35 / 299
第2章
「ルカのもの」※
しおりを挟む宿屋について、ルカが宿の主人と話してるのを、後ろで、ため息をつきたい気分で聞いてると。
「ソラ、部屋、先に行ってろ。2階の、ドアに赤い札の部屋」
そう言われて、頷く。
「風呂で待ってろよ」
「……うん」
風呂で待ってろ、なんて、男に言われる日が来るとは思わなかった……。
ため息つきつき、2階にあがり、部屋に入る。
昨日と同じ感じ。
大きなベッドと、サイドテーブル、鏡、風呂、トイレ。
風呂もトイレも、普通。
これは、ゲーム設定をしたのが日本だからなのかな。それともオレの夢だから、願望がかなってるのか。ちゃんと水で流せるトイレだし、風呂はシャワーもついてる。
服を脱いで、木でできたカゴに入れる。
全裸になって、シャワーを浴びる。
魔法で綺麗に出来るなら、風呂って何で入るんだろ。
やっぱり気持ちいいから??
まあ、魔法が使えない人は入るしかないんだろうけど。
そんな事を思いながら頭を洗って、体を洗う。
置いてある石鹸はなんだかすごくいい匂いで。フルーツ?かなあ。
全身泡立てていた時。
……昨日今日と散々な事をされた後ろが、ふっと気になって。
大丈夫なのかな、どうかなっちゃってないかな、と、一度気になったら、もう、気になってしょうがなくなった。
思い切って、後ろに触れてみる。
手で触るなんて初めて。
石鹸でヌルヌルしてるそこは、特に腫れてたりする事はなさそうで、ホッとする。
「………………」
思い切って、少しだけ、指を中に入れてみる。
少しだけだから、痛くはない。違和感しかない。
こんなとこに、あんなの、何で入るんだろ。
しかも、気持ちいいとか……。
今、全然気持ち良くないし――――……。
やっぱりここは、そういうことに使うとこじゃないはずなんだけど……。
……。って。おーい。 オレ、何してんだ。
はっと気付いて、指を抜いた。
ブンブンッと首を振って、手を石鹸でゴシゴシ洗ってしまう。
何やってんだ、オレ……。酔ってんのかな。
その時。急に後ろで扉が開いた。やってた事があんまりなので、必要以上に、びくう!!っと震える。
よ、良かった、後ろに触ってる時じゃなくて。
焦りながら振り返ると、全裸のルカに、怯む。
抱かれてた間、散々ルカの裸も見たし、抱き付いたりもしたけれど、完全に全裸で間近に立たれると。
――――……良い体すぎて、圧迫感有りすぎて。
ルカの体の前に立つと、思い知るというか。
ルカの体を男として片方において、反対側を女の子としたら。
オレって、どう考えても、女の子寄りの体だよな……。もっと鍛えておけばよかったと、今更な事を思っていると。
ふと、ルカの持ってる変なものに目が行った。
「ルカ、何持ってんの?」
「んー……オレも初めて買ったけど」
なんか、変な形状の、おもちゃ。
…………聞いた時は何も考えずに、なんだろ?と普通に聞いたんだけど。
ルカの返事の不自然な感じと、その形状を見てると。
…………変なグッズ、としか思えなくて。 一気に脱走したくなった。
ルカがその変なグッズを弄ってる隙に、ざざっとシャワーを浴びて。
「お、れ、もう洗ったから、出とくね、ごゆっくり……」
「――――は? ……逃げんな」
低い声のルカに、腕を掴まれて、引き戻される。
「っ……ていうか、何、それ……」
「……さあ。初めて使うから、どうなるか見せろよ。とりあえず、中、洗う」
「なかあらう??」
ルカの言葉の、意味が分からなかった所を繰り返すと。
くる、と反転させられて、ルカに背中を向けて、立たされる。
「手、前についてろよ」
「――――……っ」
シャワーを持ったルカに、腰を突き出すような形で固定されて。
石鹸をつけたルカの指に中を洗われて。水も入れられて、出させられたり。
なんか、恥ずかしくて、かなり屈辱的で、最悪な時間だった。
何とか保ってた意識で、途中で、魔法使えばいいじゃん!と思ってそう言ったけど。
「……お仕置きだから、そんな楽な事しない」と言われて。
散々中を洗われて。 もう、マジ泣き。
「――――……よし。綺麗んなったな」
「………………っっ」
……もうルカ、マジで嫌い。
なんだか怖くて言えないけど、心の中で、思う。
「――――……ソラって、結構モテんの?」
「……そんな、モテない、よ……」
しゃくりあげながら、答えてると。
むに、と頬に触れられて、親指で唇に触れられる。
「つか、お前今日だけで、別の奴と2回もキスしてるからな」
苛ついた声で、ルカが言う。
あ、やっぱり、2回目のも、見ちゃってたのか……。
それでこれなのか……。
ていうか、ゴウのもカウントに入れられてるし……。
オレの体を綺麗に流して、風呂場も綺麗にした後。
ルカは、また、オレに壁に手をつかせた。
「……動くなよ?」
散々弄られたそこに、何かが、ゆっくり、差し込まれる。
洗われると同時に解されていたので、痛みも無く、それを受け入れてしまう。
ぞわ、とした感触に、ぶる、と震える。
ぐぐ、と奥まで入れられて。
んん、と声が漏れる。ぎゅ、と壁についた手を握る。
「――――……そのまま待ってろ」
言うと、ルカはオレから手を離して、自分の体を洗い出した。
「……?」
入れられただけで動かされなければ、気持ちは悪いけど、大丈夫、かな……。
そう思って、しばらくそのまま、壁に寄りかかって立っていると。
なんか、中で急に動き出した。
「え……ひ、あっ……!」
びっくりすると共に、足が崩れて、床に膝をついた。
「や……何……これ……」
「……体温で温まると、動くらしい」
「……っやだやだ、取ってっ……っ」
「――――……ダメ。待ってろよ」
そう言って、手早く自分を洗ってる。
「……あっ……! やだ……っ」
……気持ち、悪い……!!
「んんっ……っ やだ、取って……っルカ、……や、だあっ」
シャワーを止めたルカが、オレの腕を引いて、立たせた。
「――――……ソラは、オレのじゃねえの?」
「っ……っルカのだって、ば……っ」
見下ろしてくるルカに、一生懸命応える。
「魔王倒すまでオレに付き合えって言ったよな? オレのモノって、言ったろ?」
「……っ言った、てば」
「ふらふら色んな奴にすり寄ってるようにしか、見えない」
「……っしてないよっ……」
オレの体温が上がる都度、中のそれはますます、異様な感じで動いて、中の、色んな部分を擦ってくる。
ルカに快感を叩き込まれた部分も、容赦なく、刺激されて――――……。
「……ひ、あ……っ」
ルカの腕にぎゅ、と捕まって、その胸に、頭を押し付ける。
「……オレのモノって言った意味、分かんねえの? ソラ」
「…………っわかる、てば……っ」
俯いてた顎を取られて、上向かされる。
「――――……キスしろよ、ソラ」
「――――……っ」
ルカの腕に捕まるようにして。少し屈んでるルカに、唇を重ねた。
「……簡単にキスさせんな」
「……うん」
もう分かった。ここの人達のキスの概念が、ゆるゆるなのは。
あと、ゴウのキスにすら、こんなにルカが反応するって事も。
ちゃんと警戒、するから。
「分かった?」
「……っ」
何度も頷くと。
噛みつくみたいなキスが、降ってきた。
145
お読みいただき、ありがとうございます♡
楽しんで頂けましたら、ブクマ&感想などよろしくお願いします♡
(好き♡とか短くても嬉しいです♡)
匿名ツールでの感想もお待ちしています💕
↓
【匿名メッセージ送信サービス・マシュマロ】
【WEB拍手👏絵文字とコメントで応援サービス】
楽しんで頂けましたら、ブクマ&感想などよろしくお願いします♡
(好き♡とか短くても嬉しいです♡)
匿名ツールでの感想もお待ちしています💕
↓
【匿名メッセージ送信サービス・マシュマロ】
【WEB拍手👏絵文字とコメントで応援サービス】
お気に入りに追加
4,704
あなたにおすすめの小説

青少年病棟
暖
BL
性に関する診察・治療を行う病院。
小学生から高校生まで、性に関する悩みを抱えた様々な青少年に対して、外来での診察・治療及び、入院での治療を行なっています。
※性的描写あり。
※患者・医師ともに全員男性です。
※主人公の患者は中学一年生設定。
※結末未定。できるだけリクエスト等には対応してい期待と考えているため、ぜひコメントお願いします。
宰相閣下の執愛は、平民の俺だけに向いている
飛鷹
BL
旧題:平民のはずの俺が、規格外の獣人に絡め取られて番になるまでの話
アホな貴族の両親から生まれた『俺』。色々あって、俺の身分は平民だけど、まぁそんな人生も悪くない。
無事に成長して、仕事に就くこともできたのに。
ここ最近、夢に魘されている。もう一ヶ月もの間、毎晩毎晩………。
朝起きたときには忘れてしまっている夢に疲弊している平民『レイ』と、彼を手に入れたくてウズウズしている獣人のお話。
連載の形にしていますが、攻め視点もUPするためなので、多分全2〜3話で完結予定です。
※6/20追記。
少しレイの過去と気持ちを追加したくて、『連載中』に戻しました。
今迄のお話で完結はしています。なので以降はレイの心情深堀の形となりますので、章を分けて表示します。
1話目はちょっと暗めですが………。
宜しかったらお付き合い下さいませ。
多分、10話前後で終わる予定。軽く読めるように、私としては1話ずつを短めにしております。
ストックが切れるまで、毎日更新予定です。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
異世界で騎士団寮長になりまして
円山ゆに
BL
⭐︎ 書籍発売‼︎2023年1月16日頃から順次出荷予定⭐︎溺愛系異世界ファンタジーB L⭐︎
天涯孤独の20歳、蒼太(そうた)は大の貧乏で節約の鬼。ある日、転がる500円玉を追いかけて迷い込んだ先は異世界・ライン王国だった。
王立第二騎士団団長レオナードと副団長のリアに助けられた蒼太は、彼らの提案で騎士団寮の寮長として雇われることに。
異世界で一から節約生活をしようと意気込む蒼太だったが、なんと寮長は騎士団団長と婚姻関係を結ぶ決まりがあるという。さらにレオナードとリアは同じ一人を生涯の伴侶とする契りを結んでいた。
「つ、つまり僕は二人と結婚するってこと?」
「「そういうこと」」
グイグイ迫ってくる二人のイケメン騎士に振り回されながらも寮長の仕事をこなす蒼太だったが、次第に二人に惹かれていく。
一方、王国の首都では不穏な空気が流れていた。
やがて明かされる寮長のもう一つの役割と、蒼太が異世界にきた理由とは。
二人の騎士に溺愛される節約男子の異世界ファンタジーB Lです!
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる