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◇週末の色々
◇触れたい*優月
しおりを挟む玲央と色んな事を話しながら、ご飯を食べて。
食事を下げてもらってからすぐに、一緒にシャワーを浴びた。
毎日一緒にシャワーを浴びてるけど。
……全然慣れない。
脱ぐところから、ドキドキ……。
ていうか。もう。一緒に居るだけで、ドキドキしてるのに。
脱いだら、余計そうなるの当たり前で。
今日は、立ったままで、玲央が頭を洗ってくれて。
体、洗って、と言われて、自分の体を洗った。
その間に玲央も頭を洗って、すぐ体を洗って。
ほんとに今日は、ザッと、全身を洗ったら、すぐにバスルームを出た。
バスタオルで頭から包まれて、玲央が水滴を拭き取ってくれる。
そのまま、頬に触れた玲央に引き寄せられて、ちゅ、と、キスされた。
「――――……はは。 可愛い、優月。なんか着ぐるみ、似合いそうだな」
バスタオルで巻かれたまま、見下ろされて、そんな風に言われる。
「似合わないよ」
「……似合うって」
「なんの、着ぐるみ?」
「んー……くま、とか?」
「似合わないよー」
「絶対似合うって。 今度皆に聞いてみな?」
クスクス笑いながら、玲央がオレの頭を拭く。
「バスローブ着といて」
「うん」
言われるまま、バスローブに袖を通して、ウエストで紐を縛る。
着終えて、玲央を振り返ると。
玲央が自分を適当に拭いて、バスローブに袖を通していた。
なんか。
こういう動作だけでも。カッコいい。ていうか。
綺麗。
ていうか。
……見惚れる。
「玲央ってさ」
「ん?」
「役者さんとか、どう?」
「――――……どうって言われても……」
ものすごく不思議そうな顔をされて。
それから、ぷっと笑われてしまった。
「え、だってさ」
「うん。だって?」
クスクス笑いながら、玲央がドライヤーのコンセントを挿してる。
「……なんか、何してても、カッコイイんだもん。 バスローブ着てるだけで、こんなにカッコいい人、居ないと思う」
オレが言い終えたところで、ドライヤーのスイッチが入った。
今日は、向かい合わせのまま、ドライヤーが始まった。
「役者……考えた事ねえな」
クスクス玲央が笑ってる。
ふわふわと髪に触れられているので、何となく下を向いてると、玲央の、胸の筋肉が真ん前に、見える。
――――……服着てるとそこまで筋肉質って感じしないのに。
脱ぐと、めちゃくちゃ良い筋肉が、ついてて。
…………カッコいいし。
綺麗、だなあ。
じー、と見つめていたら。
なんか。
すごく、触れたくなってしまった。
そこで、はっと気づく。
玲央が、オレの髪の毛、優しく乾かしてくれてるのに。
…………玲央の体、触りたいとか。
……なんか。早く。抱きしめてほしいとか。思ってて。
なんか。
……自分が、すごく、やらしい人な気がしてくる。
目の前にあるからって。
我慢できなくて、触りたい、とか。
うぅ。どうしよう。
……すっごい、恥ずかしい、かも……。
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