平原圭伝説(レジェンド)

小鳥頼人

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1巻

0_プロローグという名の何か

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 やぁやぁ、親愛なる読者諸君。俺の名前は圭。『けい』と読む。
 名字は平原、『ひらはら』と読むんだ。
 フルネームで平原ひらはらけい。現役バリバリの私立邦改ほうかい高校の二年生だ。
 いやぁ、進級するのに本当苦労したぜ。なんせ評定平均が1.9で留年確実って状況に陥ってたからな。
 全科目の三分の一が赤点。だが俺はそんな絶望的な状況下でも絶対に諦めなかった。
 赤点科目担当の教師全員に懇願、土下座をして、なんとか仮進級を勝ち得た。留年を回避することに成功したわけだ。
 ただ、仮進級の条件が大変だったりする。
 なんと、一年生の時に使った全教科書の全ページをノートに写して一学期の終業式までに提出しないとその時点で二年生での留年が確定してしまう。
 だから早くも日々教科書を写す作業をしてるけど、全然進まん。ってか、量多すぎ。マジでペンだこができそうだわ。
 写しても知識はイマイチ頭には入らないけど、字の上手さは向上してる気がする。気がするだけで実際はそこまででもないらしいが。
 担任曰く、俺の字の上手さは順調に現状維持を続けてるんだと。嬉しいんだか悲しいんだか。

 えっ、プロローグなのに俺の自分語り劇場になってるって?
 そりゃごもっともなご指摘だ。
 けどな、劇場だと思うんなら、鑑賞料をよこせって話だ。
 言っとくが、俺の劇は価値が非常に高いからそれ相応の金額は頂くぜ?
 とりあえず99999999999アルジェリア・ディナールを要求する!
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