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第2章

「突然の」※

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 ここ数日、結構まじめにテスト勉強してて、少し寝不足だったので、啓介と一緒に、早めにベッドに入った。
 かなり蒸し暑いからクーラーをつけて、啓介とくっついて、眠った。

 明日は土曜日。
 早く寝て、早く起きて――――……とそんな話をしながら。
 寝たの、だけど。

     
「……ん、ん………」


 なんか。 
 ……声。――――……あれ……。


「……ん、ぁ……」

 なんか。きもちい……。 


「……起きた?」
「……っ……もー……なに、して……っ!」


 目、開けてみればひどいカッコで。めちゃくちゃはだけた服。
 ――――……目が覚めると同時に、前も後ろも、もう色々準備OKみたいな……。


「……んっ……あっ……」


 何でオレはこんな中、今の今迄眠ってられたんだろう。もう。


「入れていい?」
「…………っっもうその気じゃんか……っもー……!」

「ん。堪忍な?」
「……っ……」

 唇、噛みしめて、ぎゅ、と目をつむっていると。
 啓介がゆっくり、中に入ってきて。ゆっくりゆっくり、奥を突き上げられる。


「……っん、う……」

 ぎゅう、と抱き付いて、意味の分からない突然の快楽に耐えていると。


「――――……雅己」

 動きを止めた啓介に、耳元で名を呼ばれる。

「……っん?」

 オレを突然組み敷いてる奴を眉を寄せて、顔を見ると。
 啓介の手がオレの両頬を包んだ。

「――――……顔見てたら、たまんなくなって。すまんな」
「――――……」

 苦笑いして、オレを見下ろす。

 ……つか。
 ――――……あー、もう。

 …………謝られると、文句が言えなくなる。くそ……。


「……明日、休み、だし……」


 そう言うと、啓介が笑んで、唇が触れてくる。
 ぎゅ、と再び抱き付くと、すぐに、深く口づけられて、突き上げられた。

「……ん、ぅ……っ……」

 手首、押し付けられて、割られた両脚の奥。
 気持ち良い所を、何度も何度も刺激されて――――……。

 段々、頭の中、真っ白になっていく。

 熱くて、何も考えられない。


「……ん、ぁっ…… ぁ……けい、すけ……」


 手首を動かして、抱き付く。
 堪えようとするけれど、その内、抱き付く力も失って、シーツを辿って、握り締める。

「や……っひぁ……!!」

 激しくされても、痛みとかは無くて、快感だけが襲ってくる。突き上げられて、その瞬間、達して、滅多に出ないような声をあげてしまった。自分でも驚いて、咄嗟に両手で口をぱっと抑えた。

「ん、んんう……っンン……」
「手、離して」

「……あ――――…… や、だ……」

 両手を口から外されて、ベッドに押し付けられる。

「やだ…… っ……声……」
「出してええよ――――……」


「……っ……あっ……ああ……っ……っ…… や、あ……ンッ」

 気持ち良い所ばかり、焦らさずに、狙って突かれて。
 噛みしめても、すぐに解かれて声が上がる。

 押さえられていた手を離されても、動けず。
 また下に回った手に、首を振って、髪の毛を乱す。

「も、や…… っ ……また……イっちゃ……っ ……」
「――――…… ええよ、何回イっても……」

「……や、ぁ……っ…… ん……ッ……」


 唇をぎゅうっと噛みしめると、啓介が、クスクス笑いながら、キスしてくる。


「あー……ほんま……かわええな……」

 キスで唇解かれて、そのまま、首筋に唇が下りて行く。くすぐったくて、ゾクゾクして顔を背けたら、少しきつく、噛みつかれた。


「――――……っ」

 声も出せないまま、ゾクゾクに支配される。



「っ……あっ……ん、ン……」

 涙が目の横を伝い落ちていく。


 もう何回、イったんだろ。
 よく分かんない。

 続けて、何度も、突き上げられて、仰け反る。
 無意識に噛みしめていた唇に、啓介が指で、触れてきた。

「舌、出して?」
「――――……」

 やらしい顔してる。息荒いし。男っぽいし、こういう時は、ほんと、フェロモンみたいなの、すごいよな……。


 ――――…… なんかオレ、その顔見るだけでもゾクゾクしちゃうんだけど。


 なんだろうこれ。
 ……病気かもしれない。


「……っん、ふ……」

 べ、と舌を出すと。
 ぺろ、と舐められて絡められて。

 ――――…… 熱い舌に、翻弄される 

 何でこんな。
 ……めちゃくちゃ大好きって言ってるみたいなキスばっかり。

 してくんのかなぁ……。




 安眠妨げられても、許しちゃうじゃん ――――……。

 もー……。






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