【愛じゃねえの?】~社会人*嫌いだったはずの先輩に恋する理由。攻めの後輩視点

悠里

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side*陽斗 8 ※

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「……ん、………っ」

 キス、深く、重なってきて。抱き締められて。
 息が、感覚が、全部奪われてくみたい。

 ――――……三上が、好きだなぁ……。
 心の中。なんか今、そんだけかもしれない。

「陽斗さん……」

 名前を呼ばれて、何とか目を開けて、三上を見上げる。 
 見つめられて、ただ、じっと見つめ返すと。

「……続けて平気?」
「――――……」

 頬に触れられて。優しい声。なんか甘い。ゾクと震える。
 さっき、待てないって、言ったのに。

 また聞いてくれるのか。
 ……苦笑い。

「……メって……」
「ん?」

「……ダメだって言ったら……やめんの……?」
「――――……」

 そう聞いたら、数秒固まった三上は、クッと笑って。

「無理だね。やめない――――……じゃあ聞くなって事?」

 三上が笑いながら言って。そのまま、首筋に舌が、這う。
 ぴく、と震えると。
 

「……ほんと、可愛い」

 囁かれたと思ったら、耳に舌が入ってきて。
 急な刺激に、うわ、と思って離れようとしたけれど、いつのまにか回されていた手に阻まれて、少しも動けなくて。

「んっ……」

 頭ん中に、直接水音が響いて、ゾクゾクしたものがいきなり体を駆け上がってるのに、その瞬間、乳首を摘ままれた。

「……ひぁ……っ」
 こないだ、最中、散々触られて。そこがゾクゾクするのも、もう知ってる。

 だめだ、これ……。始めて、そんな経ってないのに。
 体、熱い。
 一度も触れられても、ないのに、もう下半身、やばい。熱い。

 三上に気付かれそうで、ばれないように、腰引こうとしたら。
 耳から舌が外れて、ほっとしたのも束の間。頭を押さえていた手に、腰を抱き寄せられてしまった。

「……っ」

 首筋を辿って、鎖骨、弱い所に舌が這って、歯で刺激される。

 わー、もう、無理。
 頭んなか、恥ずかしいのと、なんか、色んなので、ぐちゃぐちゃ。

 三上の触れ方って。
 そこ、やばいってとこに、すぐ触れてきて。
 気持ち良い事しかしない、って。

 何でオレの気持ちいいとこ、そんなに分かるんだ。
 まだ、こんな風にするの――――……そんな回数、してない、のに。


「……ふ……っ――――……ぁ」

 抑えようとしても。
 声が、どうしても、漏れていく。


「……み、かみ……」
「――――……?」

 呼んだら、三上がふと顔を上げて、オレを見つめた。

「ん? なに、陽斗さん」

 目が合うと。
 ……愛しそうに、瞳が緩むから。なんか。それを見つめてると。
 ずく、と、体の奥が、反応する。

「……なんか」
「ん?」

「……こないだより」
「うん」

「――――……気持ち、良いのが……」
「――――……うん?」

 三上が首を傾げたのが、分かったけど。

「……やば、いんだけど……」

 ちょっと、オレ、怖いと言うか。
 ……なんか1人ですぐいっちゃいそうで嫌なんだけど。

 ほんとに言いたいのは、そっちだったけど、さすがに言えなくて、濁したら。三上は、オレをマジマジ見て。

 それから、黙ったまま、自分の前髪を掻き上げて、そこで固まる。


「――――……めちゃくちゃに、抱かれたいの?」

 見下ろされて、じっと見つめられて。
 え。違うけど……と、びっくりして、三上を見つめてると。


「あーもう。……違うのは分かってるよ」
「――――……」

 クスクス笑いながら、オレにキスして、

「だめだ、もう ――――……マジで、あんた、可愛いな……」

 ちゅ、と頬にキスされる。

「……触るよ、陽斗さん」
「――――……っ」

 手が、躊躇なく、ズボンの中に入ってきて。
 下着の上から、なぞるように触れられる。

「……っ……」
「――――……なんか。めちゃくちゃ反応良いね」

 嬉しそうに言って。そのまま、三上がまたオレの首筋に顔を埋める。
 首筋吸われると、下が、ビクビク反応するのが分かる。


「――――……んん……っ……ッン……」

 だから。
 そんなに強く、されると。

 ヤバいって、言いたかった、のに……。


 涙が滲んできて。三上の服、握り締める。





(2022/3/20)


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