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2巻
8_人望もカリスマも先天的な才能が全てかもしれない ③
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「平原が勝つのはありえないけど、絶対嫌」
「私もー」
「右に同じくー。そもそもわたしたち田村親衛隊だからね」
三人ともきっぱりと俺に抱かれることを拒絶した。ここまで露骨だと逆に怪しいんだよなぁ。本心は俺に興奮しっぱなしのくせによ。いくら言葉で拒否しても身体は嘘を吐けないぞ?
「ヲ前等精々群レテ仲良クヤッテロ。ソノ間ニ俺様ハ着々ト優勝ヘノ準備ヲ進メテヤル」
「お前一人で何ができるってんだよ」
「クッ、永田大地。ダカラ貴様ハアホナノダ! 決マッテルダロ! 俺ノ舎弟ドモヲ活用シテ着実ニ票ヲ増ヤシテイク!」
あたかも俺が孤独な男みたいなニュアンスの表現をするのは控えなさい。
「舎弟って……心当たりが新山さん一人なんだけど」
だから俺には新山しか仲間がいないみたいなニュアンスの表現をするのは控えなさいって。
「新山ダケジャナイニ決マッテオロウ。俺ニハ高岩由生ッテ中三ノイキッタクソガキモイルンダゼ」
あんまり俺の言うことを聞かない反抗期真っ只中だけどな。まぁそれも奴が成長した時にいい思い出となるだろう。
「いつの間にか一人増えてたのか」
永田大地は少しだけ驚いたらしく瞼がぴくりと跳ねた。いいね、早く高岩と顔合わせさせてやりてぇ。
「ヨッテ俺ハ新山高岩モエントリーサセテ三人デ戦ウ! 人間三人寄レバモンヂャ焼キヂャモン!」
「それを言うなら文殊の知恵だろ」
永田大地がイミフな言葉を出してるが、どこの国の言葉なんだ?
「というか、部外者はエントリーできねぇだろ」
小和田が敵意マシマシの視線を向けてくる。なんだコイツ。
「しかも人に群れるとか仲良くとか言っておきながらお前も群れてるじゃねーかよ」
「群レテルンジャナイ。使ウダケダ」
お仲間には群れるって表現が妥当だろうけどこちとら舎弟、駒なんだよ。よって俺は群れたりなど断じてしていない!
「よりいっそうお前のクズ度が増しただけじゃねーか」
うーん。小和田がいちいちグチグチとやかましい。
「大地、小和田と小田さんたちは俺を手伝ってくれると助かるよ」
「はい」
「りょ」
「「「はーい!」」」
永田大地と小和田、田村親衛隊の女どもは頷いた。
「達也にも協力を仰ごうかな」
「一人ジャナーンモデキネーンダナ。滑稽ヨ」
やれやれ。次から次へと徒党を組んでさぁ。そんなやり方で戦って誇れるわけ? それがお前らのやり方か? それから達也って誰だっけ?
「それはお前もだろ。偉そうに言うなら一人で俺たちに勝ってみろよ」
永田大地は下らない揚げ足取りに必死だが、お前の言葉に俺は一切の動揺などしない。
「フッ。俺様ハ手ヲ抜カナイポリシーノ男ヨ。ヨッテ使エルモノハ何デモ使ウ。勝利ニ美醜ナドナイ。結果勝テバ万々歳ヨ!」
「最っ低な思想だな」
小和田が心底俺を軽蔑するように非難してくるが、偽善者はこれだからアカンのよ。おまけにマザコン。いい加減にしろや。
「ナントデモ言エ。ミスコンノ結果ガ全テヨ。精々無駄に足掻くコトダナ」
「そうだな。本番の結果が全てだ。その結果が邦改高校全校生徒の総意だからね」
田村がドヤ顔で至極真っ当な台詞をほざいてきた。俺だってそんなことくらい分かってるんだよ。
「フ。少シハコノ俺様ヲ楽シマセテクレヨン」
まぁ俺の勝利は確約されてるんだが多少は俺を焦らせてくれる活躍を期待するとしよう。
「そのツラでよく上から来れるわね。きっしょ」
みさきが俺にキッショとかいう変な愛称をつけてきた。微妙なネーミングセンスだな。全然嬉しくないぞ。
だが、こうでなくっちゃ面白くないよな。お互いに闘志を全開で燃やした戦。今から本番が楽しみだぜ。
「クク……ハーッハッハッハーッ!」
俺は余裕の笑いを演出しながら廊下を去った。
♪
ゴッドスター:『というわけで俺はミスコンに参加する。お前ら、俺をサポート
しろ』
新山鷹章 :『いやどういうわけだよ。脈絡よ』
ゴッドスター:『相変わらず無駄に細かい野郎だな』
GBよっしー:『あれ本気だったんですか。てっきり一時の気の迷いかと』
ゴッドスター:『俺は常に本気で日々を生きてるぞ』
GBよっしー:『気の迷いは一時ではなく恒久的なものでしたか』
ゴッドスター:『そら人間皆人生の探究者だからな。そこにゴールはない』
GBよっしー:『マジで意味が分かりません……』
新山鷹章 :『それよりも、俺と由生が平原のサポート?』
ゴッドスター:『左様。光栄に思え』
GBよっしー:『僕たちにメリットが一つもないんですけど』
新山鷹章 :『それな』
ゴッドスター:『この俺と行動をともにできる。俺に尽くせる。それじゃ不満か?』
GBよっしー:『不満しかありませんね』
新山鷹章 :『そんな忠誠心も奉仕の心もないわ』
ゴッドスター:『造反する気か!? この人でなしどもが!』
GBよっしー:『僕このグループ退会していいですか? ついでにお二人のアカ
ウントもブロックしますね』
ゴッドスター:『いいわけねーだろ! 裏切ったら極刑だぞ』
新山鷹章 :『てか俺まで巻き添えでブロックされるのかよ!』
GBよっしー:『だって新山さんたちと絡んでも僕不幸にしかならないんですもん』
ゴッドスター:『新山はまだしも俺は違うだろ。あと俺様を新山なんかと同類に
するな』
新山鷹章 :『確かに。俺と平原は根本的に違う』
GBよっしー:『僕からしたら目くそ鼻くそなんで醜い足の引っ張り合いしない
でもらえますかね?』
ゴッドスター:『いいからお前ら俺に協力しろ』
新山鷹章 :『えー』
GBよっしー:『えー』
ゴッドスター:『俺の命令は絶対だ! 従わない場合……俺様がお前らをひたす
ら褒めちぎる動画をネットにアップロードする』
GBよっしー:『それはきちーっすね』
新山鷹章 :『こんなのに名前呼ばれて褒められるとかヤバいレッテルが貼ら
れるじゃん』
ゴッドスター:『分かったなら協力しろよな』
新山鷹章 :『はぁ』
GBよっしー:『はぁ』
ゴッドスター:『お前ら無駄に呼吸合わせるのやめろや』
うし、チャットで言質は取ったぞ。
「ウーシ、ヤッチャルゾー! オーッ!」
あとは票を集めるべくアピールと本番に臨むだけだ。
「私もー」
「右に同じくー。そもそもわたしたち田村親衛隊だからね」
三人ともきっぱりと俺に抱かれることを拒絶した。ここまで露骨だと逆に怪しいんだよなぁ。本心は俺に興奮しっぱなしのくせによ。いくら言葉で拒否しても身体は嘘を吐けないぞ?
「ヲ前等精々群レテ仲良クヤッテロ。ソノ間ニ俺様ハ着々ト優勝ヘノ準備ヲ進メテヤル」
「お前一人で何ができるってんだよ」
「クッ、永田大地。ダカラ貴様ハアホナノダ! 決マッテルダロ! 俺ノ舎弟ドモヲ活用シテ着実ニ票ヲ増ヤシテイク!」
あたかも俺が孤独な男みたいなニュアンスの表現をするのは控えなさい。
「舎弟って……心当たりが新山さん一人なんだけど」
だから俺には新山しか仲間がいないみたいなニュアンスの表現をするのは控えなさいって。
「新山ダケジャナイニ決マッテオロウ。俺ニハ高岩由生ッテ中三ノイキッタクソガキモイルンダゼ」
あんまり俺の言うことを聞かない反抗期真っ只中だけどな。まぁそれも奴が成長した時にいい思い出となるだろう。
「いつの間にか一人増えてたのか」
永田大地は少しだけ驚いたらしく瞼がぴくりと跳ねた。いいね、早く高岩と顔合わせさせてやりてぇ。
「ヨッテ俺ハ新山高岩モエントリーサセテ三人デ戦ウ! 人間三人寄レバモンヂャ焼キヂャモン!」
「それを言うなら文殊の知恵だろ」
永田大地がイミフな言葉を出してるが、どこの国の言葉なんだ?
「というか、部外者はエントリーできねぇだろ」
小和田が敵意マシマシの視線を向けてくる。なんだコイツ。
「しかも人に群れるとか仲良くとか言っておきながらお前も群れてるじゃねーかよ」
「群レテルンジャナイ。使ウダケダ」
お仲間には群れるって表現が妥当だろうけどこちとら舎弟、駒なんだよ。よって俺は群れたりなど断じてしていない!
「よりいっそうお前のクズ度が増しただけじゃねーか」
うーん。小和田がいちいちグチグチとやかましい。
「大地、小和田と小田さんたちは俺を手伝ってくれると助かるよ」
「はい」
「りょ」
「「「はーい!」」」
永田大地と小和田、田村親衛隊の女どもは頷いた。
「達也にも協力を仰ごうかな」
「一人ジャナーンモデキネーンダナ。滑稽ヨ」
やれやれ。次から次へと徒党を組んでさぁ。そんなやり方で戦って誇れるわけ? それがお前らのやり方か? それから達也って誰だっけ?
「それはお前もだろ。偉そうに言うなら一人で俺たちに勝ってみろよ」
永田大地は下らない揚げ足取りに必死だが、お前の言葉に俺は一切の動揺などしない。
「フッ。俺様ハ手ヲ抜カナイポリシーノ男ヨ。ヨッテ使エルモノハ何デモ使ウ。勝利ニ美醜ナドナイ。結果勝テバ万々歳ヨ!」
「最っ低な思想だな」
小和田が心底俺を軽蔑するように非難してくるが、偽善者はこれだからアカンのよ。おまけにマザコン。いい加減にしろや。
「ナントデモ言エ。ミスコンノ結果ガ全テヨ。精々無駄に足掻くコトダナ」
「そうだな。本番の結果が全てだ。その結果が邦改高校全校生徒の総意だからね」
田村がドヤ顔で至極真っ当な台詞をほざいてきた。俺だってそんなことくらい分かってるんだよ。
「フ。少シハコノ俺様ヲ楽シマセテクレヨン」
まぁ俺の勝利は確約されてるんだが多少は俺を焦らせてくれる活躍を期待するとしよう。
「そのツラでよく上から来れるわね。きっしょ」
みさきが俺にキッショとかいう変な愛称をつけてきた。微妙なネーミングセンスだな。全然嬉しくないぞ。
だが、こうでなくっちゃ面白くないよな。お互いに闘志を全開で燃やした戦。今から本番が楽しみだぜ。
「クク……ハーッハッハッハーッ!」
俺は余裕の笑いを演出しながら廊下を去った。
♪
ゴッドスター:『というわけで俺はミスコンに参加する。お前ら、俺をサポート
しろ』
新山鷹章 :『いやどういうわけだよ。脈絡よ』
ゴッドスター:『相変わらず無駄に細かい野郎だな』
GBよっしー:『あれ本気だったんですか。てっきり一時の気の迷いかと』
ゴッドスター:『俺は常に本気で日々を生きてるぞ』
GBよっしー:『気の迷いは一時ではなく恒久的なものでしたか』
ゴッドスター:『そら人間皆人生の探究者だからな。そこにゴールはない』
GBよっしー:『マジで意味が分かりません……』
新山鷹章 :『それよりも、俺と由生が平原のサポート?』
ゴッドスター:『左様。光栄に思え』
GBよっしー:『僕たちにメリットが一つもないんですけど』
新山鷹章 :『それな』
ゴッドスター:『この俺と行動をともにできる。俺に尽くせる。それじゃ不満か?』
GBよっしー:『不満しかありませんね』
新山鷹章 :『そんな忠誠心も奉仕の心もないわ』
ゴッドスター:『造反する気か!? この人でなしどもが!』
GBよっしー:『僕このグループ退会していいですか? ついでにお二人のアカ
ウントもブロックしますね』
ゴッドスター:『いいわけねーだろ! 裏切ったら極刑だぞ』
新山鷹章 :『てか俺まで巻き添えでブロックされるのかよ!』
GBよっしー:『だって新山さんたちと絡んでも僕不幸にしかならないんですもん』
ゴッドスター:『新山はまだしも俺は違うだろ。あと俺様を新山なんかと同類に
するな』
新山鷹章 :『確かに。俺と平原は根本的に違う』
GBよっしー:『僕からしたら目くそ鼻くそなんで醜い足の引っ張り合いしない
でもらえますかね?』
ゴッドスター:『いいからお前ら俺に協力しろ』
新山鷹章 :『えー』
GBよっしー:『えー』
ゴッドスター:『俺の命令は絶対だ! 従わない場合……俺様がお前らをひたす
ら褒めちぎる動画をネットにアップロードする』
GBよっしー:『それはきちーっすね』
新山鷹章 :『こんなのに名前呼ばれて褒められるとかヤバいレッテルが貼ら
れるじゃん』
ゴッドスター:『分かったなら協力しろよな』
新山鷹章 :『はぁ』
GBよっしー:『はぁ』
ゴッドスター:『お前ら無駄に呼吸合わせるのやめろや』
うし、チャットで言質は取ったぞ。
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