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きづいたら
「欲求不満?」*大翔
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ゼミ合宿は、旅行とは違う。
完全に、ゼミの「勉強合宿」なので、遊びの時間とかは入らない。昼食も、食堂で普通に食べて終了。
ざっと五十席位ある食堂で、適当に長机に並んで、食事をとる。オレ達の他にも何組か合宿をしてるらしい。
奏斗は、相川先輩とかと並んで、卒業生たちと色々話していた。
なんだかすごく楽しそう。
奏斗の、人懐こい感じは、色々知る前に見ていたまま。今になっても変わらない。でもさっきの言葉がひっかかってる。
一人で生きてく。か。
どうしても気になってしまうのは、オレだけだよなと思いながら、食べ進めていると。
「ね、大翔くん」
「ん?」
隣にいた里穂に、話しかけられて、ふと、顔を見返す。
「大翔くんはさ、来年もこのゼミとる?」
「んー……多分、取ると思う」
「そっか。あたしも多分」
ふふ、と笑う里穂に、そっか、と頷く。
多分、奏斗はそのまま上のゼミに行きたいんだろうし。となると、三年四年の手伝い要員として、こっちの椿先生のゼミに来るだろうし。
オレも元々取りたくてここに入ったけど、今はますます、違うゼミに行く理由はないな。まあ起業だけなら、他のゼミもあるけど……ゼミは、他の、ただ受けるだけの授業よりは色々絡むから、奏斗が来るなら、ここがいい。
そんな事を考えながら、周りの一年と話していると、椿先生が「皆、食べながらでいいから聞いてね」と声を上げた。
「昼食が終わったら少し休憩。十三時十分から、今度は二階の視聴覚室の方に集まるように。良いですか?」
その言葉に皆、はい、とそれぞれ返事をした。
三十分くらいはあるのか。時計を見てそう思ったところで、里穂がオレに視線を向けた。
「歩いて五分のところに神社があるんだって。行かない?」
「五分か……。佑と美優も行く?」
目の前に座っていた同じ一年の二人に聞くと、んー、と考えて、それから、やめとこうかなーと笑う。
「二人が行かないなら」
やめとく? という意味で里穂を見ようとしたら、佑が「いいじゃん、行ってきなよ」と笑った。「そうだよ」と美優も言う。
「行こうよ、大翔くん。神社のお散歩」
里穂にも言われて、頑なに断るのも変かなと思って、「まあいいけど」と、頷いた。
里穂と二人っていうのはなぁ……と思って、奏斗も行くかな、あそこらへんも誘って……と思うけれど。食べ終わっても全然動こうとせず、何か盛り上がってるっぽいのが見てとれる。
……仕方ないか。合宿の間、学年別になることも多いかなとは覚悟してたし。
それに、奏斗はきっと、オレが誰と二人だって、そんなこと気にしないだろうし……。
……これ、少し自虐入ってるかも。
「……じゃあちょっと行ってみようか」
午前からずっと室内に閉じこもってるし、少し気分転換してこよう。
そう思いながら、里穂に返事をすると、「うん!」と笑顔。
「一緒に行ったらいいのに。息抜き」
食器のトレイを持って席を立ち、残る二人に聞くけれど、二人は、いってらっしゃーいと笑った。
◇ ◇ ◇ ◇
宿を出て里穂と歩き始めてすぐに、神社に上る結構長い階段が出てきた。
「おー、この階段の上?」
「そうみたいだねーひゃー、こんなに上にあるとは予想してなかった」
里穂が見上げて、少し悲鳴っぽい声を上げている。
「徒歩五分に、この階段も入ってるのかな。どーする? 行く? やめて帰る?」
「んー……せっかくだから、行く!」
「じゃあ頑張ろうか」
クスクス笑いながら、上り始める。
里穂と並んで歩き始めて、すぐ、気付いたことがあった。
オレ、最近、奏斗としかいないんだな、と。
何人かで歩く時はもちろんあるけど、二人きりというシチュエーションは、もう、しばらく奏斗とだけだったかも。
里穂と並んで、里穂の方を見ると、奏斗の頭の位置よりは大分低い。
無意識に、小さいななんて思って、それが奏斗と比べてるせいだと気づいて、何だか可笑しい。
――――……奏斗が男とホテルに入ってった日。
あの日が、女とそういう意味で会った、最後だったな……。
あれから、なんだか、色々あった。
最初に持ってた感情と、もう今では全然違う。
……無理無理近づいて、無理無理奏斗と居るけど。
奏斗は、オレとばかり居て、どうなんだろ。
……オレは、奏斗が可愛くて、しょうがないけど。
「大翔くん、今日雪谷先輩と車、楽しかった?」
「ん。まあ。楽しかったよ。好きな音楽かけあったりしてた」
「なんかさ、少し前は全然話してなかった気がするんだけど、最近、すごく仲いいよね?」
階段で少し息が上がりながら、里穂が言う。
「そう見える?」
「うん、見える」
「そっか」
まあ、それは単純に嬉しいけど。
笑って頷きながら、ふと気付く。
里穂とこうやって二人で神社、とか。奏斗、気にするかな。
……しねーか。しねーな。うん。
彼女作れとか言ってるくらいだしな。はー。
彼女なんていらないって言ってんじゃん。じーさんになっても付き合うって言ってんのにさ。まあ、もしかしたらそこは冗談かと思われてるのかもしれないけど。……今度本気だって言っておこ。
大体さあ、仲良くしてると変に思われたらいやだとかさ、別に奏斗、相川先輩とかと超仲いいじゃんか。あれは良い訳? 変に思われなるとか心配しない訳?
何でオレだけ、そんな気にするんだ。
…………って、あれか。
やっぱり、そういうコトしてるから。警戒しちまってんのかな。
まあ先輩同士で仲いい分には友達だからでいけるけど。オレ、後輩だしな……。一緒に居ると、普通より仲が良いってことには、なる、のか?
……あー、良く分かんね。
つーか、オレが、もうそんなのなんだっていいって言ってんのに。
朝トイレに一緒に行った後は、一度も目も合わない。
なんとなく学年に分かれてる感じもあるから、別に不自然ではないけど。
……何か、欲求不満ぽい。近くには居るのに、奏斗と目が合わないって、なんかすごく嫌だったりして。
……ってどんだけだ、オレ。ほんの数時間だっつーのに。
里穂に変に思われないように、静かに息をついてしまう。
気分転換しにきたのに、なんか思考が、いまいちだな。
とりあえず、深呼吸。落ち着け。オレ。
(2023/8/5)
完全に、ゼミの「勉強合宿」なので、遊びの時間とかは入らない。昼食も、食堂で普通に食べて終了。
ざっと五十席位ある食堂で、適当に長机に並んで、食事をとる。オレ達の他にも何組か合宿をしてるらしい。
奏斗は、相川先輩とかと並んで、卒業生たちと色々話していた。
なんだかすごく楽しそう。
奏斗の、人懐こい感じは、色々知る前に見ていたまま。今になっても変わらない。でもさっきの言葉がひっかかってる。
一人で生きてく。か。
どうしても気になってしまうのは、オレだけだよなと思いながら、食べ進めていると。
「ね、大翔くん」
「ん?」
隣にいた里穂に、話しかけられて、ふと、顔を見返す。
「大翔くんはさ、来年もこのゼミとる?」
「んー……多分、取ると思う」
「そっか。あたしも多分」
ふふ、と笑う里穂に、そっか、と頷く。
多分、奏斗はそのまま上のゼミに行きたいんだろうし。となると、三年四年の手伝い要員として、こっちの椿先生のゼミに来るだろうし。
オレも元々取りたくてここに入ったけど、今はますます、違うゼミに行く理由はないな。まあ起業だけなら、他のゼミもあるけど……ゼミは、他の、ただ受けるだけの授業よりは色々絡むから、奏斗が来るなら、ここがいい。
そんな事を考えながら、周りの一年と話していると、椿先生が「皆、食べながらでいいから聞いてね」と声を上げた。
「昼食が終わったら少し休憩。十三時十分から、今度は二階の視聴覚室の方に集まるように。良いですか?」
その言葉に皆、はい、とそれぞれ返事をした。
三十分くらいはあるのか。時計を見てそう思ったところで、里穂がオレに視線を向けた。
「歩いて五分のところに神社があるんだって。行かない?」
「五分か……。佑と美優も行く?」
目の前に座っていた同じ一年の二人に聞くと、んー、と考えて、それから、やめとこうかなーと笑う。
「二人が行かないなら」
やめとく? という意味で里穂を見ようとしたら、佑が「いいじゃん、行ってきなよ」と笑った。「そうだよ」と美優も言う。
「行こうよ、大翔くん。神社のお散歩」
里穂にも言われて、頑なに断るのも変かなと思って、「まあいいけど」と、頷いた。
里穂と二人っていうのはなぁ……と思って、奏斗も行くかな、あそこらへんも誘って……と思うけれど。食べ終わっても全然動こうとせず、何か盛り上がってるっぽいのが見てとれる。
……仕方ないか。合宿の間、学年別になることも多いかなとは覚悟してたし。
それに、奏斗はきっと、オレが誰と二人だって、そんなこと気にしないだろうし……。
……これ、少し自虐入ってるかも。
「……じゃあちょっと行ってみようか」
午前からずっと室内に閉じこもってるし、少し気分転換してこよう。
そう思いながら、里穂に返事をすると、「うん!」と笑顔。
「一緒に行ったらいいのに。息抜き」
食器のトレイを持って席を立ち、残る二人に聞くけれど、二人は、いってらっしゃーいと笑った。
◇ ◇ ◇ ◇
宿を出て里穂と歩き始めてすぐに、神社に上る結構長い階段が出てきた。
「おー、この階段の上?」
「そうみたいだねーひゃー、こんなに上にあるとは予想してなかった」
里穂が見上げて、少し悲鳴っぽい声を上げている。
「徒歩五分に、この階段も入ってるのかな。どーする? 行く? やめて帰る?」
「んー……せっかくだから、行く!」
「じゃあ頑張ろうか」
クスクス笑いながら、上り始める。
里穂と並んで歩き始めて、すぐ、気付いたことがあった。
オレ、最近、奏斗としかいないんだな、と。
何人かで歩く時はもちろんあるけど、二人きりというシチュエーションは、もう、しばらく奏斗とだけだったかも。
里穂と並んで、里穂の方を見ると、奏斗の頭の位置よりは大分低い。
無意識に、小さいななんて思って、それが奏斗と比べてるせいだと気づいて、何だか可笑しい。
――――……奏斗が男とホテルに入ってった日。
あの日が、女とそういう意味で会った、最後だったな……。
あれから、なんだか、色々あった。
最初に持ってた感情と、もう今では全然違う。
……無理無理近づいて、無理無理奏斗と居るけど。
奏斗は、オレとばかり居て、どうなんだろ。
……オレは、奏斗が可愛くて、しょうがないけど。
「大翔くん、今日雪谷先輩と車、楽しかった?」
「ん。まあ。楽しかったよ。好きな音楽かけあったりしてた」
「なんかさ、少し前は全然話してなかった気がするんだけど、最近、すごく仲いいよね?」
階段で少し息が上がりながら、里穂が言う。
「そう見える?」
「うん、見える」
「そっか」
まあ、それは単純に嬉しいけど。
笑って頷きながら、ふと気付く。
里穂とこうやって二人で神社、とか。奏斗、気にするかな。
……しねーか。しねーな。うん。
彼女作れとか言ってるくらいだしな。はー。
彼女なんていらないって言ってんじゃん。じーさんになっても付き合うって言ってんのにさ。まあ、もしかしたらそこは冗談かと思われてるのかもしれないけど。……今度本気だって言っておこ。
大体さあ、仲良くしてると変に思われたらいやだとかさ、別に奏斗、相川先輩とかと超仲いいじゃんか。あれは良い訳? 変に思われなるとか心配しない訳?
何でオレだけ、そんな気にするんだ。
…………って、あれか。
やっぱり、そういうコトしてるから。警戒しちまってんのかな。
まあ先輩同士で仲いい分には友達だからでいけるけど。オレ、後輩だしな……。一緒に居ると、普通より仲が良いってことには、なる、のか?
……あー、良く分かんね。
つーか、オレが、もうそんなのなんだっていいって言ってんのに。
朝トイレに一緒に行った後は、一度も目も合わない。
なんとなく学年に分かれてる感じもあるから、別に不自然ではないけど。
……何か、欲求不満ぽい。近くには居るのに、奏斗と目が合わないって、なんかすごく嫌だったりして。
……ってどんだけだ、オレ。ほんの数時間だっつーのに。
里穂に変に思われないように、静かに息をついてしまう。
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とりあえず、深呼吸。落ち着け。オレ。
(2023/8/5)
80
🧡💛💚💙💜💚🩷🩵
お読みいただき、ありがとうございます♡
🩵🩷💚💜💙💚💛🧡
感想やリアクションが、色々な意味で、作品への後押しになります。
なにげないひとつの「ぽちっ」が、私のやる気も後押ししくれています(´∀`*)ウフフ
いつもありがとうございます🩷
投稿サイトが増えてきて全部でお知らせとかが大変なので、
Xでまとめてすることが多いです。
Xノベルとか、短いBL創作とか、これから色々していこう~と思っているので、
フォロー&応援お願いします🩷
🩵「悠里のX」こちら✨です🩵
お読みいただき、ありがとうございます♡
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なにげないひとつの「ぽちっ」が、私のやる気も後押ししくれています(´∀`*)ウフフ
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Xノベルとか、短いBL創作とか、これから色々していこう~と思っているので、
フォロー&応援お願いします🩷
🩵「悠里のX」こちら✨です🩵
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