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第2章
「夜中に、ふと」1
しおりを挟む不意に、目が覚めた。
まだ暗い。
ベッドのサイドテーブルにある小さいランプが光っている。
まだ、日本には――――……いつもの現実には、戻ってない。
オレを抱き締めて眠ってる、ルカが、目の前に居る。
何度も中で出されたけど、全然気持ち悪くないし。体もサラサラしてて、心地よいから、きっとまた、キレイにしてくれたんだなと分かる。
なんか オレ。
……めちゃくちゃ絆されていないだろうか。
……可愛いとか、言われて、めちゃくちゃキスされて。
――――……なんでか、オレで反応する、ルカに、何度もめちゃくちゃ抱かれて。
…………ルカのキスが好きだとか。言ってしまった。
抱かれるの、気持ち良いとも。中に出されるのも、気持ちいいなんて。言った気がする。
……オレってば、ほんとに、何言ってるんだろう。
変な薬で犯されそうになって。意味も分からず、ルカのものになるなんて言って。
……ルカは薬使うのは嫌がってた気がするけど。無くてもその気にさせるとか言ってたけど……。
……とにかくもう、どうせ抱かれるのなら、現実に戻れるまで守ってもらう、なんて、そんな事を思って、「我慢」するもりだったのに。
変な独占欲が、なんか、ちょっと可愛く見えたり。
チョコの実、剥いてくれるでっかい手が、なんか。やっぱり可愛かったり。
……抱き方も――――……なんか……すごく大事にされてる気が、してしまうし。
――――……何なんだ。もう。
向かい合わせで抱き締められてて、肩にルカの手が乗ってる。
男に、こんな風に抱き締められて眠るとか。
ありえないと、今も思うのだけれど。
なんか、別に、嫌じゃないと思ってる自分も居る。
――――……あれ? おかしいよな、これ。
冷静に考えて……男に組み敷かれるのも。無理やり突っ込まれるのとか。
なすすべも無く、揺さぶられて。中で出されちゃう、とか。
向こうに居た時の自分だったら、考えられない。
……やっぱり、夢だと、思ってるから?
知らず、許容範囲が、めちゃくちゃ広いんだろうか。
ルカに会ってから、まだ、2日。
夜を過ごして、たった2日。
今まで、結構長くつきあった子達の記憶が、消え失せる位、なんか強烈すぎて。
なんかもう、色々強烈だからかなのかな??
顔も体もなんか、圧倒的に強烈だし。
態度も、言う事もする事も、抱き方も。
――――……なんて言うか。
……とにかく、まっすぐすぎて。
こっちが、迷う余地とか、全然無くて。
つーかさ。ルカさ。
……ぐいぐい、来すぎ、なんだよ……。
この状態に、今よりももっと慣れてしまう前に、戻った方が良い気がするんだけど。
――――……あ、でも。
……料理はしてからが、良いかも……。
なんかこの、茶色のご飯の世界に、色どりという革命を起こしたい……。
ちょっと、ワクワクしてしまう。
――――……きっと、ルカ、喜んでくれそうな気がする。
うまそう、とかきっと、すごく笑って。
……………………。
……………ん?
んん…………??
………………ルカが、喜んでくれそう?
何だ? 今の。
目の前の、整った顔を、マジマジ見つめてしまいながら、
自分の思考が謎すぎて、固まるしかない。
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