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第2章
「外なのに」※
しおりを挟む「……普通、自分がしたくてするんじゃんか……何でオレだけ……」
そう言ったら、ん?とルカがオレを見つめた。
「ああ……まあ、普通はそうだろうな」
「――――……」
「オレ、お前が気持ちよさそうにしてんの見たくて触ったから別に」
「…………」
「て思ったけど――――……してほしそうな顔、してんな?」
「………っ」
ぐい、と顎を掴まれて、上向かされる。
「する? ――――……この後辛くても文句言うなよ?」
……激しすぎるから、いけないんだと思うんだけど。
別に、短く済ませてくれるなら。
そんな事思ってると。ルカが、ふ、と笑う。
「してほしそうだな」
「……っだって、オレだけって……」
ぷ、と笑うルカ。
「短めにしてやる」
ニヤニヤするのがムカつくけど。
キスされて舌が絡んでくると、もう、すぐ力、抜けるし。
指で散々慣らされて。感じすぎて、震えていると。
背を木に預けたまま、脚を抱えられて。
先端、あてがわれて。
「――――……っ?」
何で、入って、こないんだろう。
思って、ルカを見上げると。
「入れてって言えよ、ソラ」
「……っ」
悔しい。けど。
なんか。
中が――――……疼くとか。
……ルカに抱かれるまで、知らなかった感覚が……。
もう、意地張ってても。
いいこと、無い気がする……。
「……ルカ……早く、中……入れて」
ぶる、と震えながら、ねだった瞬間。
く、と笑うルカが。
「――――……は。素直……」
言いながら、脚を持ち上げられて。
ず、と激しく、突き上げられた。
「……っん、あ……っぁ……!!」
衝撃で、イってしまう。
「は。――――……中、すげえな」
「……んん、ぅっ……」
ああもう。
こんな外なんかで――――……何してんの、オレ。
揺さぶられながら、仰け反って。キスされて。
霞む瞳で見上げると。
「……え?」
なんか。
ふわふわ、したのが……上、飛んでる……。
「ル、カ、あの……っ」
「ん?」
「あっ……っ……あの……っっ」
「……んだよ? 今終わらせるから、待ってろ」
そんな言葉で、深く貫かれて、全身に震えが走る。
「ひあ……っ……あ、あっ……んぅ」
ルカが中でイって、同時に扱かれて達して。
ビクビク震えてる体を、抱き締められる。
少しして、ルカが何かを唱えると、ふわ、と体が包まれて。
あ。これが、清めるとかいってたやつか……とぼんやり考えてて。
ルカに服を整えられて。ぼんやり、見上げると、
再び、深いキスに塞がれた。
「……っん、ん……っ……ん……」
ヤバい。ほんとに、もう、ルカとするの、気持ち良くなってる。
こんなとこで、こんな事するとか。
女の子とだってした事ないのに。
……ていうか、普通無いか。
……あ、そうだ……。
さっき、何かが、ほわほわ、空を飛んで――――……。
「んん……る……んっ……ンン!」
「……あ? さっきからなんだよ?」
機嫌悪そうに言いながら、唇を離す。
「っルカ、何か、さっき、フワフワしたのが飛んでて……」
「鳥じゃねえの?」
言いながらまたキスされそうになるけど。
「あ、居た……」
なんか、それ、が。
ふわふわ、と。降りてきた。
「ルカ……あれ……」
空を見上げたままのオレに、やっと、ルカも一緒に見上げてくれた。
「何これ……」
翼も無いのに、フワフワと飛んでる、猫みたいな姿の……。
変な生き物が、オレの腕の中に、降りてきた。
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