195 / 273
◇見上げる。
しおりを挟む
たくさんキスして。抱き締めて。
なんか、先輩を補充してる気分。
満たされる気がして。
「――――……なんか、オレ、すごい幸せなんですけど」
「…………」
腕の中で、くす、と笑う気配がする。
先輩は、絶対、こういうの。否定しない。
「――――……なー三上」
「はい?」
「……今度はするから」
そんな風に言われて、苦笑いしか浮かばない。
「――――……うーん。それちょっと、今度までに考えさせてください」
オレがそう言うと、先輩は、腕の中からオレを見上げて。ものすごく、不満げ。
「何でだよ?」
「……なんか、色々思うとこがあって」
――――……なんか、すぐ終わっちゃって、カッコ悪いことになりそう。
無理じゃねえかな、先輩に口でとか。考えただけでも、無理無理。
んなこと、させられない。
「……オレ、収拾つかなくなりますよ、絶対」
「――――……」
「その自信があるので、やめといた方がいいかなーって」
「……何その変な自信……」
先輩は、オレの腕の中で、変なの、と呟いて。
あー、もう、と言いながら、オレに何やらもぞもぞ突撃してきた。
「――――……陽斗さん?」
オレが体勢を崩して、ベッドの枕に、肘をついてると。
体勢的に。
先輩がオレの太腿辺りを跨いで座ってて。
――――……何だか、オレが押し倒されてるみたいな形に。
超不満そうに、先輩は、オレを見下ろしてるし。
「――――……オレ、男なんだけど」
「えーと。……知ってますよ?」
「……なんか。全部全部やられっぱなしなのって」
「――――……」
「……すげーやだ」
なんかムッとしてる。
――――……つか。何この可愛いの。
しかもなんか。ちょっと押し倒されてるっぽいこの体勢。
なんかすげー。……燃えるんだけど。
ああ、なんか下から見ると。
先輩って、良い男、だよな。
……つか、下から見なくても、良い男か。
女の子、先輩を好きな子も、多いらしいし。
組み敷く事にちょっと慣れていたけれど、この姿勢で下から見るのって、新鮮。
はー。なんか。すげー不満そうな顔、してるけど。
なんか。
――――……この体勢。
変なことを連想してしまう。
今度抱く時が来たら。
――――……絶対この体勢でしよ……。
すげー嫌がりそうだけど。もー絶対するし。
「――――……」
なんかもう。今終わったばっかなのに、余裕で復活しそうで。
「陽斗さん、ちょっとこれ……」
「何?」
「――――……」
だから、体勢ヤバいし。
なんでもっと、顔、近づけてくんの。
陽斗さんは陽斗さんで、オレにしたいことがあって、オレがそれをさせないから不満なんだろうけど。
「陽斗さん、ちょっと、降りて」
「……」
オレが言うと。
なんか、ますます不満みたいで。
「やだ。なんか、三上が下にいるのって、ちょっと気分いいから。も少しだけ」
とか。なんか言いながら、ちょっと笑い出す。
――――……はー。
エロイ事なく、ただただ、楽しそう。
オレん中、エロい事しか浮かばないんだけど。この体勢。
どーしてこの人は、オレが一生懸命、抑えようとしてんのに。
盛り上げてくるのかな。
つかね、全く自覚が無いっていうのが、大問題。
なんか、先輩を補充してる気分。
満たされる気がして。
「――――……なんか、オレ、すごい幸せなんですけど」
「…………」
腕の中で、くす、と笑う気配がする。
先輩は、絶対、こういうの。否定しない。
「――――……なー三上」
「はい?」
「……今度はするから」
そんな風に言われて、苦笑いしか浮かばない。
「――――……うーん。それちょっと、今度までに考えさせてください」
オレがそう言うと、先輩は、腕の中からオレを見上げて。ものすごく、不満げ。
「何でだよ?」
「……なんか、色々思うとこがあって」
――――……なんか、すぐ終わっちゃって、カッコ悪いことになりそう。
無理じゃねえかな、先輩に口でとか。考えただけでも、無理無理。
んなこと、させられない。
「……オレ、収拾つかなくなりますよ、絶対」
「――――……」
「その自信があるので、やめといた方がいいかなーって」
「……何その変な自信……」
先輩は、オレの腕の中で、変なの、と呟いて。
あー、もう、と言いながら、オレに何やらもぞもぞ突撃してきた。
「――――……陽斗さん?」
オレが体勢を崩して、ベッドの枕に、肘をついてると。
体勢的に。
先輩がオレの太腿辺りを跨いで座ってて。
――――……何だか、オレが押し倒されてるみたいな形に。
超不満そうに、先輩は、オレを見下ろしてるし。
「――――……オレ、男なんだけど」
「えーと。……知ってますよ?」
「……なんか。全部全部やられっぱなしなのって」
「――――……」
「……すげーやだ」
なんかムッとしてる。
――――……つか。何この可愛いの。
しかもなんか。ちょっと押し倒されてるっぽいこの体勢。
なんかすげー。……燃えるんだけど。
ああ、なんか下から見ると。
先輩って、良い男、だよな。
……つか、下から見なくても、良い男か。
女の子、先輩を好きな子も、多いらしいし。
組み敷く事にちょっと慣れていたけれど、この姿勢で下から見るのって、新鮮。
はー。なんか。すげー不満そうな顔、してるけど。
なんか。
――――……この体勢。
変なことを連想してしまう。
今度抱く時が来たら。
――――……絶対この体勢でしよ……。
すげー嫌がりそうだけど。もー絶対するし。
「――――……」
なんかもう。今終わったばっかなのに、余裕で復活しそうで。
「陽斗さん、ちょっとこれ……」
「何?」
「――――……」
だから、体勢ヤバいし。
なんでもっと、顔、近づけてくんの。
陽斗さんは陽斗さんで、オレにしたいことがあって、オレがそれをさせないから不満なんだろうけど。
「陽斗さん、ちょっと、降りて」
「……」
オレが言うと。
なんか、ますます不満みたいで。
「やだ。なんか、三上が下にいるのって、ちょっと気分いいから。も少しだけ」
とか。なんか言いながら、ちょっと笑い出す。
――――……はー。
エロイ事なく、ただただ、楽しそう。
オレん中、エロい事しか浮かばないんだけど。この体勢。
どーしてこの人は、オレが一生懸命、抑えようとしてんのに。
盛り上げてくるのかな。
つかね、全く自覚が無いっていうのが、大問題。
66
お気に入りに追加
1,251
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
「誕生日前日に世界が始まる」
悠里
BL
真也×凌 大学生(中学からの親友です)
凌の誕生日前日23時過ぎからのお話です(^^
ほっこり読んでいただけたら♡
幸せな誕生日を想像して頂けたらいいなと思います♡
→書きたくなって番外編に少し続けました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる