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◇2人の関係

「可愛すぎて」*玲央※

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 抱き寄せて、むちゃくちゃキスする。
 絡んだ唾液、ごく、と飲み込んで、はぁ、と吐息を漏らす優月に。

 ――――……なんだか、めちゃくちゃ興奮する。


「ん、……ふ……っ――――……」

 立っていられなくなっていく優月を抱き上げて、藻掻くのをスルーして歩き、バスルームに下ろした。


「ちゃんと立てるか?」
「立てるってば」
「――――……さっき、足抜けてたろ」

 言って見つめると、あきらかに狼狽えて、俯く。
 頬にキスすると、その場所を押さえて見上げてくる。

 たかが頬にキスした位で、そんな必死に見られるって……。
 見つめ返すと、何でだかもう泣いてる。


「……何でもう泣いてンの?」
「――――……っ……泣いてなんか……」

「……涙たまってるけど」
「……っ」

 目尻に触れると、涙が手に触れる。
 

「……泣くの早すぎ」

 腰に手を回して、ぐい、と引き寄せて、間近でじっと見つめる。


 オレ、お前に会ってから、他の奴としてねーんだよな……。
 ……土日もだったし。今日だって、別にあのまま過ごしたって良かったのに。つか、セフレと夕飯だけで帰るなんて、逆に初めてした気がする。



「……今日はさ。昨日より色々お前にしたいけど……良い?」
「――――……っ」


 そう聞いたら、真っ赤になって。
 かなりの沈黙の後。 オレを見上げたまま、小さく頷く。


 ――――……は。
 ……可愛い。


 シャツに手を掛けると、少し心細そうに眉が寄る。


「……怖い事はしないから。任せとけよ」


 そう言うと、少し安心したみたいに笑んで、頷く。
 服を脱がせて、バスルームに連れ込む。

 恥ずかしそう。……ほんと、可愛い。
 シャワーでお湯をかけてやっていると、優月がじっと見つめてきた。

「あの……自分で洗ってもいい?」
「……何で?」

「なんか……のぼせそうで」
「――――……ん」

 ふ、と笑ってしまいながら、泡立てたボディスポンジを渡してやる。

「……ありがと」

 ほっとしたみたいな顔で笑い、受け取って、体を洗い始める。

 ……そんなほっとされると、ちょっと引っかかる。

 引っかかりながらも、とりあえず自分の体を洗い終えて泡を流して。
 もこもこ全身洗ってる優月も流そうと思ったのだけれど、ふと、思いついて、シャワーを止めた。 優月の背筋に、す、と指を這わせてみる。


「……ひっ……」

 ぴっと伸びきった姿勢。その後、肩を竦めて退かれて、真っ赤な顔で、眉を顰められる。つか。その反応って――――……誘ってる以外、ない気がする。 


「――――……そろそろ、無理。触らせて」
「え……」

 くる、と後ろを向かせて、鏡に、手をつかせた。

「……っ」

 焦った顔してる。けど。

「――――……ゆっくりするから、我慢して」
「……っ……?」

 腰に触れて、そこから尻の割れ目に指を這わす。
 びくうっ!!と全身震えて退いた優月に、思わず、クッと笑ったら。

「……っ笑わないでよっ……だって急に……」
「あー……うん、悪い」

 そう言って、笑いを堪えようと思うのだけれど、色々可愛すぎて何だか無理。クスクス笑い続けてたら、優月が、鏡にもたれかかって、静かになった。

「……優月?」
「……っ……笑うなら、しないでよ……」


 ……あ、拗ねた。

 もう――――……可愛いしか、浮かんでこない。


「……笑わないから。――――……ちょっと中、洗わせて」
「……なか、あらう……?」
  
 優月の体でモコモコになってる泡をすくって、優月のそこに触れる。
 めちゃくちゃ強張ったのが分かる。

「ひ……ゃ……っ……」

 指を中に入れると、更に、かちんこちんに体が固まってしまった。
 ふ、と笑いが零れる。優月がまた涙目で恨めしそうに振り返った。

「も……笑うなら……触んない、で……っ」
「――――……可笑しいから笑ってんじゃねーよ」
「……っ」

 絶対嘘だ。
 と思ってるとしか、思えない顔で、オレを見てくる。


 けれど本当に。

 ……バカにしてる訳でも、何でもない。


 ただ、反応が可愛すぎて、笑っちまうだけ。






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