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第3章
「好きかも」※
しおりを挟むルカのキスは、激しい。
すぐ、頭、真っ白に、なる。
ルカの手が後頭部に回って、髪の毛に滑り込んで。優しく撫でられると、すぐゾクゾクした感覚に襲われる。
片方の手は、体をなぞって、感じるところに触れてくる。
キス、深すぎて、呼吸がうまくできないでいると、なんだか余計に、ルカだけでいっぱいになってしまう。
「ンん、あ……ッ」
キスだけで真っ白な中で、手がオレのを包んで、きつく扱く。
腹筋に力が入って、あっという間に達して、なのにそのまま、続いて触れられる。
「……あ……っ……ぁっ……や、ぁ……」
「ソラ……」
耳元で囁かれて、舌が入ってくる。
ぐちゅ、と頭の中で響く、水音。「可愛い」と、頭の中に直接叩き込まれてるみたいな言葉に、ドロドロに溶かされてくみたいな気分。
「……あ、ンんっ……」
ぶる、と震えて腰を引くけど、離してくれなくて、痙攣しながら達した。
瞬間。もう訳も分からなくなってる中、ぐい、と開かれた脚の奥、あてがわれたルカのが、オレの中に入った。
「――――……ッ!」
イったばかりだったのに、衝撃にまた、オレのから、零れたものがオレの腹を濡らした。
「……ん、んんっ……ぁ」
ルカが体を上げてきて、オレの真上に。
シーツを握り締めてた指を絡めとられて、握られたまま、頭の横でベッドに括りつけられる。
「……は……っ……ん、ん……ッ」
ああもう……だめだ、もう、気持ちよすぎて、おかしくなる。
「ルカ……キス、したい」
言うと、すぐに、キスされて、息もできないくらい、深い。
もう。ほんと。
……雄って感じ、すごいなぁ、ルカ。
草食系に対して、肉食系って言われてたけど。もうルカ、猛獣の肉食系って感じ……。
「ふ……っは……んん、……んっぁ」
「ソラ」
名前呼ばれるだけで、ゾクゾクする。
唇の間で声があがって、たまに息を吸って、またそれですぐに塞がれる。
「……ん、ンっ――――……」
ああもう。気持ちいいしか、無い……。
なんでこんな、激しいのに。気持ちいいしか、無いのかな。
「……ル、カ……」
オレが名前を呼ぶと、ルカは、激しくなる気がする。
……オレがルカに名前を呼ばれて気持ちいいのと一緒で、ルカも、そうなのかな、と思ったりする。
なんかオレ。
ルカと、こんなことばっかりして。ずっとずっと、一緒で。
これを、なんだか幸せって、思ってる気がする。
ルカ、居なくならないでほしい。
魔王、無事倒して、王様になって。その時、オレ、ルカの隣に居られるかな。
ずっと、こんな風に、居れるかな。
……居れたら、いいな。
オレを抱くとき、ルカは、よく目を合わせる。
強い、綺麗な瞳。
目が合うと、少し、細められる。
いつも、結構乱暴だし、横暴だし、偉そうだし。すぐ妬くし。
抱き方だって、結構激しい。
でも。
……大事なところで、ものすごく優しいのが、いつも分かる。
オレにだけじゃ、なくて。
……仲間にも。
…………多分、この世界の人、皆に。
「……ルカ」
名前を呼んだら、何でだか、涙が滲んだ。
「……ルカ、オレ……」
「ん?」
「結構、オレ……」
「ん」
「――――……ルカ、好きかも……しんない……」
「かもって……」
ルカは、クッと笑い出しながら。
「……でも、お前から言ったのは、初かもな」
言いながら、オレにキスをする。
「――――……はは。可愛いな、ソラ」
言ったルカに、深く、突かれて、そのまま抱き締められる。
「……ソラ」
「……っ……」
……それから、めちゃくちゃ激しくなってしまって。
今言ったのを、ちょっと後悔した。
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