親は弁護士ですからね!」
「そんな祐介に遠藤も釘づけというわけだ。だが素直に自分の気持ちを表現できないがゆえに、高坂宏彰に話しかけるって血迷った手段で自分自身を制御しているんだよ! いずれは自分が本来いるべき場所、つまりはお前の元へと戻ってくるだろう!」
「ほ、本当ですか!? あぁ、僕は沢口さんとともにあって本当によかったです! おかげで幸福をいただけます!」
「さ、さすがは沢口さん! 沢口さんにはなにもかもがお見通しなのですね!」
「うむうむ――――で、さっきチャイムが鳴った気がするんだが、今何時だ?」
「えーっと……ああっ、もう授業がはじまってますよ!」
「それはどう考えてもいけないだろ! 急げ、今なら半裸で土下座すれば許してもらえる!」
「は、はい沢口さん! くそっ、高坂め! アイツはどこまで疫病神のカスなんだ! 制服を脱いで土下座し、すぐにまた着直す作業の大変さがなぜ奴には想像できないんだっ!」
「遠藤さん……早く目を覚ましてください……」
いつからだろう。小さい頃に使えるようになりたくて仕方がなかった魔法や特殊能力をリアルな世界で使えるはずがない、と気づきはじめたのは。その事実に気がついた時はたいそう意気消沈した記憶がある。
しかし実際に使えるようになった今ではその価値観は大幅に塗り変わった。
自身に備わってしまった雷塊を生み出す力は人を傷つけるだけに留まらず、殺めることすらできてしまう、とてもとても恐ろしいものだ。
そう、今や俺はただの人間ではない。
そんなことを考えながら向かう先は図書室。
物理で調べ物が必要なレポート課題が出たので参考資料を探しに行くところだ。ネットで調べてもいいんだけど、たまにはね。
俺のクラス担任の柴山裕五先生は長期休暇でもないのに度々こういう課題を出してくる曲者だ。レポート作成であれこれ調べると嫌でも物理の知識が増える。そこも織り込み済っぽい。
「あっ、高坂君……」
2科側と反対にある1科側の階段から二人の女子生徒が姿を見せた。力のない声で俺の名前を呼んだのは、才色兼備で学園のアイドルである星川真夏さんだった。
その隣で星川さんの友人であり、純真なお嬢様でもある遠藤佳菜さんが俺にペコリと一礼した。俺もつられて返す。これはもはや日常的な挨拶になりかけている。
でもなぜか星川さんの表情はどこか影がある。視線は俺から逸らしたままだ。
「え、えっと、二人はもう昼食をとり終えたの?」
「はい。それでちょうど図書室に行こうと思っていたところですー」
「俺も図書室に用があるんだ。物理のレポートで本が必要になってさ」
「2科の方はお勉強、難しそうですね」
「1科とそこまで変わらないと思うよ」
2科は1科に比べて試験の平均点が高いことから、特に理系科目の難易度が高めに設定されているんだって。反対に1科は文系科目の難易度が2科よりも高いとか。
1科の文系科目がどのくらい難しいのかは知らないけど。ただ、俺は2科の文系科目ですら平均点以下だし、太一に至っては赤点ギリギリ回避の成績だ。
「ですが、理系科目が苦手な私からすれば高坂さんはすごいと思いますよ」
「はは、俺は理系科目だって平均程度だよ」
俺と遠藤さんの会話を星川さんがちらちらと何度か視線を送りながら耳を傾けている。
「それにしても二人は仲良いよね」
球技大会の時もこうやって二人でいたよな。クラスを超えた友情ってやつかな。
「去年同じクラスでしたのでー」
「そういえばそうだったね」
綺麗な二人が揃っていると本当に華がある。学園の単なる平凡な廊下も明るいスポットに様変わりだ。
「…………? 真夏ちゃん? どうかしましたか?」
先ほどから無言の星川さんに違和感を感じたのか、遠藤さんが首を傾げて声をかけると、
「えっ? ううん、私はほら、いつも通りだよー」
突然話を振られた星川さんは一瞬戸惑っていた気がする。
「星川さん、なんか元気ないね?」
俺が星川さんを見つめると、彼女は乱暴に視線を逸らした。長いまつ毛がまばたきで何度も揺れた。
「そんなこと、な、ないよっ。高坂君の気のせい気のせい!」
めっちゃ動揺してるけど本当に気のせいか?
「ならいいんだけどさ……」
星川さんは俺と目が合うと視線を逸らし、またちらちら見ては逸らしを繰り返していた。
「あっ、もしかして実は急いでた? ごめんね」
実は二人には急用があるのかもしれない。それならば星川さんの態度も納得できる。
俺ごときが会話を振ったりなんかして、悪いことをしたなぁ。
「そんなことはないですよー。のんびり図書室で過ごそうかなーって思ってるだけですから」
「そ、そうそう。静かな場所で落ち着きたいなぁってだけだから」
「そっかぁ」
会話はそこで終わり、俺は二人と一緒に図書室へと向かった。
結局星川さんは終始ぎこちない様子だったけど、深く切り込む真似はできなかった。
★
「おいおいおいおい、おいおいおいおいおい! お前ら、今のありえない光景を見ていたか? しかと目に焼き付けたか?」
「はい、バッチリ見ました沢口さん! 危うくあと少しで血ヘドを吐くところでした!」
「学園でも人気が高く、ビジュアルも完璧な二人があの高坂さんと会話してましたね」
「あぁ、だが星川の顔はどうにも晴れたものではなかったな」
「高坂と出会ってしまったことで気を悪くしたのでしょう! 気持ちは分かります!」
「勇太郎、身も蓋もないことを言ってくれるな。俺も同じことを考えてたが、口には出さなかっただろう? 事実とはいえ、それを言ってしまうといくらなんでも高坂宏彰が無様すぎるだろ」
「す、すみません! 俺は大馬鹿野郎でした!」
「大体、高坂宏彰に星川や遠藤と会話する権限なんてないんだよ。他でもないこの俺が認めん。アイドルとゴキブリは普通会話しないだろ? なんてありえない光景だったんだろうか。あぁ、世界はまもなく破滅か」
「そ、そんな! どうすれば破滅を防げるのですか!?」
「簡単な話さ。この俺が星川と付き合えばいいんだよ。俺は高坂宏彰とは違い、学級委員を務めている。それだけじゃない。将来は理科大学を卒業し、大手の一流企業に就職して巨額の富と地位、名声を得る。俺は星川に幸福を提供できる唯一無二の男なんだよ」
「その通りです沢口さん! 星川は沢口さんにこそふさわしいです!」
「一方、遠藤の方は高坂宏彰と会話していて案外まんざらでもないように見えたな」
「そ、そんな、そんなバカな……」
「遠藤はゲテモノが好みなのか――っと、そうか。祐介は遠藤のことが好きなんだよな」
「は、はい。だって、綺麗じゃないですか。男の本能には逆らえません」
「理由はそれだけか? ははは、俺もそうだよ。星川は可愛いから付き合えば自慢になる。実に良いブランド商品だ。身につければ俺のステータスが更に上がり、大学の推薦もグッと近づくに違いない」
「さすがは沢口さんです! 女を選ぶ基準も打算的で素晴らしいです!」
「当たり前だろう。ブランド力が高く、更に頭もスタイルも性格も良いという最高のオプション付きの女は、今のご時世なかなかいない。まさに星川は俺のために誕生した女だね」
「遠藤さんは、高坂さんのことが……」
「安心しろ祐介。遠藤もすぐに高坂宏彰の愚かさ、バカさ、ゲスさ、キモさに気づくだろう」
「ほ、本当ですか? よかったです……」
「どうやら本来ならばありえない奇跡がなぜか立て続けに起こっているみたいだが、幸せは長くは続かんよ、にっくき高坂宏彰!」
「その通りです! ゴミクズ高坂め、今に地獄へ叩き落としてやる!」
「で、勇太郎。首尾はどうだ?」
「バッチリです、ご安心ください!」
「よーしいいぞ。ふははは、高坂宏彰。自らこちら側に武器を提供してくれるとはずいぶんと余裕じゃないか。その油断が命取りになるとも知らずに、馬鹿な男よ」
「……遠藤さんは誰が好きなんでしょうか……」
「ま、まだ言ってるのか。心配するなって。実は遠藤は既にお前の魅力にメロメロだぞ?」
「ほ、本当ですか!? ま、まぁ、なんせ僕の父親はパイロット、母親は弁護士ですからね!」
「そんな祐介に遠藤も釘づけというわけだ。だが素直に自分の気持ちを表現できないがゆえに、高坂宏彰に話しかけるって血迷った手段で自分自身を制御しているんだよ! いずれは自分が本来いるべき場所、つまりはお前の元へと戻ってくるだろう!」
「ほ、本当ですか!? あぁ、僕は沢口さんとともにあって本当によかったです! おかげで幸福をいただけます!」
「さ、さすがは沢口さん! 沢口さんにはなにもかもがお見通しなのですね!」
「うむうむ――――で、さっきチャイムが鳴った気がするんだが、今何時だ?」
「えーっと……ああっ、もう授業がはじまってますよ!」
「それはどう考えてもいけないだろ! 急げ、今なら半裸で土下座すれば許してもらえる!」
「は、はい沢口さん! くそっ、高坂め! アイツはどこまで疫病神のカスなんだ! 制服を脱いで土下座し、すぐにまた着直す作業の大変さがなぜ奴には想像できないんだっ!」
「遠藤さん……早く目を覚ましてください……」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
【完結】私は死神に恋をした
かずきりり
ライト文芸
たった七年
もう七年
両親はろくに家に帰らず、お互いが浮気をしている。
私の存在は忘れ去られているようで……
十二月二十六日
小林 奈美にとって十五歳の誕生日を迎えた日でもあり、両親の愛を諦めた日で、死ぬ事を決めた日……だったのだけれど。
「間違えて魂を取り出しちゃいました」
どうやら歩道橋から足を滑らしただけで、まだ死んではいないらしい。
身体へ戻れと言われても、戻りたくない。
幽体を満喫しながら考える、生きるという事。死神の事情。
そして――――
--------------------
※こちらの作品はカクヨムにも掲載しています
「みえない僕と、きこえない君と」
橘 弥久莉
ライト文芸
“少しずつ視野が狭くなってゆく”という病を
高校生の時に発症した純一は、多少の生きづらさ
を感じながらも、普通の人と同じように日々を
過ごしていた。
ある日の仕事帰り、自転車でのんびりと住宅街
を走っていた時に、ふとした油断から通行人の女性
にぶつかってしまう。慌てて自転車から降り、転ば
せてしまった女性の顔を覗き込めば、乱れた髪の
隙間から“補聴器”が見えた。幸い、彼女は軽く膝を
擦りむいただけだったが、責任を感じた純一は名刺
を渡し、彼女を自宅まで送り届ける。
----もう、会うこともないだろう。
別れ際にそう思った純一の胸は、チクリと痛みを
覚えていたのだけれど……。
見えていた世界を少しずつ失ってゆく苦しみと、
生まれつき音のない世界を生きている苦しみ。
異なる障がいを持つ二人が恋を見つけてゆく、
ハートフルラブストーリー。
※第4回ほっこり、じんわり大賞
~涙じんわり賞受賞作品~
☆温かなご感想や応援、ありがとうございました!
心から感謝いたします。
※この物語はフィクションです。作中に登場する
人物や団体は実在しません。
※表紙の画像は友人M.H様から頂いたものを、
本人の許可を得て使用しています。
※作中の画像は、フリー画像のフォトACから選んだ
ものを使用しています。
《参考文献・資料》
・こころの耳---伝えたい。だからあきらめない。
=早瀬 久美:講談社
・与えられたこの道で---聴覚障害者として私が
生きた日々=若林静子:吉備人出版
・難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/entry/196
・https://koikeganka.com/news/oshirase/sick/4425
愛され妻と嫌われ夫 〜「君を愛することはない」をサクッとお断りした件について〜
榊どら
恋愛
長年片思いしていた幼馴染のレイモンドに大失恋したアデレード・バルモア。
自暴自棄になった末、自分が不幸な結婚をすればレイモンドが罪悪感を抱くかもしれない、と非常に歪んだ認識のもと、女嫌いで有名なペイトン・フォワードと白い結婚をする。
しかし、初顔合わせにて「君を愛することはない」と言われてしまい、イラッときたアデレードは「嫌です。私は愛されて大切にされたい」と返した。
あまりにナチュラルに自分の宣言を否定されたペイトンが「え?」と呆けている間に、アデレードは「この結婚は政略結婚で私達は対等な関係なのだから、私だけが我慢するのはおかしい」と説き伏せ「私は貴方を愛さないので、貴方は私を愛することでお互い妥協することにしましょう」と提案する。ペイトンは、断ればよいのに何故かこの申し出を承諾してしまう。
かくして、愛され妻と嫌われ夫契約が締結された。
出鼻を挫かれたことでアデレードが気になって気になって仕方ないペイトンと、ペイトンに全く興味がないアデレード。温度差の激しい二人だったが、その関係は少しずつ変化していく。
そんな中アデレードを散々蔑ろにして傷つけたレイモンドが復縁を要請してきて……!?
*小説家になろう様にも掲載しています。
鋭敏な俺と愚直な君
奈月沙耶
ライト文芸
社会人一年目の渉が気になるのは、同じ職場の営業事務の茅子。地味な見た目で動作が遅く転んでばかりいる茅子だが、仕事は完璧で、メガネをはずすと実は美人で!?
真面目に一生懸命頑張るふたりがおりなすラブストーリー。
※参考記事
https://h-navi.jp/column/article/35026840
https://hoikucareer.com/?p=20690
https://npojcsa.com/foster_parents/index.html
雨に濡れた犬の匂い(SS短文集)
ねぎ(ポン酢)
ライト文芸
思いついた文章を徒然に書く短文・SS集。400文字前後の極SSから1000文字程度の短い話。思い付きで書くものが多いのであまり深い意味はないです。
(『stand.fm』にて、AI朗読【自作Net小説朗読CAFE】をやっております。AI朗読を作って欲しい短編がありましたらご連絡下さい。)
思春期の叫び
ももずく
エッセイ・ノンフィクション
クラスに馴染めず、誰にも心を開けなかった中学時代について書きました。
将来への不安、自己否定、恋愛、人間関係、家族間のすれ違いなど、思春期特有の感情や悩みを綴ります。
ただの独り言ではありますが、誰かの心に刺さる文章になる事を祈ります。
拙い文章ではありますが、よろしくお願いします。
お湯屋の日常
蕪 リタ
ライト文芸
お湯が自慢の宿で繰り広げられる日常。
フロント嬢に新人客室係の悩みを見守るパートさん、仕事一筋のバイトちゃんに恋するバイト君。様々な人の視点から見た、お湯屋で繰り広げられる日常。
※ フィクションです。
※ 他サイト掲載作品の改稿版です。
※ 一話ごと短めです。
※ 不定期更新です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる