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本編
ガイル登場
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これ以上、どう答えて良いか分からず黙り込み、どうしようとぐるぐると考えていると、僕の頭の上にポンと手が置かれた。
後ろを振り向き見上げるとガイルが立っていた。
「お前ここで何してんの?」
「あ、ガイル。おかえり」
「あぁ、ただいま。で?こいつに絡まれてたの?」
そういうと、ガイルは顎でカイさんの方を指す。
「絡むって言い方は嫌だなー。お話ししてただけだよ。イズちゃん、ガイルと友達なんだって?驚いたよ。ガイルに友人と言える相手がいるなんてね」
「イズちゃん・・・こいつの事か」
そういうと、ガイルはジッと僕を見つめる。
う・・・僕だってこの呼び方嫌だよ!
せめてイズ君って呼ばれたかった・・・。
「まぁ・・・見た目的にそんな感じか」
「え・・・ガイルまでそんな呼び方しないよね?」
「は?俺が呼ぶわけねーだろ。イズはイズだろ」
ガイルは、僕の頭に乗せて手で髪をぐしゃぐしゃと掻き回す。
「や、やめてよ!あー・・・髪がぐしゃぐしゃだ・・・」
乱れた髪を手櫛で直していると、カイさんが吹き出して笑い出した。
「ぷっ・・・あはははっ。ははっ。いやー、ガイルもそんなじゃれ合いするんだねー。本当に2人は友人なんだね。驚いたよ」
「はぁ、俺に友人が居ようがいまいがお前には関係ないだろ」
「えー、友人とは言えないまでも知らない仲でもないのに、その言い方はないんじゃないかな」
「はぁー。それより、後ろの女達が暇そうにしてるぞ。さっさと食事にでも連れてってやれ」
「え?あぁ、そうだね。折角だからガイルたちも一緒に「遠慮する」えー・・・即答で拒否かー」
良かった!断ってくれて!
知らない人といきなり一緒に食事なんて嫌だよ!
「いいから、もう行けよ。俺は、これから依頼完了報告してから食事に行くんだよ。じゃーな。ほら、お前もこい」
そういうと、ガイルはカイさんに背を向けてギルドに入っていく。
僕は、カイさんにぺこりと頭を下げてガイルの後をついていく。
僕はギルドに用がないけど、あのままだとカイさんから逃げられそうになかったから、ついてきちゃったけど、混んでるなー。
邪魔にならないように、壁の方に寄ってガイルが終わるのを待つことにする。
そういえば、ガイルに用があって待ってたとは言ってないけど、カイさんに絡まれてたから僕と用がある体で連れてきてくれたのかな。
人付き合いが悪いとは思えない心配りだと思うけどな。
んー・・・、まぁ僕がガイルと話すようになった切っ掛けはクマさんだからね。
クマさんがいなければ、恐らく今でもガイルとは一言も話すことなく過ごしてたんだろうと思う。
そう思えば、S級冒険者と友達になれたことにクマさんには感謝しなければ!
後ろを振り向き見上げるとガイルが立っていた。
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ガイルは、僕の頭に乗せて手で髪をぐしゃぐしゃと掻き回す。
「や、やめてよ!あー・・・髪がぐしゃぐしゃだ・・・」
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「えー、友人とは言えないまでも知らない仲でもないのに、その言い方はないんじゃないかな」
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「え?あぁ、そうだね。折角だからガイルたちも一緒に「遠慮する」えー・・・即答で拒否かー」
良かった!断ってくれて!
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「いいから、もう行けよ。俺は、これから依頼完了報告してから食事に行くんだよ。じゃーな。ほら、お前もこい」
そういうと、ガイルはカイさんに背を向けてギルドに入っていく。
僕は、カイさんにぺこりと頭を下げてガイルの後をついていく。
僕はギルドに用がないけど、あのままだとカイさんから逃げられそうになかったから、ついてきちゃったけど、混んでるなー。
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そういえば、ガイルに用があって待ってたとは言ってないけど、カイさんに絡まれてたから僕と用がある体で連れてきてくれたのかな。
人付き合いが悪いとは思えない心配りだと思うけどな。
んー・・・、まぁ僕がガイルと話すようになった切っ掛けはクマさんだからね。
クマさんがいなければ、恐らく今でもガイルとは一言も話すことなく過ごしてたんだろうと思う。
そう思えば、S級冒険者と友達になれたことにクマさんには感謝しなければ!
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