525 / 557
番外編
番外編【諦めるか否か】大翔side 27 ※
しおりを挟むしばらく触れてなかったけど、感じるところは変わらない。
ひたすら気持ちいいところを可愛がっていく。息が上がって、どんどん熱くなって、一生懸命に快感をこらえてる奏斗の耳に、唇を寄せた。
「恋人になって、初めてだもんね……」
囁いて、耳を舌を弄りながら、指で中を慣らす。
「ん、ふ……っ……ん、んん……」
気持ちよすぎて無理、みたいな顔で、うるうる見つめてくるとか。マジで可愛すぎて、腰に来る。深くキスしてても、もっと、どこまでも溶け合いたくて求めてしまう。
「……ん、ぅ……っ」
激しいキスの間で、漏れる声が可愛くてたまんない。中を慣らして、イかせて、朦朧としてる奏斗のそこにあてがう。久しぶりだし、そんなに激しくしちゃだめだと思うのだけれど。
「……あ……ッん、……はっ……」
少しずつ慣らしながら入れるけれど、気持ちいいしか、無さそう。そう思ったら、もう我慢できなくなってくる。
奥まで入って、慣らして、引いてから突き上げると、気持ち良くてびっくりしたみたいに見開いた瞳が、すぐに、ぎゅうっと閉じた。
「……ンぁ……っ……あっ……しの……ッ」
名前を呼ばれるの――――……愛しくてたまんない。
喘ぐ奏斗を呼ぶと、頑張って目をあける。オレと目を合わせると、ぽろ、と涙が零れてく。
「可愛い」
抱き締めて奥まで入れると、中をきゅう、と締め付けられて、気持ちいい。
「……好き……しの、みや」
抱いてる間に、そんなこと言われるの。
当然、初めてだ。
ん、と頷いてから。なんか、泣きそうで。ぎゅう、と抱き締めて堪えた。
「素直なの……オレ、ほんっとに、ヤバいんだけど……」
息が荒くなってるのを抑えながら。泣きそうなのも、なんとか堪えた。だって、好きって言われたからって、抱いてるオレが泣くって……オレ、さっきも泣いたとこ見せたし、絶対無理だと思ったから。必死で我慢。
やっと落ち着いて、は、と息をついた時。奏斗が何も言わないことに気づく。少し奏斗を離させて、「奏斗?」と呼ぶと、ぎゅ、とつむってた目を開けて、オレを見上げてくる。
――――……。
なんかもう。その、涙がウルウルしている瞳に、心臓を貫かれる、みたいな気分。
押さえきれず、ふ、と笑みが零れてしまう。
「すっごいウルウルしてるし。可愛いなあ、もう……」
素直な涙。
……オレは無理矢理、止めたけど。
奏斗は、潤みまくった瞳で、まっすぐオレを見つめてくるんだな……と思うと。素直な奏斗が、可愛くて、どうしようもなくなる。
触れたキスを離して、見つめ合っていたら。
今まで、使おうと思ったことすらない言葉が、突然浮かんだ。
「――――愛してるよ、奏斗」
言った自分に、自然と笑みが浮かぶ。
もう、愛してる、しか、無い気がする。
可愛いし、大好きだし。でもなんかそれだと足りないような。
もう、全部全部、愛したいって、本気で、思ってる。
奏斗と手を重ねて、奏斗の顔の横で押さえる。じっと見つめ合っていたら、不意に浮かび上がった大粒の涙が、奏斗の目の端から、零れ落ちて行った。
「……奏斗?」
ちゅ、と涙を舐めとる。
「……感動した?」
少し笑ってそう聞くと、一瞬ムッと唇を噛んだ奏斗は、それでも、ん、と頷いた。
「はは。もう……ほんと、可愛すぎ……」
素直に、オレに、好きって言ってくれて。
愛してるって言ったら、ポロポロ泣いて――――。
もうオレ。
絶対、ずっと愛してくから。
また一人で勝手に、誓いを立てた。
「愛してる」なんて言葉。……そんなくそ恥ずかしい言葉、
オレは、絶対言わないと思ってたのに自然と溢れたことに驚くけれど。
「愛してる」って囁くたび、奏斗と深く繋がる感じがした。
何度も奏斗を抱いて、数えきれない位、キスをして。
奏斗が、意識を失うみたいに眠りにつくまで、離せなかった。
心ン中は。
愛しいって気持ちで、溢れるみたいで。
眠った奏斗に薄い布団をかけて、座ったままその髪を撫でる。
見つめていたら。
ふ、と涙が浮かんで。
今度は堪えることもできずに、まっすぐに、零れ落ちた。
……はー。
マジか。
自分に少し呆れつつ。
ぐい、と手の甲で拭った。
「……ありがと。奏斗」
――――オレを、好きに、なってくれて。
ぐっすり眠ってて、起きそうにない。
そっと、口づけた。
725
🧡💛💚💙💜💚🩷🩵
お読みいただき、ありがとうございます♡
🩵🩷💚💜💙💚💛🧡
感想やリアクションが、色々な意味で、作品への後押しになります。
なにげないひとつの「ぽちっ」が、私のやる気も後押ししくれています(´∀`*)ウフフ
いつもありがとうございます🩷
投稿サイトが増えてきて全部でお知らせとかが大変なので、
Xでまとめてすることが多いです。
Xノベルとか、短いBL創作とか、これから色々していこう~と思っているので、
フォロー&応援お願いします🩷
🩵「悠里のX」こちら✨です🩵
お読みいただき、ありがとうございます♡
🩵🩷💚💜💙💚💛🧡
感想やリアクションが、色々な意味で、作品への後押しになります。
なにげないひとつの「ぽちっ」が、私のやる気も後押ししくれています(´∀`*)ウフフ
いつもありがとうございます🩷
投稿サイトが増えてきて全部でお知らせとかが大変なので、
Xでまとめてすることが多いです。
Xノベルとか、短いBL創作とか、これから色々していこう~と思っているので、
フォロー&応援お願いします🩷
🩵「悠里のX」こちら✨です🩵
お気に入りに追加
1,687
あなたにおすすめの小説

美形×平凡の子供の話
めちゅう
BL
美形公爵アーノルドとその妻で平凡顔のエーリンの間に生まれた双子はエリック、エラと名付けられた。エリックはアーノルドに似た美形、エラはエーリンに似た平凡顔。平凡なエラに幸せはあるのか?
──────────────────
お読みくださりありがとうございます。
お楽しみいただけましたら幸いです。

その部屋に残るのは、甘い香りだけ。
ロウバイ
BL
愛を思い出した攻めと愛を諦めた受けです。
同じ大学に通う、ひょんなことから言葉を交わすようになったハジメとシュウ。
仲はどんどん深まり、シュウからの告白を皮切りに同棲するほどにまで関係は進展するが、男女の恋愛とは違い明確な「ゴール」のない二人の関係は、失速していく。
一人家で二人の関係を見つめ悩み続けるシュウとは対照的に、ハジメは毎晩夜の街に出かけ二人の関係から目を背けてしまう…。
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。

金の野獣と薔薇の番
むー
BL
結季には記憶と共に失った大切な約束があった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
止むを得ない事情で全寮制の学園の高等部に編入した結季。
彼は事故により7歳より以前の記憶がない。
高校進学時の検査でオメガ因子が見つかるまでベータとして養父母に育てられた。
オメガと判明したがフェロモンが出ることも発情期が来ることはなかった。
ある日、編入先の学園で金髪金眼の皇貴と出逢う。
彼の纒う薔薇の香りに発情し、結季の中のオメガが開花する。
その薔薇の香りのフェロモンを纏う皇貴は、全ての性を魅了し学園の頂点に立つアルファだ。
来るもの拒まずで性に奔放だが、番は持つつもりはないと公言していた。
皇貴との出会いが、少しずつ結季のオメガとしての運命が動き出す……?
4/20 本編開始。
『至高のオメガとガラスの靴』と同じ世界の話です。
(『至高の〜』完結から4ヶ月後の設定です。)
※シリーズものになっていますが、どの物語から読んでも大丈夫です。
【至高のオメガとガラスの靴】
↓
【金の野獣と薔薇の番】←今ココ
↓
【魔法使いと眠れるオメガ】

フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。

好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる