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◇マジで無理 ※

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「でもなんか可愛いの限界なんで……最中は、ほどほどにしてくんないと、止まんなくなるかも」

 ほんとにそんな感じで、一応言ってみると。

「最中ほどほどって、何?」
 そう言って、陽斗さんは、笑うけど。

「煽ったの、陽斗さんだからね。オレ、我慢、しようとしてたのに」
 思わず言ってしまうと。

「……ん。そう、だよ」
 クスクス笑いながら、オレの首に手をかけて、またキスしてくる。

「三上がオレを抱いてるとこ、好き、だから。見たくて。気使ってくれてたのに、ごめん」

 予想外の言葉に、もう――――……ただヤバい。

「何それ。抱いてるとこ好きで見たいとか……すげーヤバいこと言ってる自覚ある?」

 なんかもう、マジで熱くなってくる。

「……でも、見たいし。しょうがないじゃん」
「遠慮、しないですよ」
「うん。……あ、でもちょっとだけ優しく……」
「……ごくごく、ちょっとね」

 言いながら、オレはシャツを脱ぎ捨てる。
 もう、なんか、熱くて着てらんない。

「――――……」
 なんか今更、陽斗さんは、固まるけど。

「……急に、男っぽくなんの、ズルいよな、三上」
「――――……つか、どー考えても、陽斗さんのせいじゃん」

 今更過ぎる。
 陽斗さんの腕を掴んで、組み敷くと、陽斗さんがオレを見上げて。

「……っなんか、すっごいドキドキしてきた」

 本気でドキドキしてそうな顔でオレを見つめてくる。

 つか今まで誘って煽ってきてたの、オレじゃなくてほぼ全部あんたですけど。オレがどんだけ、無理させないようにしてたかっつー話だし。

「……何それ、可愛いし……つか、もうマジで、無理」

 可愛すぎるセリフをこれ以上聞いてるとヤバいので、オレは陽斗さんの唇を、本格的に、深く塞いだ。

「……っ……ん……」

 くぐもる声。
 ――――……この人、マジでオレの、でいいのかな。
 ……ていうか、オレの、なんて言ったら、だめかな。

 さっきからこの人が言ってたこと、可愛くてたまんない。
 ……なんだよ、抱くオレが好きとか。見たいとか。ヤバい位、興奮しちまってるし。

 陽斗さんは、男なのに。
 ……オレ、男になんか、全く興味なかったのに。

「……んっ……ふ、ぁ……」

 めちゃくちゃキスしながら、下半身に手を滑らすと、もう反応、してる。

「……っ」
 すり、と柔らかく触れると、びくん、と震えて、キスが少し離れた。あ、と声の漏れた唇を塞いで舌を絡めて、服の上から、くすぐる。

「ン……っ……んん」

 ……何でこんなに、可愛いんだろ。
 可愛いっつーか。


「……陽斗さん、ちょっと」
「……ん、ン?」

「早く挿れたい。……良い?」
「――――……」

 上がってる息を押さえながら。
 頬が少し赤いまま。陽斗さんは、オレを見つめて、ふ、と笑う。

「ん」

 頷いてくれたのを確認して、下を脱がせる。
 男のモノ見て、興奮する日が来るとは、ほんと、少し前まで思わなかった。

 ふ、と息を吐く。

 興奮しすぎて、ヤバいっつーの……。
 もう、顔も声も、カッコいいとこも、なんか抜けてて可愛いとこも、すげー好き。

「……ちょっとは、慣らして?」

 ――――……つか。
 上目遣い、多分無意識なんだろうけど。遠慮がちに言われると。
 すごいクるんですけど。
 
「……大丈夫、痛くするわけないし」

 そう言うと、陽斗さんは、ん、と少し笑んで頷く。

 だめ。無理。
 今すぐ、繋がりたい。とか。……衝動がヤバいのは全部、この人のせいな気がするんですけど。
 反応、ウブなくせに。もうほんとに。


 こんな時なのに、ため息をつきそう。いや、つかねーけど。




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