【FairyTale】 ノンケ同士×お互い一目惚れ。甘い恋♡

悠里

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第2章

◇重い事?*圭

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「えと……とりあえず、色々気を付ける、ね」
「うん」

「高瀬もね……?」
「ん。分かった」

 とりあえずそこで、二人で気を付けるって事で落ち着いて、話は終わった。

 ……何だかな。
 オレが高瀬のモテすぎを心配するのは、ほんとに、分かるんだけど。
 
 高瀬がオレの心配するとか。
 ほんと、不思議。

 心配とか、全く必要ないんだけど。
 オレ、ほんと、自分でもびっくりする位、高瀬の事が大好きなのに。

 ……一緒に暮らせば。もっと一緒に居るから、こんな風に、心配かけなくて、済むかな。

 ――――……一緒に住む。
 うん。嬉しい。んだけど。

「ね、高瀬。もう何度も聞いてるんだけど……。最後の最後に、もう一回だけ確認していい?」
「ん、いいよ」

「オレ、ほんとにここに来ていいの?」
「うん。オレは、来てほしい」
「引っ越しちゃったら、簡単に、帰るーとか、出来ないけど……ずっと、居ちゃうけど……いいの?」
「良いに決まってる」

「うん。 分かった。ありがと」

 そう言うと、高瀬は少し微笑んでから。

「……じゃあオレも最後に、確認していい?」

 高瀬にそう言われて、うん、と頷いて見つめ返す。

「オレとずっと一緒に居る事になるし。……一人暮らし、快適だなと思ってた事があるなら、そういうの、少し違うことになると思うけど」
「――――……」

「……それでも、大丈夫?」

 言われて、色々パッと浮かぶこと考えてみたけど。


「オレ、一人より、高瀬と居たい」
「――――……」

「一人暮らしで楽な事もあったけど……高瀬と居れたら、幸せだと思うから。だから、全然大丈夫」

 何の迷いも浮かばなかったので、そうはっきり言ったら。
 高瀬は、何だかとっても嬉しそうで。ぎゅー、と抱き締めてきた。


「じゃあ。もうほんとに、すぐ一緒に暮らそ」
「うん。……ごめん、何回も、確認して」

「いいよ。ていうか、それだけ、結構なことなのも分かってるし」
「うん。――――……あれだよね、人事にさ、住所変更届け出すんだよね」
「あと役所も。転居届」
「会社の人には、話す?」
「一緒に暮らす事になったって、言っとこ。家賃半分になるとか。そう言っとけば、別に誰も、怪しんで来たりしないだろ」
「うん」
「隠して変にうろたえてると、逆にあやしいし」
「わー、オレ、それ、すごいあてはまりそう」

 あはは、と笑うと、高瀬はクスクス笑って、オレをじっと見つめた。

「別にオレは、最終的にバレるのもありだから、何かでバレてもいいよって、覚えといて」
「……いいの?」

 じっと高瀬を見つめながら聞くと。
 ん、と高瀬が笑う。

「もし会社居辛いなら、独立して仕事してもいいし」
「……そっか。高瀬は今でもそれ出来そうだもんね。……分かった、じゃあオレもなるべくスキルアップしといて、いざとなったらそういうのもありって、思っておく」

 そっかそっかそういう作戦もあるんだな、うん。
 この仕事にしといて良かった。
 ていうか、この仕事にしてなかったら、そもそも高瀬に会えてないしな。
 あの会社に入って良かった。

 色々考えて、一人うんうんと頷きながら納得していたら、高瀬が急にクスクス笑った。

「それは、最終的に、変な形にバレたら、の話だから」
「うん」
「バレても、どーなっても、オレは織田と別れない方法を探すって言ってるんだよ。分かる?」
「うん。分かる。オレも探す」

 めちゃくちゃ嬉しくて、うんうん頷くと。
 高瀬は、じー、とオレを見て、少しだけ、困ったように、苦笑い。

「――――……オレ今、結構重い事言ってるんだけどなあ。そんな嬉しそうだと……」
「ん?」

「意味、分かってる?」
「分かってるよ。……多分」

 言って、思わず、笑ってしまう。


「笑ってるし。織田」

 言う高瀬も、笑ってる。


「だって……嫌だったら重いかもだけど。全然嫌じゃないから、重くないの、全然。だから……意味は分かるんだけど、全然平気だよ」

「――――……」


 しばし見つめられて。
 そのまま、またぎゅー、と抱き締められる。



「……オレ、ほんと、織田が好き」

 ちゅ、と頭にキスしてる高瀬。



 うわ。
 ……なんか。


 めちゃくちゃ、嬉しいけど。
 ……すっごく、照れる。





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