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第2章
「愛しいなとか」
しおりを挟む――――……ほんとに、もう……。
なんかそんな風に好き、とか言われると。
本当に。愛しいなとか思ってしまうじゃんか。
啓介の首に、ぎゅと抱き付いて。
舌を啓介の口に挿し入れた。
――――……多分、こういう普通の時に、自分からするのは、初めて。
「――――……は。 ……アホ、お前―――……」
「――――……っ……ん……!……」
すぐに、めちゃくちゃ、舌、絡め取られて。
抱かれてる時、みたいな、深い、キスが続いて。
「……ん……っ…… ――――……っ……ン……」
全部、熱くなる。涙が、滲む。
めちゃくちゃキスされて――――…… やっと、ゆっくり離されて。
ぎゅ、と抱き締められる。
「――――……あかんて。……ほんま襲うで」
「……は。……これ、まだ、襲ってないの……?」
「……キスだけやんか」
「……キス、だけ、っていうには、きつすぎ、なん、だけど」
そう言うと。
頬に触れられて、顔を上げさせられて。至近距離で見つめられる。
「どー考えても、お前があかんやろ」
「――――……なんでだよ」
「……何でか、分かるやろが」
「………まあ。……うん。分かるけど」
ぷ、と笑って。見つめあう。
啓介がもう一度、ぎゅー、とオレを抱き締めてきた。
「せっかくごはん食べ始めたのに……」
クスクス笑って言うと、啓介も、ふ、と笑った。
「せやな…… 食べよか」
「うん」
ちゅ、と頬にキスして、啓介と一緒に座る。
いちいち、ほっぺにキスとか、いらないんだけど。
……恥ずかしいし。ほんとにもう。
「……あのさ、啓介」
「ん?」
「……オレ達ってさ、これからなんだけどさ」
「うん」
「……何も考えなければさ」
「ん」
「……ずーっとずーーーっと、一緒なんだけど……いいの?」
「良いに決まっとるやんか」
当たり前、みたいな顔で頷かれて、分かった、と頷く。
「……ちなみにさ、夜、毎日一緒に寝るの?」
「――――……オレは寝たいけど?」
「……うん。じゃあ寝る。 じゃあ、一緒に寝るとしてさ」
「ん。……ていうか、寝るの、ええんやな」
クスクス笑う啓介。
良いも悪いも、今までも結構ずっと一緒に寝てたような気がするし。
――――……ん? 今のって、ただ一緒に寝ようねっていう話で伝わってるよね?? ……毎日する、とは、言ってないよな??
いくら啓介でも、さすがに無いよな……??
急にそっちが気になってきてしまう。
……ん?……これ、何て聞けばいーんだ?
全然あやしい雰囲気でもない時に、そんなあやしい事どーやって聞けばいいんだろう。
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