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第2章
「オレだけ?」※
しおりを挟むひょい、と抱きかかえられて。
少し隠れた木に背を押し付けられる。
「っやだやだ、外でなんて、やだ」
「誰もこんなとこ、この時間から来ねえよ。それに一応隠してやってるだろ」
確かに、少し暗くなりかけてきてて。
ルカみたいに強くないと、こんなとこ、来ないと思うけど。
「……やだ……っ」
外でなんか、マジでやだ!
だれか助けてー。
思うのに、唇が重なってくると。
舌で、応えてしまう。
「……ん、ふ……」
どーなってんだ、オレ。
ルカの手が、服の下からするりと入って、乳首を掠める。
「んっ……」
ぴく、と震えてしまうのはもう。
……全部ルカのせい。
「……っあ……っん、う」
喘ぎで外れたキスは、すぐに顎が掴まれて、また深く重なる。
しばらく、キスされて、はあ、と息が熱くなって漏れる。
「……ル、カ……んっ」
「――――……嫌だったんじゃねえの?」
意地悪く、言う。
「……っ」
誰のせいだよっ。くっそぉ――――……。
「……反応良すぎなんだよ、お前」
「っあ……っ」
ぎゅ、と目をつむって、顔を背けたら。
その首筋に軽く噛み付かれた。
「ひぁっ……や……」
ルカの腕に手をかけて、ぎゅと握る。
「――――……ソラ」
「……っあ……」
下に触れられて、あっという間にその気にさせられる。
「ソラ、嫌ならやめるけど?」
「……っ」
ここで、やめる、とか……っ。
マジで、ひどい……。
「――――……っ」
悔しくて涙が滲む。
「どーする、ソラ。オレは別にやめてもいーけど」
言うくせに、握ったそれを、きつく扱く。
「……っ」
のけ反った先に、ルカの、顔。
やめてもいいとか言ってるくせに。
めちゃくちゃ、興奮してる、顔。
ゾクゾク、する。
熱くて、もどかしくて。 つ、と涙が、目尻から落ちた。
「――――……やめ、ないで……」
「……OK」
く、と喉の奥で笑う声。
背を木に押し付けられてるオレの前に、不意に膝をついて。
「……っ? ……ひっ」
熱い口内に引き込まれて、襲われた快感に一瞬で取り込まれる。
「あっ……んん、やめ……や、め」
そのまましばらく、好きに刺激されて。耐える事もできずに、閉じた瞼の裏が、激しい感覚に、真っ白になる。
しつこく、ビクビク震えてしまう体を、立ち上がったルカに、抱き止められる。
「……早すぎ」
くく、と笑う。
…………っ意地悪!!
涙いっぱいの瞳で睨みつけると、その目を、唇で吸われる。
「泣きすぎ。――――……そそられるって、言ってるだろ」
「……っ」
そんな事言われたって……!
「……終わりにしてほしかったら、泣き止めよ」
「……ん?」
「ん?てなんだよ?」
「……終わり、にしてくれるの?」
「ここで突っ込んだら、お前、宴までもたねえだろ」
「――――……え。でも……ルカは?」
「別に……少しすれば収まる」
でも。
……服越しに触れてる、ルカのが……めちゃくちゃ気になるんだけど。
――――……なんか。
オレだけ、気持ちよくして、終わりって。
……なんてそんな事、するんだろう。
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