【ドS勇者vsオレ】オレ様勇者に執着&溺愛されてるけど、ドSだから大変✨奨励賞受賞

悠里

文字の大きさ
上 下
193 / 299
第2章

「愛しいとか」※

しおりを挟む

 
「でも、いいよな。魔物とかと戦うために、鍛えなくても良い世界」
「うん。まあ。オレの国はね……あと、運よく平和な時代だったというか……」

「まあこっちも、魔王を倒せたら、魔物は消える筈だし。そしたら、大分平和になるから。とりあえず、最優先はそこだな。あとは、魔王の出どころも違う意味で気になるしな」

 そんな話をしながら、入り組んだ道を歩いていると、いつの間にか、ルカの部屋の前。
 ルカがドアを開けてくれて。一緒に中に入る。


「――――……よし」

 不意にそう言ったルカは。またまたオレをひょい、と抱き上げた。


「え」

 大股で歩いて、オレを運んで、ベッドに降ろした。


「靴だけ、脱げよ」
「……うん」

 どうせ、抵抗しても無駄だし。……抵抗する気もそんな無いし。
 言われるままに、靴を脱いで、ベッドの下に置いた。

 ルカも色々持ってたもの、全部、ベッドサイドのテーブルに置いていく。
 置いたものの中に、短剣が見えて。
 いつも持ってる大きな剣は置いてたけど、こういうのはちゃんと持ってるんだなーと、思って見ていると。

「……ん?」

 視線の先に短剣を見て、ルカがオレを見つめる。

「……いつ、戦っても良いようにって、いつも思ってる?」
「まあ。そうだな」

「……大変だね。気が抜けなくて」
「――――……」

 ふ、とルカが笑う。

「ここは警備も厳重だし。結界も張ってるし――――……」

 ルカがベッドに膝を立てて乗ると、ぎし、と軋む。

「それに、一緒に居るのお前だから」
「――――……」

 ぐい、と引き寄せられて。
 唇が重なる。


「今からは――――……気ぃ、抜く」
「……そうなんだ」

 そんな風に言われて。 
 ――――……なんか、すごく、嬉しいと思ってしまうオレ。


「……ルカ」

 名前を呼んで、ルカの腕に触れると。ルカは、オレを見つめて、笑む。

 最初はゆっくり、キスされて。

 後頭部に触れる手に、より引き寄せられて。
 だんだん、深く重なる。
 

 キスされて、全部意識を奪われている内に、気づいたら全部脱がされてて。
 ルカの熱い手が、触れてくる。

「ん、ぁ……」

 胸を散々弄られて、ぶる、と首を振ったら、すぐにまた唇を塞がれて。
 キスされたまま、つねられる。

「ん、ンっ……ふぁ……」

 脚を割られて、どろりとした液体が、かけられて。
 ルカの指が、中に入ってくる。


「……ひぁ……っあ、――――……んぁ……っ」

 なんか、ルカ……すごく興奮、してる気がする。

 キスの間の息が熱いし、手がいつもよりも早く慣らそうと、少し乱暴に動かされてる気がする。中の感じる所を強く刺激されて、ルカの体の下で、我慢できなくて、ビクビク震える。

「……ん、んん…………っ」
「――――……」

 激しくされて、シーツを手繰り寄せて握り締める。
 性急だけどそれでも、まったく違和感が無くなる位まで、中、慣らされて。ゆっくり、指が、抜かれた。抜かれると。ぞく、とした感覚と。

 早く。中に、という。
 ……信じられない感情が、自分の中に、浮かぶ。


「――――……ソラ、入れるぞ?」


 焦れたみたいな声がして。
 更に脚、開かれたと思ったら、すぐに熱くて硬いルカのがあてがわれて、入ってきた。


「……ん、あ、……ぁ……」

 待ってるみたいに、受け入れたのに。一度少し抜かれる。少し奥に入れて、また、抜いて。なじむまで。いつものように、それを何度か繰り返してから、奥まで、突かれた。


「……っああ ……んっ……」


 ――――……気持ちいい。
 何なのこれ。なんで、こんなに、気持ち良いんだろう。


「……ん、あ、あ、……っんん……」

 めちゃくちゃ、逞しい男に組み敷かれて。
 いろんなこと、されて。
 脚、開かされて。体の真ん中に、ありえないもの、入れられて。

 もう何で、こんなに――――……気持ち良くて。



 ――――……愛しいとか。ほんと、何でかって……。



「……ん、あ――――……っ」


 不意に、びくん!と体が大きく震えて。息が出来なくなる。

 頭の中真っ白で。中のルカを、きつく締めて。それから、その背に、ぎゅうっと、抱き付いた。

 息、できない――――……。

 喉が震えて。ヒクついていたら。

 ルカが、「キツい。ソラ――――……締めすぎ」と、少し眉を顰めて、苦笑い。



 色気がありすぎて。ゾクゾク、する。








しおりを挟む
感想 270

あなたにおすすめの小説

国を救った英雄と一つ屋根の下とか聞いてない!

古森きり
BL
第8回BL小説大賞、奨励賞ありがとうございます! 7/15よりレンタル切り替えとなります。 紙書籍版もよろしくお願いします! 妾の子であり、『Ω型』として生まれてきて風当たりが強く、居心地の悪い思いをして生きてきた第五王子のシオン。 成人年齢である十八歳の誕生日に王位継承権を破棄して、王都で念願の冒険者酒場宿を開店させた! これからはお城に呼び出されていびられる事もない、幸せな生活が待っている……はずだった。 「なんで国の英雄と一緒に酒場宿をやらなきゃいけないの!」 「それはもちろん『Ω型』のシオン様お一人で生活出来るはずもない、と国王陛下よりお世話を仰せつかったからです」 「んもおおおっ!」 どうなる、俺の一人暮らし! いや、従業員もいるから元々一人暮らしじゃないけど! ※読み直しナッシング書き溜め。 ※飛び飛びで書いてるから矛盾点とか出ても見逃して欲しい。  

悪役令息の七日間

リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。 気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます

ふくやまぴーす
BL
旧題:平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます〜利害一致の契約結婚じゃなかったの?〜 名前も見た目もザ・平凡な19歳佐藤翔はある日突然初対面の美形双子御曹司に「自分たちを助けると思って結婚して欲しい」と頼まれる。 愛のない形だけの結婚だと高を括ってOKしたら思ってたのと違う展開に… 「二人は別に俺のこと好きじゃないですよねっ?なんでいきなりこんなこと……!」 美形双子御曹司×健気、お人好し、ちょっぴり貧乏な愛され主人公のラブコメBLです。 🐶2024.2.15 アンダルシュノベルズ様より書籍発売🐶 応援していただいたみなさまのおかげです。 本当にありがとうございました!

余命僅かの悪役令息に転生したけど、攻略対象者達が何やら離してくれない

上総啓
BL
ある日トラックに轢かれて死んだ成瀬は、前世のめり込んでいたBLゲームの悪役令息フェリアルに転生した。 フェリアルはゲーム内の悪役として15歳で断罪される運命。 前世で周囲からの愛情に恵まれなかった成瀬は、今世でも誰にも愛されない事実に絶望し、転生直後にゲーム通りの人生を受け入れようと諦観する。 声すら発さず、家族に対しても無反応を貫き人形のように接するフェリアル。そんなフェリアルに周囲の過保護と溺愛は予想外に増していき、いつの間にかゲームのシナリオとズレた展開が巻き起こっていく。 気付けば兄達は勿論、妖艶な魔塔主や最恐の暗殺者、次期大公に皇太子…ゲームの攻略対象者達がフェリアルに執着するようになり…――? 周囲の愛に疎い悪役令息の無自覚総愛されライフ。 ※最終的に固定カプ

異世界で騎士団寮長になりまして

円山ゆに
BL
⭐︎ 書籍発売‼︎2023年1月16日頃から順次出荷予定⭐︎溺愛系異世界ファンタジーB L⭐︎ 天涯孤独の20歳、蒼太(そうた)は大の貧乏で節約の鬼。ある日、転がる500円玉を追いかけて迷い込んだ先は異世界・ライン王国だった。 王立第二騎士団団長レオナードと副団長のリアに助けられた蒼太は、彼らの提案で騎士団寮の寮長として雇われることに。 異世界で一から節約生活をしようと意気込む蒼太だったが、なんと寮長は騎士団団長と婚姻関係を結ぶ決まりがあるという。さらにレオナードとリアは同じ一人を生涯の伴侶とする契りを結んでいた。 「つ、つまり僕は二人と結婚するってこと?」 「「そういうこと」」 グイグイ迫ってくる二人のイケメン騎士に振り回されながらも寮長の仕事をこなす蒼太だったが、次第に二人に惹かれていく。 一方、王国の首都では不穏な空気が流れていた。 やがて明かされる寮長のもう一つの役割と、蒼太が異世界にきた理由とは。 二人の騎士に溺愛される節約男子の異世界ファンタジーB Lです!

冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました

taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件 『穢らわしい娼婦の子供』 『ロクに魔法も使えない出来損ない』 『皇帝になれない無能皇子』 皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。 だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。 毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき…… 『なんだあの威力の魔法は…?』 『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』 『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』 『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』 そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話

深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

処理中です...