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第132話 ヤバいって? ※
しおりを挟むベッドの上。
大きく脚を割られて、中を突きあげられる。
「……う、ン……んっ……」
もう何回もイってるし。どれくらい繋がってるか、もう良く分かんない。色んなとこ、触られて、ゾクゾクしすぎて、もう意識、飛びそう。
「……はや、て……」
縋るように勝手に零れた名前。ふと顔を上げた颯は、オレの唇を塞いだ。
深く、絡む舌に、快感が煽られる。
……なんか。颯、やばそうだなとは。思ってた。
いつも通り駅の側で待ち合わせて、そのまま外でご飯を食べてる時から。
向かいに座って食べてるオレの唇に触れたり、頬に触れたり。
なんか、触るの我慢できない、みたいな感じ。すり、と指先で撫でられるみたいな。
オレは、なんかもう、すごくドキドキ、してた。
多分あれ、お店の人達もちょっと感じてたんじゃないかな。
もしフェロモン感じなくても、めちゃくちゃカッコいい目立つ人が、なんか色っぽくなってて、オレにやらしい感じで触ってたら、ものすごく迷惑なんじゃないかと……だから、食べるのもそこそこに、早く帰ろうって、言ったのは、オレの方だった。
しかも、なんか颯のフェロモンに、反応しちゃいそうだったし。
帰り道は、手をつないでたけど。触れてる手をすりすりされてて、なんかもうそれだけでゾクゾク。
……なんなのこの人。
なんかすごくエロいよう……。
なんて思っていたら、家に入るとすぐ、バスルームに連れ込まれた。キスされながら服を脱がされて、ざっと洗われながら、前も後ろも弄られて、イかされた。息を整えてる間に良く分かんないまま、髪も洗われて、シャワーで流されて……なんだか最速、あっという間のバスタイムを終えて、体を適当に拭かれて、そのまま、ベッドに直行だった。
いつもよりかなり性急に、つながった。
で、今に至るのだけれど。
多分、颯って、どんだけでもこういうの、できるんだろうなと。また今思ってるオレ……。
「……っあ! ……ぅ、んッ……!!」
キスの間でも、こらえきれなくて、声が漏れる。
いつも死ぬほど気持ちいいんだけど。なんか今日は、激しいままずっと続く。
「……あ、はや……ッ……んん、……」
それもこれも。多分。
「慧」
「……っんん……?」
「も一回。言って」
濡れたような、あまったるい声で言って、黒い綺麗な瞳が、オレを見下ろす。ドキドキ、しながら、見つめ返して。
「……好、き」
そう言うと、微笑む唇が重なってくる。
めちゃくちゃに抱かれてて。
その間、何度も、好きって言うのを求められた。今まで、無かったから。これは、今日、オレが、颯に好きって言ったからなんだろうけど。
颯、実はそんなにオレに「好き」って言ってほしかったのかなって思ったら、颯がすごく愛しくて、なんかもう甘い匂いと颯の抱き方におかしくなりそう。
「……だいすき……」
ぎゅ、と抱きついたら、また中で反応するし。
――――ああなんか……ほんと好き……。
いつ収まるんだろう。
颯がこの状態だと、オレもずっと気持ちよくて。
さっきから、イきっぱなしみたいな感覚。
「……っぁ……ん、んん……っ」
「慧、上においで」
ぐい、と引かれて、颯と向かい合うみたいに、座らされる。
少し下に、颯の顔。
ずっとしてるからか、汗すごくて、色っぽすぎて、瞳が絡むだけで、つながったままの腰にゾクゾクした感覚が走る。
「……慧」
ちゅ、とキスされる。すぐ離されて、見つめられる。ふ、と笑う颯が囁く。
「ヤバい、オレ……」
「……?」
……ほんとカッコいいな。颯。……ヤバいって何だろ。
じっと見つめながら次の言葉を待っていると。
「……慧のことが可愛すぎる」
そんな風に言われて、数秒置いて理解した瞬間、オレは真っ赤になった。
わー、何なのこの人ー。
オレを、萌え殺す気かな。
「……っっ……」
ぎゅ、としがみつく。
疲れてるけど。すごく。……気持ちよすぎて、もう大変なんだけど。
でも。
「――――……もっと、シて」
口をついて出たのは、そんな言葉だった。
で、その後、そのセリフをちょっと後悔するくらい。シてくれて。
多分、意識が飛ぶまで、とっても颯に愛されてたと。思う。
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