【恋なんかじゃない】~恋をしらなかった超モテの攻めくんが、受けくんを溺愛して可愛がるお話。

悠里

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◇「周知」

「どれくらい」*優月

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 ――――……。


 気づいたら。ベッドに横になってて。
 髪をサラサラ撫でられてる感覚。

 ゆっくりと瞳を開けたら、目の前の、玲央の瞳が緩んだ。

「おはよ」

 優しい声で言われる。玲央とこうなってから。いつも目覚めると、玲央がこうしていてくれて。
 なんか。目が覚めた時から、めちゃくちゃ幸せ……。

「うん……おはよ」

 そう答えると、笑んだ唇が重なってきて、少し触れる。
 玲央を見つめたまま、キスを受けて、今なにしてたんだっけ、と思い起こして。

 あ。
 また、寝ちゃったんだ。オレ。

 最後、いつも、ふ、と、気が遠くなって。
 あれは寝てるっていうのかな。とにかくもう、限界で……。


「――――……」


 何か今日。玲央。すごく、激しくて。
 もうむり、て言っても、もう少し、て。……もう少し、じゃないしなぁ……。

 快感が強すぎて、怖くなって、ちょっと逃げようとしたら。
 何で逃げるの、て聞かれた。
 気持ち良すぎて怖い、て言ったら。
 腰掴まれて、中、めちゃくちゃに突かれて。


「……玲央、オレ……死んじゃうかと思った……」
「ん?」

「…………頭、おかしくなって」
「――――……気持ち良くて?」

「……うん」

 オレが頷くと、くすっと笑って、玲央がオレの頬を、両手でスリスリし始める。さっきまで向かい合って寝てたけど、今は、キスしたまま、玲央の腕の中。

「気持ち良くて死ぬなんて無いから、大丈夫」

 笑いながら、頬にキスされて。

「……でも、なんか……頭の何か飛んで、そのままとか……」
「意識がちょっと飛んじまう位だから」

 むむ。ちょっとじゃ、全然ないんだけど。
 すごくすごく、きついんだけど。


『イっていいよ。ほら』
 言いながら玲央がすることは、ほんとに、オレが気持ちいい事ばかりで。
 何度も、言われて、容易く、イっちゃって。

 なんかもう。その内耳元で言われただけで、そうなっちゃうんじゃないかなと、怖い位。


「……気持ち良すぎてとか、してる時に言われて、そこで離す男なんか、絶対居ないと思うんだよな……」

 そんな風に言いながら、クスクス笑う玲央は、オレをよいしょと動かして、自分の上に乗せた。

 オレは何だかとっても体がだるすぎるので、玲央の肩の辺りに、頬をくっつけて、そのままで居たら、頭をヨシヨシされる。

「いっぱい泣かせてごめんな?」

 優しく撫でられて。もう何も言う事は浮かばず、うん、と頷いてしまう。

 ――――……ていうかそもそも、嫌で泣いたわけじゃないので、ごめんて言われる所でもないと思うのだけど……。


「――――……玲央は、どれくらい、きもちい?」
「――――……んー……?」

 そう聞いたら、玲央はクスクス笑いながら、少しの間、無言で。


「どれくらい、かあ……」
「うん」

「んー……そうだなー……」
「うん」

 何て言うんだろう。ちゃんと気持ちいいって言ってくれるかな。
 ちょっと楽しみになりながら、答えをワクワク待っていたら。



「――――……優月が、意識飛ばなかったら、ずーっと続けたい位、かな」

 えーと……。
 えーと、それは……。


 ずーっと……?



 瞬きがものすごい増えてしまう。






(2022/6/5)

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