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◇同居までのetc
「一生ここに」*優月
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今朝は珍しく一緒に起きれたので、一緒にシャワーを浴びた。色々しちゃうと時間無くなっちゃうから、自分で洗おうねって言ったら、玲央は可笑しそうに笑ってたけど頷いてくれた。シャワーは無事に、終了。
服を着て、身支度も完了。先にオレが玲央の髪を乾かしてから、玲央がオレの髪を乾かして、セットしてくれる。ドライヤーの音がなくなってすぐ「玲央」と呼びかけた。
「ん?」
「……そのシャツ、すごくカッコいい」
「そう?」
「青、似合う」
ほんとオシャレさんて感じ。
一枚シャツ着てるだけでどうしてこんなにカッコイイんだろ。
綺麗な青。目立つから、着る人を選びそうだけど。
……ダントツで似合うんだろうなぁ。ていうかカッコよすぎる。
「多分そのシャツ着てる人の中で、一番似合うのは玲央だと思う……」
「――――……」
ついつい言ってしまった言葉に、玲央は一瞬返事をしてくれなくて。
あれ?と思って見上げたら、「んー……」とちょっと困った顔をした玲央に顎をとられた。
「時間無くなるっていったの、優月だよな?」
「うん……?」
「……まあ、それは分かるから、触れなかったんだけど」
「……うん」
「触りたくなるようなこと、言うよな」
クスクス笑いながら、頬をすり、と撫でる。
……玲央がいつもする、この頬にすりすり触れる指が大好きすぎて。
ふ、と微笑んでしまうと。
「……なあ?」
「……?」
「キスだけする?」
「うん、する」
即答して、こくこく頷いてしまう。
……ていうか、玲央にキスしよって言われて、オレが、しないっていうことなんて、一生来ないと思ってしまうんだけど。
「いいんだ?」
クスクス笑いながら、玲央は顔を傾けてきて。ぴた、と止まった。
すぐ触れると思って、玲央の唇を見つめながら近づいてくるタイミングで瞳を閉じかけていたオレは、あれ?と思って目を開けた。
「……玲央?」
「――――……優月から、して?」
くす、と笑って、玲央がオレを見つめながらそう言う。
言われるまま、玲央の腕に触れて、少しだけ背伸びをして、そのままそっとキスする。
「キス、するのって……」
「ん……?」
「……ドキドキするけど……」
「――――……」
「……幸せだね」
そう言ったら、ふ、と笑んで、玲央がオレの頬を挟む。
大きな手に包まれて、見つめられて、ああ、なんかこれも幸せだなあと思っていたら、玲央がクスッと笑って、ちゅ、とキスされた。
「これ、幸せ?」
「うん」
「即答だな?」
「……だって、そうだから」
言うと同時に引き寄せられて、その腕の中にすっぽり収まる。
「……これは?」
「――――……」
包まれるみたいに抱き締められて、腕の中に埋まった状態で、そんなこと聞かれたら。
「……もう一生ここに居たいくらい、幸せ」
言うと、玲央が少し笑ったのが体の揺れで伝わってくる。
「このまま、閉じ込めようかな……」
玲央が言ってることを聞いて、なんかそれもいいかもと思ってしまうから、困る……。
「今日、夜まで会えねーしなー……」
むぎゅ、と抱き締められて、ちょっと不満そうにそんな風に言われると、可愛くてたまらなくなってしまう。
服を着て、身支度も完了。先にオレが玲央の髪を乾かしてから、玲央がオレの髪を乾かして、セットしてくれる。ドライヤーの音がなくなってすぐ「玲央」と呼びかけた。
「ん?」
「……そのシャツ、すごくカッコいい」
「そう?」
「青、似合う」
ほんとオシャレさんて感じ。
一枚シャツ着てるだけでどうしてこんなにカッコイイんだろ。
綺麗な青。目立つから、着る人を選びそうだけど。
……ダントツで似合うんだろうなぁ。ていうかカッコよすぎる。
「多分そのシャツ着てる人の中で、一番似合うのは玲央だと思う……」
「――――……」
ついつい言ってしまった言葉に、玲央は一瞬返事をしてくれなくて。
あれ?と思って見上げたら、「んー……」とちょっと困った顔をした玲央に顎をとられた。
「時間無くなるっていったの、優月だよな?」
「うん……?」
「……まあ、それは分かるから、触れなかったんだけど」
「……うん」
「触りたくなるようなこと、言うよな」
クスクス笑いながら、頬をすり、と撫でる。
……玲央がいつもする、この頬にすりすり触れる指が大好きすぎて。
ふ、と微笑んでしまうと。
「……なあ?」
「……?」
「キスだけする?」
「うん、する」
即答して、こくこく頷いてしまう。
……ていうか、玲央にキスしよって言われて、オレが、しないっていうことなんて、一生来ないと思ってしまうんだけど。
「いいんだ?」
クスクス笑いながら、玲央は顔を傾けてきて。ぴた、と止まった。
すぐ触れると思って、玲央の唇を見つめながら近づいてくるタイミングで瞳を閉じかけていたオレは、あれ?と思って目を開けた。
「……玲央?」
「――――……優月から、して?」
くす、と笑って、玲央がオレを見つめながらそう言う。
言われるまま、玲央の腕に触れて、少しだけ背伸びをして、そのままそっとキスする。
「キス、するのって……」
「ん……?」
「……ドキドキするけど……」
「――――……」
「……幸せだね」
そう言ったら、ふ、と笑んで、玲央がオレの頬を挟む。
大きな手に包まれて、見つめられて、ああ、なんかこれも幸せだなあと思っていたら、玲央がクスッと笑って、ちゅ、とキスされた。
「これ、幸せ?」
「うん」
「即答だな?」
「……だって、そうだから」
言うと同時に引き寄せられて、その腕の中にすっぽり収まる。
「……これは?」
「――――……」
包まれるみたいに抱き締められて、腕の中に埋まった状態で、そんなこと聞かれたら。
「……もう一生ここに居たいくらい、幸せ」
言うと、玲央が少し笑ったのが体の揺れで伝わってくる。
「このまま、閉じ込めようかな……」
玲央が言ってることを聞いて、なんかそれもいいかもと思ってしまうから、困る……。
「今日、夜まで会えねーしなー……」
むぎゅ、と抱き締められて、ちょっと不満そうにそんな風に言われると、可愛くてたまらなくなってしまう。
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