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第1章
「恥ずかしすぎ」※
しおりを挟む「……ん、ん……っ……」
中の指は弱い所を刺激し続けてて、ゾワゾワしっぱなし。
「――――……けい すけ……っ」
「うん?」
あいた片手は、なんのつもりなのか知らないけど、背筋や脇腹や胸を、ただ優しくなぞるだけ。少しくすぐったい程度だけど、ずっとされてるとゾクゾクしてきて籠った声が漏れる。
「……っ……」
「……雅己、なに?」
「その、さわんの、やだ……」
「何で?」
「……半端でゾクゾク、する……から」
「――――……気持ちいいかなと思うて、わざとしとるンやけど……」
少し笑った気配がして、啓介の体が、上から、覆いかぶさってきた。
体、熱い。興奮してるの、分かると――――……余計、ぞく、とする。
「なぁ。 やっぱり、顔 見せろや」
耳元で囁かれて。ぶるぶる首を振ると、後ろから頬にちゅ、とキスされて。
首筋を舌で舐められて、強張る。
きゅと締め付けてた中を、少し激しく動かされて、ただ枕にしがみつく。
もう、無理。
……ストップ。
どうされれば、気持ちいいか、分かってる。
もう、中、痛くない。
指じゃなくて、めちゃくちゃにしてもらったら――――……。
頭の中真っ白になって……て、分かっては、いる。
「……ぅんっ……っ……っ」
イケそうで、イケない、中途半端な所で、急に指を抜かれて、背筋がぞわりと、震えた。
「……雅己、顔見せて」
後ろから、熱い手が、首筋から顎にかかる。
無理やりはしないけど、こっち見ろと、手が動く。それとは逆に首を背けて、唇を噛んだ。
さっきから中途半端に、ゾクゾクとかゾワゾワとか、そんなんばっかりで。
指を抜かれた所が、すごく、疼く。
「このまま訳わからんように、うしろから、してもええんやけど……ほんまにそれでええの?」
「……やだ……」
「――――……雅己、どーしたい?」
「……いま、やめてくれて、いい……っ」
言ったら、啓介は、苦笑い。
「……やめるのは無し。無理……」
オレの体の上で、啓介が微妙に動いて。
後ろに、熱いものが、押しつけられて。
「……ちゅーか、お前も無理やない……?」
「……っん……」
指がまた、首筋から背筋へ脇腹へと、体の線をなぞりながら、胸にたどり着くと、乳首を弄る。先端を引っかくようにされて、びくびく、と体が勝手に震える。
――――……っ……何か、オレ……。
今、体、触られてるだけで、ゾクゾクしちゃって、やばいのに……。
これで入れられたら、……どうなっちゃうんだろ……。
「……啓介……オレ、今、ほんと、むりみたい……」
「――――……入ってほしそうやけどな……こっち」
覆いかぶさってた啓介が、離れていって、腰に手を置かれる。
「――――……っっ」
「もっと慣らす……?」
ぐい、と、脚をさらに広げられて、あろう事か、尻を左右に開かれる気配。
「――――や……ふざけ……っ……見んな、よ……!!」
とっさに脚を引いて、それから啓介を蹴りつけてしまおうと暴れたけれど。
「うわ、暴れんなや」
ぐ、と足首やら太腿やらを持たれて、抑えられてしまった。
「あっぶな、お前――――……」
とか言いながら、啓介は少し笑ってる。
「……ありえへんなー、ここまで来て、蹴られそうになるて……」
今の動きで一瞬起き上がったオレは、脚を押さえつけられると同時に、また、布団と枕にうつぶせに密着した。
むり!!
恥ずかしくて、死ねるなら、今もう、死んでるからな……!!
なんて事するんだ、バカ啓介……っっ!
もう、涙が滲んでくる。
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