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◇進展?

「恥ずかしすぎる」*優月※

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「……っ……っ……ん……」

 もう、しがみつく力も保っていられなくなって、ぱたんとシーツに手が落ちた。

 胸に触れられて。体中、舐められてないとこがないんじゃないかって位。舐められたり、キスされたり。そうしながら、触れられて何度も、イかされて。
 玲央が顔を上げてる間は、ずっと、めちゃくちゃキスされて。

 もう頭の中、ぐちゃぐちゃで。
 気持ちいいって事しか、考えられなくなってた。


「何回イったか分かる?――――……優月」
「……わか、んな……」

 くす、と笑った玲央が、胸を舐めて、乳首を舌で転がすように刺激する。

「……っん、ン」

 びく、と、体が震えて、思わず玲央の髪の毛に、触れる。 

「――――……これ、きもちいい?」
「……んっ」

 片方を舌で、片方を指で刺激されて、頷く。
 なんでこんなに胸なんか、気持ちいいのか全然分からないけれど。
 ゾクゾクが、全身を走るみたいで。足にも、力が入るし、自然と仰け反ってしまう位。
 

「……っん――――……」

 視界が、涙で滲む。
 息が震えると、ふと玲央が舌を外して、顔を上げてきた。


「――――……また泣いてる」

 ぺろ、と目尻を舐められる。


「――――……これからもっと、泣くかな」

 くすっと笑う玲央を見上げると、前髪を掻き上げられて、ちゅ、とキスされる。ベッドの脇の所から、玲央が何かを取り出した。


「優月、俯せになれる?」
「……」

 優しい声で言われるので、抗う事などできるはずもなく。


「枕、抱いてて?」

 そう言われたので、枕の上に、俯せになった。

「……うん」

 大きな枕を、ぎゅ、と抱き締める。

「――――……ローション、垂らすよ。ちょっとぬるぬるするからな?」
「……ん」

 後ろに冷たいものが、つ、と垂らされた。 ふ、と後ろを振り返ると。
 玲央が手にも垂らして、指に馴染ませているのが見えた。

 心臓がまた、バクバクしてくる。
 ……ドキドキする……。


「……痛かったら言えよ?」
「……うん」

「……まあ――――……痛くはしないけど」

 ふ、と笑って。玲央が、ちゅ、と背中にキスした。
 ひ、と変な声が漏れたけど、枕に飲み込まれた。


「そのまま膝ついて……ん、腰、少しあげてて?」


 ――――……恥ずかしすぎる。 

 もう、めちゃくちゃ色んな事されて、何回も、気持ちよくさせられて、乱れてるとこ、見られてるけど。
 そこ、触られるって……というか、こんな格好、後ろがめちゃくちゃ丸見えなのでは……。


 見つめあうだけでドキドキする位カッコいい人の、カッコいい瞳に、一体何を見せてるんだろ。無理。ほんと無理なんだけど。どうしよう。無理。

 あんまり見ないで、どうにか、やってくれないかな……。


「……玲央」
「――――……ん?」

「あんまり、見ないで、ほしい……」

 枕にぎゅうっとしがみついたままそう言うと。

「………んー。そうしてやりたいけど……」

 少し考えてくれてるような沈黙があって。
 その後、玲央はクスっと笑った。
 
「……ん、まあ。なるべく、な?」

 言いながらも、でも、その位置に居たら、全部見えちゃうし。

「――――……っ」

 ………セックスするって。大変すぎる。

 めちゃくちゃカッコよくて、なるべく、変なとことか見せたくない人に。
 何で、他の人にも、絶対見せないようなとこ見せて。

 泣いたり、声が出ちゃったり。
 頭真っ白になっちゃったり。

 もう全部、この人だけには、見せたくないのに。

 めちゃくちゃ好きなと人とセックス、するって。
 ――――……恥ずかしすぎる。

 涙が、滲んでくる。


「――――……優月?」
「……う、ん?」

 玲央が、不意に体を起こして、オレの背中に重なってきた。

「………顔見せて?」
「――――……っ」

 枕で目を擦りつつ、振り返ると。
 玲央が苦笑い。ちゅ、と額にキスされた。


「……優月初めてだし、恥ずかしいの分かるけど。 ――――……けど、全部オレに任せてくれてるのがさ……」
「――――……」


「可愛くてしょーがないから。全部そのままで大丈夫だからな」


 そんな事、言いながら。唇に、ちゅ、とキスしてくる。


「――――……っ」


 なんかもう。
 胸が撃ち抜かれたみたいな、変な映像が、頭に浮かぶ。

 天使の矢が刺さっちゃったみたいな。
 ……ああなんか、頭おかしくなってるかも。

 ……とにかく。胸が痛い、のか。苦しい、のか。
 ドキドキしすぎて。


「……玲央……いつもそんな事、言うの……?」


 なんかもう。
 そんな風に言われた人は、絶対皆、玲央の事大好きになっちゃうと思うけど。とりあえずオレはもう、大好きなんだけど。

 何だか涙が出てしまいそうで、眉を顰めて何とか我慢したまま、玲央を振り返っていると。玲央は、一瞬きょとんとして。

「――――……こんな事初めて言ったし」

 とか、呟いてくるし。


「そもそも初めての奴となんてしねえから……こんな恥ずかしがってるの、優月くらい」

 クスクス笑って。玲央がキスしてくる。


「恥ずかしがってるくせに、素直で、エロイし…… 可愛すぎ、お前」



 ――――……もう、だめだ。


 ――――……玲央ってば、タラシというのか。甘々すぎというのか。

 好き、すぎて、胸、痛い……。






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