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第2章

「声」※

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 何か。
 呼吸が、早くて、辛い。

 息が、出来なくなりそう。


 辛い中で。



「……ソラ――――……」



 優しい声が、頭の中に、響く。
 
 その声に、少し、ほっとする。



「……ん……ぅ……っ……」


 ……熱い。
 …………疼く。

 
「……っぁ……」

 前に触られて、同時に、中の感じる所を刺激されて、びくん、と体が震える。


「……ソラ」

「……はぁ……ン……」


「――――……ソラ……?」

「……ン…………?」


 ――――……ふっと、急に、意識が戻った。


 体が、浮いてるみたい。
 腰から下が、何だか、どろどろに溶けてそうな位だるすぎて。
 でも、なんだか、すごく、きもち、い――――……。



 初めて見る部屋の感じに、天井を見上げていると。



「――――……目ぇ覚めたか? ソラ」
「……る、か……?」

 聞き慣れた声。
 ルカの方を見ようとした瞬間。


「――――……ひぁ……っ……」

 深く突き上げながら、ルカが、体を上に、上げてきた。


「……やあ……っ……なんで、いきな、り――――……」
「――――……馬鹿ソラ。いきなりじゃねえよ」

「……っ?」


 ルカが、オレの頭の横に、手をついた。


「ソラ」

 まっすぐ見下ろされて、ふ、と笑まれる。


「――――……正気に戻ったか? オレが分かる?」
「……うん。 ルカ……」

 突き上げられた感覚に震えながら、名を呼ぶと。

 中、熱いのに貫かれたままで。
 ――――……でも、そんな状況なのに。ルカは、めちゃくちゃほっとしたように、微笑んだ。


「――――……簡単に言うと……あの花は魔物の一種みたいで」
「……花?」

 ……何だっけ。


「覚えてねえの? 花の中に取り込まれたの」
「――――……あ、おぼ、えてる……」

 ぱっくりと、食べられちゃったんだ……。


「――――……あの後宿屋ついてから聞いたら、生き物を取り込んで、惑わす魔物だったらしくてな。昔もこのあたりに出た事があったらしい」
「…………惑わす……?」

「蜜が媚薬みたいになってるらしくて。 側に居るだけでも、オレらが戦ってた魔物みたく、どっか正気じゃないみたいになるのに、お前、完全に取り込まれて、吸い込みまくって、蜜まみれになっただろ……」

「――――……」

 うん、なった。思い出した。べとべとで、頭ん中、ドロドロで。
 ――――……すごく、気持ち悪かった。


「キースに清めてもらっても、中の感覚まではダメで、結局、抱くしかないって事になったんだ」
「――――……」

「大変だったんだぞ、意識ねえのに、お前、皆の前で、助けて、ルカ、早く、てすげえ煽るし」

「――――……っ??」


 え。そんな馬鹿な。
 …………嘘だと言ってほしい。

 うう。



「町に戻って、そのまま宿屋に入って、もう結構長い時間、ずーっとお前の相手してたけど……覚えてねえんだろ?」

「――――……」


 ほとんど、覚えて、ない。
 でもなんか――――……。

 ルカが、オレを呼んでくれてる声だけ、
 ずっとしてた、ような――――……。




 中に入ってるルカのが、ゆっくりと、動いて。
 ぶる、と体が震える。



「――――……もうお前、数えてない位出してるけど、平気か?」
「…………っ」


「どんな感じだ? 下半身。辛い?」


 道理で、もう、下半身、ドロドロに疲れてて。

 体、感じたことがない位、だるすぎて。




 なのに、なんか――――……気持ちいいっていう感覚だけ、ものすごく、強い。







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