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◇「周知」
「残り10分」*玲央
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結局、優月は皆にとってもきっと可愛いんだろうなという結論が出ただけ。からかうネタを与えただけのような……。
でも多分、オレと周りが大きく違うのは、その「可愛い」の種類。
オレは恋愛とかキスしたいとか、そっちに繋がるってことで。――――……まあ。こいつらの言う可愛いは、頭撫でてやりたいとか笑ってしまうとか、そんな感じで。そこが違うんだろうな。と納得。
――――……つかオレ。こんな事考えてたら、今、すげー優月に触りたいし。
「――――……」
時間を確認。まだ少し、時間がある。
スマホを取り出し、優月にメッセージを送る。
「残り10分、オレと居れる?」
そう入れ終えて、気づくかなと思いながら優月を見たら、振動にすぐ気づいたらしく、優月はスマホを見てから顔を上げてオレを見た。
数秒見つめ合った後、少し俯いて、スマホに何か入れてる。
「いいよ。食堂の出口にいくね」
と返って来た。
「あー、悪い。夏休みの話、また今度」
立ち上がって、荷物とトレイを持つ。不思議そうな皆の顔に。
「優月んとこ行ってくる」
うわー……という皆の顔。苦笑い、かな。
スルーして、じゃあな、と言って、何か言われる前に即、席を離れた。
トレイを片付けている所で優月と合流。
「玲央、どうしたの?」
「――――……どっか、空き教室いこ」
「あ、うん」
笑いかけると、優月も嬉しそうに笑って、オレの隣に歩き出す。
一つ階段を上ると、小さな教室がたくさんある階。
奥の方の教室、優月を連れて、中に入った。
次に使う教室なのかは分からないので、とりあえず誰か来てもすぐ開かないように、ドアを背に優月を立たせた。
ふに、と頬に触れた瞬間。
何だか、ワクワクした顔で優月がオレを見上げてくる。
「ん? どした?」
聞くと。
「あのさ、玲央……」
「うん?」
優月が、ふふ、と笑う。
「壁ドン、てやつして?」
「――――……」
イタズラっぽい顔して、楽しそうに笑っているので、こっちまで、ぷ、と笑ってしまう。
「壁ドンて……」
……どんなんだっけ。
壁に手、ついて――――……。
「――――……」
ドアに、少し音を立てて、手をついて。
優月を囲ってみた。
立てた音に、優月がびっくりしたように目を見開いて。
「う、わ。 びっくりした……」
「って、何でだよ?」
しろって、言ったろ、と笑ってしまうと。
「……あ、なるほど、どんって音を立てるってことなの?」
「そうだろ?」
「あ、ただ、囲われる事なのかと思ってた」
くす、と笑って、優月がオレを見つめる。
「玲央にしてもらえるとか。すごい、幸せな気がする」
「――――……ドンは要らねえよな。優月、囲うのは好きだけど」
「――――……」
優月は、じーっとオレを見つめて、ふ、と笑むと。
ちゅ、と唇にキスしてきた。
――――……あー可愛い。
壁ドン求められるとは思わなかった。
クスクス笑ってしまう。
……どーしてこんなに可愛いかな。
「壁ドン、満足?」
「……ドンは要らないかなぁ。びっくりする。いつもの玲央がいい」
「いつものって?」
「んーと……――――……優しく、近づいてくれる感じ……?」
「――――……」
嬉しそうに見上げてくる、瞳が。
――――……可愛すぎる。
でも多分、オレと周りが大きく違うのは、その「可愛い」の種類。
オレは恋愛とかキスしたいとか、そっちに繋がるってことで。――――……まあ。こいつらの言う可愛いは、頭撫でてやりたいとか笑ってしまうとか、そんな感じで。そこが違うんだろうな。と納得。
――――……つかオレ。こんな事考えてたら、今、すげー優月に触りたいし。
「――――……」
時間を確認。まだ少し、時間がある。
スマホを取り出し、優月にメッセージを送る。
「残り10分、オレと居れる?」
そう入れ終えて、気づくかなと思いながら優月を見たら、振動にすぐ気づいたらしく、優月はスマホを見てから顔を上げてオレを見た。
数秒見つめ合った後、少し俯いて、スマホに何か入れてる。
「いいよ。食堂の出口にいくね」
と返って来た。
「あー、悪い。夏休みの話、また今度」
立ち上がって、荷物とトレイを持つ。不思議そうな皆の顔に。
「優月んとこ行ってくる」
うわー……という皆の顔。苦笑い、かな。
スルーして、じゃあな、と言って、何か言われる前に即、席を離れた。
トレイを片付けている所で優月と合流。
「玲央、どうしたの?」
「――――……どっか、空き教室いこ」
「あ、うん」
笑いかけると、優月も嬉しそうに笑って、オレの隣に歩き出す。
一つ階段を上ると、小さな教室がたくさんある階。
奥の方の教室、優月を連れて、中に入った。
次に使う教室なのかは分からないので、とりあえず誰か来てもすぐ開かないように、ドアを背に優月を立たせた。
ふに、と頬に触れた瞬間。
何だか、ワクワクした顔で優月がオレを見上げてくる。
「ん? どした?」
聞くと。
「あのさ、玲央……」
「うん?」
優月が、ふふ、と笑う。
「壁ドン、てやつして?」
「――――……」
イタズラっぽい顔して、楽しそうに笑っているので、こっちまで、ぷ、と笑ってしまう。
「壁ドンて……」
……どんなんだっけ。
壁に手、ついて――――……。
「――――……」
ドアに、少し音を立てて、手をついて。
優月を囲ってみた。
立てた音に、優月がびっくりしたように目を見開いて。
「う、わ。 びっくりした……」
「って、何でだよ?」
しろって、言ったろ、と笑ってしまうと。
「……あ、なるほど、どんって音を立てるってことなの?」
「そうだろ?」
「あ、ただ、囲われる事なのかと思ってた」
くす、と笑って、優月がオレを見つめる。
「玲央にしてもらえるとか。すごい、幸せな気がする」
「――――……ドンは要らねえよな。優月、囲うのは好きだけど」
「――――……」
優月は、じーっとオレを見つめて、ふ、と笑むと。
ちゅ、と唇にキスしてきた。
――――……あー可愛い。
壁ドン求められるとは思わなかった。
クスクス笑ってしまう。
……どーしてこんなに可愛いかな。
「壁ドン、満足?」
「……ドンは要らないかなぁ。びっくりする。いつもの玲央がいい」
「いつものって?」
「んーと……――――……優しく、近づいてくれる感じ……?」
「――――……」
嬉しそうに見上げてくる、瞳が。
――――……可愛すぎる。
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