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第2章

「ルカのもの」※

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 宿屋について、ルカが宿の主人と話してるのを、後ろで、ため息をつきたい気分で聞いてると。

「ソラ、部屋、先に行ってろ。2階の、ドアに赤い札の部屋」

 そう言われて、頷く。


「風呂で待ってろよ」

「……うん」


 風呂で待ってろ、なんて、男に言われる日が来るとは思わなかった……。

 ため息つきつき、2階にあがり、部屋に入る。


 昨日と同じ感じ。

 大きなベッドと、サイドテーブル、鏡、風呂、トイレ。

 風呂もトイレも、普通。

 これは、ゲーム設定をしたのが日本だからなのかな。それともオレの夢だから、願望がかなってるのか。ちゃんと水で流せるトイレだし、風呂はシャワーもついてる。

 服を脱いで、木でできたカゴに入れる。
 全裸になって、シャワーを浴びる。

 魔法で綺麗に出来るなら、風呂って何で入るんだろ。

 やっぱり気持ちいいから??

 まあ、魔法が使えない人は入るしかないんだろうけど。

 そんな事を思いながら頭を洗って、体を洗う。

 置いてある石鹸はなんだかすごくいい匂いで。フルーツ?かなあ。


 全身泡立てていた時。

 ……昨日今日と散々な事をされた後ろが、ふっと気になって。
 大丈夫なのかな、どうかなっちゃってないかな、と、一度気になったら、もう、気になってしょうがなくなった。

 思い切って、後ろに触れてみる。
 手で触るなんて初めて。

 石鹸でヌルヌルしてるそこは、特に腫れてたりする事はなさそうで、ホッとする。


「………………」

 思い切って、少しだけ、指を中に入れてみる。

 少しだけだから、痛くはない。違和感しかない。

 こんなとこに、あんなの、何で入るんだろ。
 しかも、気持ちいいとか……。

 今、全然気持ち良くないし――――……。
 やっぱりここは、そういうことに使うとこじゃないはずなんだけど……。


 ……。って。おーい。 オレ、何してんだ。


 はっと気付いて、指を抜いた。
 ブンブンッと首を振って、手を石鹸でゴシゴシ洗ってしまう。


 何やってんだ、オレ……。酔ってんのかな。


 その時。急に後ろで扉が開いた。やってた事があんまりなので、必要以上に、びくう!!っと震える。

 よ、良かった、後ろに触ってる時じゃなくて。
 焦りながら振り返ると、全裸のルカに、怯む。

 抱かれてた間、散々ルカの裸も見たし、抱き付いたりもしたけれど、完全に全裸で間近に立たれると。

 ――――……良い体すぎて、圧迫感有りすぎて。

 ルカの体の前に立つと、思い知るというか。

 ルカの体を男として片方において、反対側を女の子としたら。
 オレって、どう考えても、女の子寄りの体だよな……。もっと鍛えておけばよかったと、今更な事を思っていると。

 ふと、ルカの持ってる変なものに目が行った。


「ルカ、何持ってんの?」

「んー……オレも初めて買ったけど」

 なんか、変な形状の、おもちゃ。

 …………聞いた時は何も考えずに、なんだろ?と普通に聞いたんだけど。

 ルカの返事の不自然な感じと、その形状を見てると。
 …………変なグッズ、としか思えなくて。 一気に脱走したくなった。

 ルカがその変なグッズを弄ってる隙に、ざざっとシャワーを浴びて。


「お、れ、もう洗ったから、出とくね、ごゆっくり……」

「――――は? ……逃げんな」


 低い声のルカに、腕を掴まれて、引き戻される。


「っ……ていうか、何、それ……」
「……さあ。初めて使うから、どうなるか見せろよ。とりあえず、中、洗う」

「なかあらう??」

 ルカの言葉の、意味が分からなかった所を繰り返すと。
 くる、と反転させられて、ルカに背中を向けて、立たされる。

「手、前についてろよ」
「――――……っ」

 シャワーを持ったルカに、腰を突き出すような形で固定されて。
 石鹸をつけたルカの指に中を洗われて。水も入れられて、出させられたり。
 なんか、恥ずかしくて、かなり屈辱的で、最悪な時間だった。

 何とか保ってた意識で、途中で、魔法使えばいいじゃん!と思ってそう言ったけど。
「……お仕置きだから、そんな楽な事しない」と言われて。

 散々中を洗われて。 もう、マジ泣き。

「――――……よし。綺麗んなったな」

「………………っっ」

 ……もうルカ、マジで嫌い。

 なんだか怖くて言えないけど、心の中で、思う。


「――――……ソラって、結構モテんの?」

「……そんな、モテない、よ……」

 しゃくりあげながら、答えてると。
 むに、と頬に触れられて、親指で唇に触れられる。


「つか、お前今日だけで、別の奴と2回もキスしてるからな」

 苛ついた声で、ルカが言う。

 あ、やっぱり、2回目のも、見ちゃってたのか……。

 それでこれなのか……。

 ていうか、ゴウのもカウントに入れられてるし……。

 オレの体を綺麗に流して、風呂場も綺麗にした後。
 ルカは、また、オレに壁に手をつかせた。

「……動くなよ?」

 散々弄られたそこに、何かが、ゆっくり、差し込まれる。
 洗われると同時に解されていたので、痛みも無く、それを受け入れてしまう。

 ぞわ、とした感触に、ぶる、と震える。

 ぐぐ、と奥まで入れられて。
 んん、と声が漏れる。ぎゅ、と壁についた手を握る。

「――――……そのまま待ってろ」

 言うと、ルカはオレから手を離して、自分の体を洗い出した。


「……?」

 入れられただけで動かされなければ、気持ちは悪いけど、大丈夫、かな……。

 そう思って、しばらくそのまま、壁に寄りかかって立っていると。


 なんか、中で急に動き出した。


「え……ひ、あっ……!」

 びっくりすると共に、足が崩れて、床に膝をついた。


「や……何……これ……」

「……体温で温まると、動くらしい」

「……っやだやだ、取ってっ……っ」

「――――……ダメ。待ってろよ」

 そう言って、手早く自分を洗ってる。


「……あっ……! やだ……っ」


 ……気持ち、悪い……!!



「んんっ……っ やだ、取って……っルカ、……や、だあっ」

 シャワーを止めたルカが、オレの腕を引いて、立たせた。



「――――……ソラは、オレのじゃねえの?」

「っ……っルカのだって、ば……っ」


 見下ろしてくるルカに、一生懸命応える。


「魔王倒すまでオレに付き合えって言ったよな? オレのモノって、言ったろ?」

「……っ言った、てば」

「ふらふら色んな奴にすり寄ってるようにしか、見えない」

「……っしてないよっ……」


 オレの体温が上がる都度、中のそれはますます、異様な感じで動いて、中の、色んな部分を擦ってくる。

 ルカに快感を叩き込まれた部分も、容赦なく、刺激されて――――……。


「……ひ、あ……っ」

 ルカの腕にぎゅ、と捕まって、その胸に、頭を押し付ける。


「……オレのモノって言った意味、分かんねえの? ソラ」

「…………っわかる、てば……っ」


 俯いてた顎を取られて、上向かされる。


「――――……キスしろよ、ソラ」

「――――……っ」


 ルカの腕に捕まるようにして。少し屈んでるルカに、唇を重ねた。



「……簡単にキスさせんな」

「……うん」



 もう分かった。ここの人達のキスの概念が、ゆるゆるなのは。

 あと、ゴウのキスにすら、こんなにルカが反応するって事も。



 ちゃんと警戒、するから。



「分かった?」

「……っ」


 何度も頷くと。

 噛みつくみたいなキスが、降ってきた。





   
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