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◇同居までのetc
「似てるとこ」*優月
しおりを挟むめちゃくちゃ玲央が好きだなと思ってしまって。くっついてたけど、途中で、ごはん中だったことに気づいて、あと玲央はまだ曲作りにいくし、と、仕方なく離れた。
玲央の手が、オレの頬に触れて、あとでまたな、と笑いながら、キスされる。「あとでまた」という言葉に、ドキドキしながら、食事を再開。
……あとで。かぁ。
――――……今日は一緒に、寝れるかなぁ。
……昨日も結局抱き締めてくれて。寝るまで居てくれたけど。
…………って、オレ、ものすごく、あっという間に寝ちゃったけど。
邪魔しちゃいけないから、早く寝ようとは思ったけど、早すぎた気がする。
玲央の腕の中にいると、安心して、ほかほかで、すぐ寝ちゃうんだよね。
……ああでも、触れられてる時は、死ぬほどドキドキしてて、全然安心とかとは真逆だけど……。
……ってオレは、ごはん中に玲央の横で、何を考えているんだろう。
気を取り直して、箸を持ち直すと。
玲央が急に笑い出したので、びっくりして、玲央の顔を見つめる。
「今、ずっと何考えてた?」
「……え??」
「……ニコニコしたり、困ってたり、で最後はなんか、ごはん食べなきゃ、みたいな」
「――――……」
……顔に、そんなに出てましたか……??
心の中で敬語になってしまう。
「ああ、もーほんと……」
クスクス笑いながら、玲央がオレの頭をよしよし撫でまくってる気がする。
「――――……ああ、なんか……あれだな、瞳が似てるのかも、優月たち」
「……そう?」
「優月は顔似てるって言ってたけどさ、一樹はわんぱくっぽいし、樹里はどう見ても女子だし、そこまで似てないかなって会った時は思ったんだよ。ただ、素直なとことか、雰囲気はすごい似てると思ってて……」
クスクス笑いながら、玲央がオレの頬にキスする。
「……今撫でてたら、あの二人撫でてた時もおんなじ瞳してたなあと思ってさ」
「うん。瞳は似てるかも。アップで写真とると、おんなじ感じの顔になるんだよね」
「――――……今度四人で写真撮ろうな」
クスクス笑いながら玲央が、オレをゆっくり離しながら、最後にまた頭をなでる。
「撮ったら待ち受けにしようかな……」
クスクス笑いながら、玲央がそんなことを言っている。
「そんな写真、勇紀や稔に見つかったら餌食だけどな……」
「……喜ぶだろうね」
「喜ぶっていうのとも違うような……」
玲央が苦笑いで、んー、と考えてる。
「からかうネタ、みつけた、みたいな感じじゃねえ?」
とっさに、そんなことないよ、と言おうとしたけど。
……ありそうで、笑ってしまう。
「……特に稔は、玲央をからかうのに一生懸命な気がするもんね」
クスクス笑ってしまうけど。
「でも仲良しだもんね?」
「……どうだろうな?」
そんな風に言いながらも、玲央の顔は優しいので。
ますます、そういうのって、楽しいなあと、思う。
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