【FairyTale】 ノンケ同士×お互い一目惚れ。甘い恋♡

悠里

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第2章

◇朝*圭

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「――――……」


 枕に俯せに寝てたオレは。ふと、目が覚めて。もぞ、と動いて高瀬の事をモゾモゾ探して。

 ……あれ。
 高瀬、居ない。


 目を開けて確認しても、高瀬がベッドに居ない。
 ちょっと寂しい。

 また、ぽふ、と枕に顔を沈めた。

 ……待て待て、待って。

 高瀬がベッドに居なくて寂しいって。
 ガキんちょかー、オレ……。

 朝から心の中でとっても狼狽えていたら。かちゃ、とドアノブの音。それから、すごーくそーっと扉が開いて、オレは、咄嗟に寝たフリ。

 だって、すごい、そーーっと開いたから、きっと、オレを起こさないようにって、してくれてるんだと思って。

 開けた時と同じように、高瀬は、ものすごくそーーっと、ドアを閉めて、近づいてくる。

 ドキドキ。
 こんなに静かに近づいてきて。
 どーするんだろう。

 あ、今何時なんだろう。時計、見ておけば良かった。まだ早いのかな。

 ギシ、とベッドが軋んで。
 高瀬がベッドに入ってきてるのが、分かる。


 それから。高瀬の手がオレに触れて。何だかとっても上手にそーーっと、腕枕されて。そのまま、抱き寄せられた。何だかすっぽり、高瀬の中にはまった感。

 うーうーうー……。
 なんだかなーもう。

 朝から。ドキドキ。しまくりなんだけど。
 

「――――……? ……織田?」

 小さな声で、囁かれて。


「……起きてる?」

 顔、覗かれて。
 そっと瞳を開けた。


「……ごめん、起こした?」
「ううん。大丈夫……ちょっと起きてた」

「いつから?」
「……高瀬が戻ってくるちょっと前」
「あれ。そうなのか?」

「なんかすごく静かに入ってきてくれてたから、起きない方がいいのかなって」
「何で。起きていいよ」

 高瀬はクスクス笑いながら、オレをより抱き寄せた。

「おはよ」
「……うん。おはよ。高瀬」

「まだ眠い?」

「ううん。自然と目が覚めたし。……何時位?」
「7時半」

「ちょうどいいかな……起きる?」
「――――……んー。もう少し、このままでいい?」

 優しく聞かれて。
 うんうんうん、と頷く。

 オレもほんとは、もうちょっとこのままくっついていたかった。

 勢いづいて頷いたからか、高瀬がクスクス笑ってて。
 その笑ってる揺れが、オレの体に移ってくる感じ。

 だって、もう、すっごく密着してるもんね、これ。

 ――――……高瀬、大好きすぎる……。


「また温泉いこーな……」

 不意に、ぽそ、と高瀬が言う。

「ん。いいね。行こ行こ」

「ん。あと――――……何したい? 織田、どこ行きたい?」

「……何? 急に」

 ふ、と笑ってしまいながら聞くと。高瀬もまた少し笑って。


「織田としたいこと、いっぱいありすぎて、どれからしようかなーって思ってさ」
「――――……」

「だから織田が言ったものからしようかなって」
「――――……」


 むむ。
 そんな風に言われると。

 いっぱい高瀬としたいこと、めっちゃくちゃ浮かぶ。


 ……つかもう。学生の時の長期休みのように毎日休みだったらいいのに。

 そしたら、高瀬がやりたい事、全部片っ端からやるのに。

 ……まあ、そうもいかないのは分かってるけど。




「……昨日、高瀬とプラネタリウム行けて楽しかった」
「綺麗だったな」

「うん」



 昨日のプラネタリウムの事を思い出して。その後の来海と真宙の事とか、俊兄との事とか。色々思い出して。

 更に、ほこほこ気分になる。

 


 


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