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◇ライブ準備
「久しぶりなかんじ」*優月
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皆と待ち合わせの出入り口。
玲央と、もう居るかな、と言った時、三人の姿を発見。
「あ、居た」
「ああ」
「目立つねーあの三人も。すぐ見つけられる。怜央が一番だけど」
「そう?」
「うん」
ライブのお客さんたち、皆気合入ってて、可愛いしカッコいい、おしゃれな人達もいっぱいいるのだけれど。
どうしてあんなに、目立つんだろう。すぐ見つけられた。見つけたっていうより、目に勝手に入ってきたというか。
オレ達が気づいたのと同時に、三人も気づいた素振り。勇紀がオレにおーいと手を振っている。
近づくと「玲央ー優月ーお疲れー」と勇紀が言ってくれる。
皆が笑いながら、玲央に視線を流す。
「こういうとこでも玲央は目立つよな。お前とはどんなとこでも待ち合わせできる気がする」
「謎なくらい、すぐ目に入るよな」
甲斐と颯也が笑いながら言うけど。
「今、優月も、お前らのこと見て、すぐに見つけられるって言ってたぞ」
そうなの? と皆に見られて、「うん」と頷く。
「皆目立つんだよ~。オレはたぶん、余裕でかくれんぼできるけど、皆は絶対できないよね」
ぷぷ、と笑いながら言うと、「何でかくれんぼ」と突っ込まれる。
「わー……なんか、みんな、久しぶりって感じがする……」
なんか、三人と話してたら思わず出てしまった言葉に、皆が首を傾げた。
「久しぶりって?」
勇紀が言って、皆も、とっても不思議そう。あ、そうだよね、全然久しぶりじゃないんだけど……。
隣で玲央が何だか面白そうにオレを見ている。
「なんか、今すごく久しぶりな気がしちゃって。希生さんのお家、色々楽しかったんだけど、なんか本当にすごくてね……不思議で」
なんといえばいいかなあと考えている間、皆がちょっと笑いながら待ってくれている。
「あ、なんか、異世界みたいな感じで……すごすぎて。なんか皆の顔みたら、戻ってきたなーって気が……」
言うと、横で玲央がぷっと吹き出す。
「楽しかったなら良かったね。あれか、濃密すぎたってこと?」
勇紀がそう言って笑うので、うんうん、そうなの、と頷いてると。
「異世界だって」
「異世界……」
甲斐と颯也がクスクス笑いながらつぶやいて、怜央を見ている。
玲央はオレの頭をぽんぽんと撫でた。
「とりあえずじいちゃんたちは楽しそうだった」
「オレも楽しかったよ。すっごく。なんか、二日間、めちゃくちゃ濃かったの」
そう、それに、ついさっきも、なぜか朝からホテル……とか。
……なんか全部、ひっくるめて、全然、いつもの日じゃなかったし。
なんかこの二日間もうなんか、すごかったなぁ……。
「つか、優月がめちゃくちゃオシャレになってるんだけど」
「な」
甲斐が言ってくれて、颯也が頷きながら「髪も良い感じじゃん」と、オレを見る。
「これは、玲央がささっとやってくれたの。すごいよね」
自分の髪を手にとって見ながら言うと、勇紀が楽しそうに頷く。
「そうそう、それを言おうと思ったのに、久しぶりって言われて飛んじゃったよ。チョーカーも似合うー!」
勇紀が笑いながらそう言ってくる。
「ほんと似合う。いいね、あれだよね、オレら、優月もいれて、皆でバンドだと思われそうだよね」
「え、そう?」
そんな訳ないけど、と思いながらも、なんだか嬉しくて、隣で微笑んでくれてる玲央を見あげた。
玲央と、もう居るかな、と言った時、三人の姿を発見。
「あ、居た」
「ああ」
「目立つねーあの三人も。すぐ見つけられる。怜央が一番だけど」
「そう?」
「うん」
ライブのお客さんたち、皆気合入ってて、可愛いしカッコいい、おしゃれな人達もいっぱいいるのだけれど。
どうしてあんなに、目立つんだろう。すぐ見つけられた。見つけたっていうより、目に勝手に入ってきたというか。
オレ達が気づいたのと同時に、三人も気づいた素振り。勇紀がオレにおーいと手を振っている。
近づくと「玲央ー優月ーお疲れー」と勇紀が言ってくれる。
皆が笑いながら、玲央に視線を流す。
「こういうとこでも玲央は目立つよな。お前とはどんなとこでも待ち合わせできる気がする」
「謎なくらい、すぐ目に入るよな」
甲斐と颯也が笑いながら言うけど。
「今、優月も、お前らのこと見て、すぐに見つけられるって言ってたぞ」
そうなの? と皆に見られて、「うん」と頷く。
「皆目立つんだよ~。オレはたぶん、余裕でかくれんぼできるけど、皆は絶対できないよね」
ぷぷ、と笑いながら言うと、「何でかくれんぼ」と突っ込まれる。
「わー……なんか、みんな、久しぶりって感じがする……」
なんか、三人と話してたら思わず出てしまった言葉に、皆が首を傾げた。
「久しぶりって?」
勇紀が言って、皆も、とっても不思議そう。あ、そうだよね、全然久しぶりじゃないんだけど……。
隣で玲央が何だか面白そうにオレを見ている。
「なんか、今すごく久しぶりな気がしちゃって。希生さんのお家、色々楽しかったんだけど、なんか本当にすごくてね……不思議で」
なんといえばいいかなあと考えている間、皆がちょっと笑いながら待ってくれている。
「あ、なんか、異世界みたいな感じで……すごすぎて。なんか皆の顔みたら、戻ってきたなーって気が……」
言うと、横で玲央がぷっと吹き出す。
「楽しかったなら良かったね。あれか、濃密すぎたってこと?」
勇紀がそう言って笑うので、うんうん、そうなの、と頷いてると。
「異世界だって」
「異世界……」
甲斐と颯也がクスクス笑いながらつぶやいて、怜央を見ている。
玲央はオレの頭をぽんぽんと撫でた。
「とりあえずじいちゃんたちは楽しそうだった」
「オレも楽しかったよ。すっごく。なんか、二日間、めちゃくちゃ濃かったの」
そう、それに、ついさっきも、なぜか朝からホテル……とか。
……なんか全部、ひっくるめて、全然、いつもの日じゃなかったし。
なんかこの二日間もうなんか、すごかったなぁ……。
「つか、優月がめちゃくちゃオシャレになってるんだけど」
「な」
甲斐が言ってくれて、颯也が頷きながら「髪も良い感じじゃん」と、オレを見る。
「これは、玲央がささっとやってくれたの。すごいよね」
自分の髪を手にとって見ながら言うと、勇紀が楽しそうに頷く。
「そうそう、それを言おうと思ったのに、久しぶりって言われて飛んじゃったよ。チョーカーも似合うー!」
勇紀が笑いながらそう言ってくる。
「ほんと似合う。いいね、あれだよね、オレら、優月もいれて、皆でバンドだと思われそうだよね」
「え、そう?」
そんな訳ないけど、と思いながらも、なんだか嬉しくて、隣で微笑んでくれてる玲央を見あげた。
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