上 下
272 / 299
第3章

「好きかも」※

しおりを挟む



 ルカのキスは、激しい。
 すぐ、頭、真っ白に、なる。

 ルカの手が後頭部に回って、髪の毛に滑り込んで。優しく撫でられると、すぐゾクゾクした感覚に襲われる。
 片方の手は、体をなぞって、感じるところに触れてくる。

 キス、深すぎて、呼吸がうまくできないでいると、なんだか余計に、ルカだけでいっぱいになってしまう。

「ンん、あ……ッ」

 キスだけで真っ白な中で、手がオレのを包んで、きつく扱く。
 腹筋に力が入って、あっという間に達して、なのにそのまま、続いて触れられる。

「……あ……っ……ぁっ……や、ぁ……」
「ソラ……」

 耳元で囁かれて、舌が入ってくる。
 ぐちゅ、と頭の中で響く、水音。「可愛い」と、頭の中に直接叩き込まれてるみたいな言葉に、ドロドロに溶かされてくみたいな気分。

「……あ、ンんっ……」

 ぶる、と震えて腰を引くけど、離してくれなくて、痙攣しながら達した。
 瞬間。もう訳も分からなくなってる中、ぐい、と開かれた脚の奥、あてがわれたルカのが、オレの中に入った。

「――――……ッ!」

 イったばかりだったのに、衝撃にまた、オレのから、零れたものがオレの腹を濡らした。

「……ん、んんっ……ぁ」

 ルカが体を上げてきて、オレの真上に。
 シーツを握り締めてた指を絡めとられて、握られたまま、頭の横でベッドに括りつけられる。


「……は……っ……ん、ん……ッ」

 ああもう……だめだ、もう、気持ちよすぎて、おかしくなる。


「ルカ……キス、したい」

 言うと、すぐに、キスされて、息もできないくらい、深い。

 もう。ほんと。
 ……雄って感じ、すごいなぁ、ルカ。
 草食系に対して、肉食系って言われてたけど。もうルカ、猛獣の肉食系って感じ……。

「ふ……っは……んん、……んっぁ」
「ソラ」

 名前呼ばれるだけで、ゾクゾクする。
 唇の間で声があがって、たまに息を吸って、またそれですぐに塞がれる。

「……ん、ンっ――――……」

 ああもう。気持ちいいしか、無い……。
 なんでこんな、激しいのに。気持ちいいしか、無いのかな。

「……ル、カ……」

 オレが名前を呼ぶと、ルカは、激しくなる気がする。
 ……オレがルカに名前を呼ばれて気持ちいいのと一緒で、ルカも、そうなのかな、と思ったりする。

 なんかオレ。
 ルカと、こんなことばっかりして。ずっとずっと、一緒で。
 これを、なんだか幸せって、思ってる気がする。

 ルカ、居なくならないでほしい。
 魔王、無事倒して、王様になって。その時、オレ、ルカの隣に居られるかな。

 ずっと、こんな風に、居れるかな。
 ……居れたら、いいな。


 オレを抱くとき、ルカは、よく目を合わせる。
 強い、綺麗な瞳。
 目が合うと、少し、細められる。

 
 いつも、結構乱暴だし、横暴だし、偉そうだし。すぐ妬くし。
 抱き方だって、結構激しい。


 でも。
 ……大事なところで、ものすごく優しいのが、いつも分かる。


 オレにだけじゃ、なくて。
 ……仲間にも。

 …………多分、この世界の人、皆に。


「……ルカ」

 名前を呼んだら、何でだか、涙が滲んだ。


「……ルカ、オレ……」
「ん?」
「結構、オレ……」
「ん」

「――――……ルカ、好きかも……しんない……」
「かもって……」

 ルカは、クッと笑い出しながら。

「……でも、お前から言ったのは、初かもな」
 言いながら、オレにキスをする。


「――――……はは。可愛いな、ソラ」

 言ったルカに、深く、突かれて、そのまま抱き締められる。


「……ソラ」
「……っ……」


 ……それから、めちゃくちゃ激しくなってしまって。
 今言ったのを、ちょっと後悔した。
 





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

俺の義兄弟が凄いんだが

kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・ 初投稿です。感想などお待ちしています。

俺の彼氏は俺の親友の事が好きらしい

15
BL
「だから、もういいよ」 俺とお前の約束。

お決まりの悪役令息は物語から消えることにします?

麻山おもと
BL
愛読していたblファンタジーものの漫画に転生した主人公は、最推しの悪役令息に転生する。今までとは打って変わって、誰にも興味を示さない主人公に周りが関心を向け始め、執着していく話を書くつもりです。

強制結婚させられた相手がすきすぎる

よる
BL
ご感想をいただけたらめちゃくちゃ喜びます! ※妊娠表現、性行為の描写を含みます。

側妻になった男の僕。

selen
BL
国王と平民による禁断の主従らぶ。。を書くつもりです(⌒▽⌒)よかったらみてね☆☆

無愛想な彼に可愛い婚約者ができたようなので潔く身を引いたら逆に執着されるようになりました

かるぼん
BL
もうまさにタイトル通りな内容です。 ↓↓↓ 無愛想な彼。 でもそれは、ほんとは主人公のことが好きすぎるあまり手も出せない顔も見れないという不器用なやつ、というよくあるやつです。 それで誤解されてしまい、別れを告げられたら本性現し執着まっしぐら。 「私から離れるなんて許さないよ」 見切り発車で書いたものなので、いろいろ細かい設定すっ飛ばしてます。 需要あるのかこれ、と思いつつ、とりあえず書いたところまでは投稿供養しておきます。

もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」 授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。 途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。 ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。 駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。 しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。 毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。 翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。 使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった! 一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。 その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。 この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。 次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。 悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。 ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった! <第一部:疫病編> 一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24 二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29 三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31 四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4 五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8 六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11 七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18

処理中です...