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第2章

「何だかな」2 *ルカside

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 しかも。
 昨日、ほぼ無理無理抱かれたばかりだっていうのに。

 リアに撫でられたり、ゴウや女にキスされたり、
 そういう警戒心もまるで無いし。


 ――――……遊ぶ気なのかと腹が立って、お仕置きみたいに悪戯して抱いたら。

 ごめんね、と素直に謝るし、
 そんな気はなかったと、言うし。


 もうさせないから、とか。
 泣きながら可愛く言うから、許してやる事にした。


 ――――……まあ、そんな気ないなら余計に、させんなっつー話だから、
 腹が立つのに変わりはないが。



 …………というか。
 何でこんなに、腹が立つんだか。


 ソラにも言ったが、ああいう類の事に、我慢とか必要ないと思っている。


 お互いが良ければ、関係を持つ。続く事もあれば、一度きりの事もある。
 ソラが、リアやゴウや、あの女と、そういう関係を持ちたいなら、本来は、別に有り。なのだが。


 なんだか、ものすごく腹が立つので、とりあえず、排除。



 オレのモノ、とか、言ったから、なんだろうか。

 そう思い込んでるから、腹が立つのか。


 まあよく分からないが。



 とにかく――――……ソラは抱き心地がいい。


 眠る時、つい、抱き込んで、寝てしまう。


 ぴったりと、はまるというか。
 肌がサラサラしてて、気持ちが良いし。



 なんだか一生懸命やってくれた、マッサージとやらも、なんかちょっと触り方、エロいし、すげえ良かった。今度は足とか、やらせよう。

 足にされたら、きっと、そのまま、抱いてしまいそうな気がするけど。


 ――――……つか、あんなのをまた、ゴウにも、しようとするし。



 ……あー、ほんと、腹立つこと、多いな、ソラ。




 とか、思いながら。
 まだ眠っているソラから少しだけ離れて、今オレが来ているのは、昨日の酒場。
 朝は朝食をとる店に変わっている。



 昨日キスされてるソラに死ぬほどムカついていたから、買わずに戻したが。
 ソラが抱えていたお菓子。


 なんだか、すごく楽しそうに抱えているところまでは見ていた。

 次に見た時は、女が居て、キスされてて、ふざけんなと思ったが。


 お菓子を選んで抱えてるソラの事は、何だか可愛いと思ってた。


 確か、ソラが持っていたのは、これとこれと――――……これかな。
 乱暴に戻したからいまいち自信が無いので、適当にいくつか多めに購入した。

 


 起きたら。
 渡してやろう。


 
 すげえ喜びそうな気がする。
 あの笑顔を――――……見たい気がする。




 とか。

 ほんと……何だかな、オレ。

 

 
 








◇ ◇ ◇ ◇


後書きです。

◇ ◇ ◇ ◇




ルカside。
なんか急に書きたくなって。

楽しんで頂けてたらいいな♡
(∩´∀`)∩

悠里。
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