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番外編

番外編【夏祭り】1 *奏斗

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【前書き】
家族編はまだ書けてないのですが。
暑くなってふと書きたくなった「夏祭り編」少しの間お付き合いください♡

↓ ↓ ↓

◇ ◆ ◇ ◆ ◇




 何日か前に、夏祭りのポスターを見かけた。花火もやるらしい。
 一緒に見つけた四ノ宮が「絶対行く」と張り切っていた。「夏祭りデート、良くない?」と、めちゃくちゃ笑顔で言われて、きゅん、と胸が弾む。

 ちょっと前は、夏祭りなんてめんどくさ、とか言いそうな雰囲気だったのに。
 なんかもう。……特に付き合いだしてからの四ノ宮は、なんかやたら素直というか。……なんでも楽しそう。というか。
 …………なんか、すごく、可愛いなと思ってしまう時がある。
 まあ、可愛いって、あんまり喜ばないので、ぽろっと出ちゃう時以外は、言わないようにしてるんだけど。ついつい、言っちゃうくらい、たまに可愛い。


 * * *
 


「――――んん、ぅ……」

 脚を割られて、奥に、四ノ宮を受け入れて。中を突きあげられて、仰け反る。でもすぐに引き戻されて、深くキスされる。

「……ん、ン……っぅ…… は、 ……」

 大きな手が、後頭部を包むみたいに。少しも離れられない位、唇が合わさってて、キス、気持ち良くて、それだけでやばい。のに。
 中、擦られて、ゾクゾクした快感に、震える。

「……っは……あっ……ん、っ…………」
「――奏斗」

 少し離れて、呼ばれたので見上げると、いつもの「可愛い」なんか、どこかに消え去ってて、雄って感じの。激しい、瞳。
 色っぽすぎて、見つめられてるだけで、ゾクゾクする。

 見つめ合ったまま、四ノ宮の手が胸を這って、乳首に触れると、びくん!と勝手に体が大きく震える。
 ふ、と細められる瞳。

「……あー、もう、マジで可愛い……」 
「や……あっ……」

 ぎゅう、と瞳を閉じた瞬間、また重なる唇。
 腰を回すみたいに、中を擦られて、「んぅ」と声が漏れて、オレは、達して。

「……好きだよ、奏斗」

 オレが達しても、四ノ宮は、そのまま、愛撫を止めない。
 いつもだから、分かってる。

「……ん、あ、……ぁっ」

 気持ちよすぎて、もう、なにも隠せない。
 涙が、溢れるけど。

 嫌だからじゃないのも、バレてて。
 舐めとられる。

「可愛い」
「大好き」
「愛してる」

 何回言われるのか。
 言われる度に、ふわふわ、気持ちよくなって。

 何て返そう。
 いつも思って。


「……ひろ、と……」

 
 大好き。
 思いながら、名前を呼ぶと、しがみついてる体が、余計熱くなる気がする。


 いつも抱かれる時。
 ――――大好きすぎて。

 もう今、死んでもいいなあ、なんて、思ってしまうくらい。
 幸せだったり、する。




 熱が冷めて、抱き合って、いつもするんだけど、四ノ宮がオレをずっと撫でてる時間。

「奏斗、明日さ。お祭りじゃん……?」
「……ん」

 さっきまで激しかったのが、嘘みたいに、静かで、穏やかで、優しい口調。


「どうしても、お願いがあるんだけど……」
「…………お願い??」

 さらさら髪の毛を撫でられて、ウトウトしながら、四ノ宮を見上げると。


「浴衣、着たい、一緒に」
「――――」

 ふ、と笑ってしまう。

「そんなの、お願いとか、使わなくていいよ……」

 そう言うと、四ノ宮は、嬉しそうに、微笑んだ。

「実はもう浴衣レンタルするとこ、予約してて」
「……決めてるんじゃん」

 クスクス笑ってしまうと。


「絶対説得するつもりだった」

 と、悪戯っぽく笑う。
 


「……たのしみ。四ノ宮、似合いそう……」
「オレじゃなくて、奏斗のが見たいんだけど、でも一緒に着たいから、オレも予約しといた」

「うん。……たのしみ……」

 ゆっくりそう言ってると、四ノ宮は、クスッと笑って、「眠い?」と聞いてくる。ん、と頷くと。
 すぽ、と抱き寄せられて、頭の上に、ちゅ、とキスされた。


「おやすみ。明日も暑そうだから、いっぱい寝といて」
「……ん。おやすみ……」


 四ノ宮の腰に腕を回して、ぴと、とくっついて。
 ほんとにすぐ、眠りについた。

 優しく、撫でられてるの、感じたまま。






(2024/6/15)
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