【恋なんかじゃない】~恋をしらなかった超モテの攻めくんが、受けくんを溺愛して可愛がるお話。

悠里

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◇同居までのetc

「におわないシャンプー?」*優月

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 あの後。めちゃくちゃ深く。激しいキスをされて。
 息もうまくできないし、また溶けそうな感覚で、ずっとキスされて。
 簡単に熱くなるオレのに気づいた玲央は、ズボンの上からそれに触れてくる。

「……あ」
 焦って、唇を解いて玲央を見上げるけど、玲央は、すぐまたオレの唇を塞いでくる。

「……ん、っ……ン……」
 キスだけでも真っ白だったのに、悪戯に触れられて、もう感覚、ヤバくて。

「っ……こ、こじゃ……なくて……」

 唇の間で言うと、玲央がクスクス笑う。

「ここじゃ嫌なの?」
「……っ」

 うんうん。頷く。
 だってここだと……玲央、なんか……最後、口ですることが多くて……。
 の……飲まれる……とか…………。
 やだやだやだ。

「……お風呂……」
「分かった。じゃあ行こ。抱っこしようか?」

 クスクス笑いながら、玲央が頬にキスしてくる。

「まだ歩けるから」
「……まだ、ね」

 また、クスッと色っぽく笑って、玲央がオレを見つめる。
 手を繋いで引かれて連れていかれて、脱衣所で、スポスポとあっという間に服を脱がされる。とりあえずそうこうしてる間に少し熱は引いて、普通に戻ってたから良かったけど……。

 目の前で、玲央もあっという間に服を脱いで、つけていたアクセサリーも外した。裸についてるアクセサリーって、なんか……ちょっとやらしく見えて、恥ずかしいなあなんて、思っていたけど、よく考えたら、玲央の前で裸で立ってる方が恥ずかしかった。

「優月おいで」

 ドキドキして動けずにいると、すぐに手を引かれて、玲央に続いてバスルームに入る。玲央が自動のボタンを押して、お湯を溜め出した。

「あ、中入るの?」
「ちょっと中でゆっくりしよ」
「うん」

 お風呂の中で玲央とくっつくの、恥ずかしいけど好き。
 ふふ、と笑いながら頷くと、玲央がシャワーをかけてくれる。

「――――……洗ってほしい?」
 そう聞かれて、ううんと首をプルプルと横に思い切り振る。
 ぷ、と吹き出した玲央は、じゃあとりあえず髪の毛洗って、と言う。

 オレがシャンプーを始めた横で、玲央もシャワーを浴び始めた。

「このシャンプーね」
「ん?」
「すごくいい匂いでさ」
「うん」
「自分からは感じないんだけど、玲央に近づいた時に感じるのね」
「ああ」
「だから、オレに近づいた人もこのいい匂いがするのかなあと思うと、なんか嬉しい」
「……嬉しいの?」
「いい匂いって思われるの嬉しくない? 玲央、すごくいい匂いだから」

 髪を泡立てながら、もう目はあかないのでそう言ったら。

「洗ってあげるからこっち座って」
 見えないオレに、玲央が触れて、座らせてもらった。
 玲央の手が、髪に触れて、頭皮を優しく洗っていく。

 気持ちー。

「後で玲央の頭洗うね」
「ん」

 頷く声がして、ひたすら優しく洗ってくれる手に、目をつむっていると。

「……優月、あんまり匂わないシャンプー使う?」
「…………ん?? え?」

 どういうこと?
 におわないシャンプー?
 ……オレ今、いい匂いって言ったのになぜに……??

 目が開かないから玲央のことは見れないのだけれど。

「どういう意味??」
「…………あんまり優月が良い匂いしてると心配だから」
「………………」
「……確かにいい匂いだもんな、これ。……ていうか、髪以外も、なんかいい匂い、するけど」

 見えないけど。

 ……玲央が。
 …………すごく多分、真剣に、変なことを言ってるのは、分かる。

「……オレがいい匂いでも、別に……心配はないと思うんだけど……」
「心配だろ。変な奴が吸い寄せられても困るし」

「…………」


 絶対、玲央、変なこと言ってると思うんだけど。
 声は、普通にまじめに言ってるみたいで。

「……絶対吸い寄せられないと、思うんだけど……」
「分かんないだろ、そんなの。 ただでさえ、ニコニコ可愛いし……」


 ……もしもし、玲央さん??

 と、声をかけたくなる。


 本気で、言ってるのかなあ……? と、思うレベルで、玲央が、おかしい。



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