【完結】冒険者になる!え?クマさんも一緒だよ?〜魔力が少ない少年の思考錯誤冒険記録〜

Ria★発売中『簡単に聖女に魅了〜』

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本編

再び森へ

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 今日は、今まで描き溜めた攻撃用の魔法陣を手に持ち、森へきた。

 「クマさん、僕は今日1人で頑張るから見ててね!」

 今日は、ガイルの付き添いなしで、森へ来ている。
 いつまでも頼ってばかりもいられない。
 僕は、一応初心者とは言え、冒険者なのだから。

 とは言え、怖いのでスライムでひたすら魔法陣で攻撃の練習をするだけなのだけれど。

 『坊ちゃんなら出来るよ。大丈夫』

 「うんっ!」

 最弱とはいえ、モンスター・・・ここは一先ず【バインド】で足止めして、新しい魔法陣に魔力を流す。
 
 今回用意してきたのは【アイスランス】【ウィンドカッター】【ウォーターボール】の3種類だ。

 やっぱり火属性の攻撃は、外したときに周りへ火が燃え移ったりすると怖いので、やめておいた。

 今回用意した魔法陣も勿論初級用なので、おそらく【アイスランスII】と言ったように中級モンスター向けの魔法陣もあるはず。

 今は、最弱モンスターの相手をするのが精一杯なので、僕はこれで十分だ。

 既に【バインド】で足止めしているスライムに、【アイスランス】の魔法陣を発動させる。
 
 氷の槍が体を貫き、体が凍りつく。
 前回森に来た時と同じように、短剣で叩き氷を割りドロップアイテムを回収する。

 今はまだ氷の槍が1本しか出てこないけれど、【アイスランスII】になれば、本数も増え威力も上がるはず。
 まぁ、当分使う予定も無いけれど・・・。

 1人で、難なくスライムを倒せたのを見て、クマさんが手をポフポフと叩き拍手してくれた。

 『坊ちゃん、凄いよ!もうスライムは余裕で倒せるね』

 「クマさん、ありがとー!薬草採取しかやってこなかったけど、やっと1人でモンスターを倒して冒険者っぽくなってきたよね!」

 『うんうん、坊ちゃんは冒険者だ』

 「へへー、ありがと!」

 その後も、順調に【ウィンドカッター】【ウォーターボール】の魔法陣を使いスライムを倒していった。
 
 最弱モンスターである、スライムで攻撃用の魔法陣の練習もこれで終わりにして良いかも知れないな。
 
 後は、もう少し動きのあるモンスターで対応出来るか試して見ないと。

 攻撃避けられちゃったら困るな・・・。

 怖いから、【盾】の魔法陣も沢山作って、【バインド】使ってから【盾】使って、攻撃用の魔法陣を使うのが良いかな。

 備え過ぎかな?
 いや、備えあれば憂なし!

 【バインド】をレジストされたり、避けられたりしたら、大変だから、かけ直しのために【バインド】も多めに用意しておこう。

 うぅ、訓練する度に魔法陣を消費するから、次の訓練までまた魔法陣を描き溜め無いといけない・・・中々スムーズに特訓出来ない。

 でも、僕の戦い方は、魔法陣ありきなのだから、こればかりは仕方ないかな。
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