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第2章

「一番」※

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「どこさわっても感じる位にしてから、してやろうと思ってたんだけどな」
「……っあ」

 短パンを下げられて、石鹸なのかなんなのか、ぬるりとしたルカの指が、後ろに躊躇なく、入ってくる。

「ん……っ……は…… ンんっ!……」

 気持ちいいところに即触れられて刺激されて、上がってくるゾクゾクに、簡単に支配される。両手をぎゅ、と握りあって、壁に押し付ける。唇を噛み締めていると、ルカの指が、後ろから回ってきて、唇に触れた。

「声出してろ」
 唇に指が割り入ってきて、舌に触れられる。

「んん……ぅ……っ」
 なんか、すごく苦しい気がするし。
 ……何されてんのと思うのに。

 ルカの指と、キス、してるみたいに、舐めてしまう。

「……ふ……っ……ん、ん……」

 気づいたルカが、オレの背中に重なってきて、口から出した手で、オレの顔を後ろに向けさせる。

「やらしーな、お前……指、うまい?」
「…………っっ」

 っだってルカが、つっこんで、くるから!
 言いたいけど、言葉にならないオレに、ルカがキスしてくる。

 後ろを振り仰ぐみたいな感じで苦しいのに、キス、気持ちよくて、外す気になれない。

「……ル、カ……ん、ん……」

 ルカのキス。どうしても、気持ちいい。
 こんな覆いかぶさるみたいな体勢で、きついのに。

 でも、好き。

 そんな風に思っていたら、後ろから、指が引き抜かれた。
 熱いのをすぐにあてがわれたと思ったら、ぐいと押し込まれた。

「…………っっ!」

 両腕、前の壁に押し付けて、そこに顔を押し付ける。
 腰だけルカの手に引かれて、突き出されるみたいな形で、すっごく恥ずかしい。けどそれより、なにより、快感が、すごすぎて、体が強張る。

「んんん……っ……!」

 オレをいつも軽々抱き上げるルカに、下から激しく突き上げられてるみたいな感じ。さっきまでの焦らす感じとかまるでなく、もうオレの中の感じるとこを全部擦るみたいな。

「……ん……っ……ぁ……や……」

 乱暴に突き上げられてるのに、全然痛くない。快感だけがすごくて、逃げたい、と思ってしまうのに、完全に壁とルカの間に挟まれてて、少しも逃げることなんかできない。
 ベッドに居るなら、上にずり上がって、少しだけでも逃げられるのに。

「……ぁっ……だ、だめ……っ…… むり……」

 頭を腕に押し付けて、下を向いて、唇をかみ締めていたオレは、激しく突き上げられるうちに、次第に顎が上向いて、仰け反る。

「……っぁ、く……っぅん…………」

 背中に完全に密着して、腰だけで攻めてくるルカの肩に仰け反った頭を擦り付けて、首を振ってると。ルカが少し動きを変えた。完全に反応してるオレ自身が壁に当たるような感じで動き始める。 

「ぃ、や……っ……だめ……って……! ひゃ、あ……ッ」

 後ろも前も、刺激されて、喉が激しく、ヒクついた。

 何も、考えられない。前に擦れるたびに、快感が、走る。
 目の前が、白くなって、チカチカ光る。 

「……っあ――――……あ、っ……ン、ぅ……!!」

 後ろからは、ぐちゅ、と、聞くに堪えない音が聞こえてきて、耳からも快感を煽られる。何回も何回も、突かれるたびにイくみたいで、オレ自身から精が溢れ落ちてく。

「……っぁ……! ……だ、め……っ……」
「……中出すぞ……ソラも、イけよ……」

 耳元で囁かれて、声も出なくなる。そのまま、激しく突きあげられる。また顎を掴まれて、後ろを向かされて、唇が激しく重なってきた。

 奥を、深く突きあげられて、中でルカが達した瞬間。
 オレも達してた。

 ……どう、なってんの、これ ……。死んじゃう……。
 はあ、と、息をつく間もなく、激しいキスに、舌を吸われる。

「んん……は……ふっ…………っンン……」

 中、ルカのが広がって、じんわり、熱い。
  
「……ルカ…………」

 名を呼ぶと、ルカがキスしながら少し笑ったのが分かる。
 ずる、と、抜かれて、それにすらゾクリと震えていると、くるんと前後ろひっくり返されて、前から抱き締められた。

「――――……??」

 背を、壁にまた押し付けられて。
 え、え? と、戸惑ってる間に、また中に、押し入れられた。

「あ! ……っ……っ……復活……早すぎ……」

 そんな文句を口にしたオレに、またキスしてきて、言葉を奪う。

「……ん、ン……っふ……っ……」 
「……全然、おさまんねえ」

 唇の間で囁いて、また深く舌を差し入れられる。
 今度は緩く緩く、突き上げられる。これは、もう、素直に気持ちよくて、さっきの嵐みたいな快感とは、全然違う。

「……は……んん、……ッ……ン……」

 ルカのが中で、滑りやすくなってて、もうさっきより、もっともっと気持ちよくて、もうすでに、どっか、意識、飛んでいきそう。

 なんか、オレ……。
 もう、全部おかしい。

 後ろ入れられることに、なんの抵抗もなくて、それが気持ちいいってことも。前、触られなくても、イけるようになってるってことも。

 ……ルカにキスされると、幸せになっちゃって。
 もうなんか、逆らう気力もなくなっちゃうってことも。

 ルカと何度も抱き合う中で、オレの気持ちも、体の感じ方も、もう全部全部、前のオレのじゃない気がする。
 ルカに、全部作り変えられて、ここに居るみたいな。


「は。……すげえ気持ちイイんだよな……お前、抱くの」
「――――……」

「……お前が一番、良い」

 熱っぽく囁くルカが、オレの首に顔を埋める。


「お前は……? 気持ちイイか?」
「……っ……うん」

 頷くと、くす、と笑うルカ。


「……ソラ」

 ギリギリまで抜かれて、一気に突き上げられる。
 びりびり、快感が体中を駆け抜けて、仰け反って、声も出ない。





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