【完結】冒険者になる!え?クマさんも一緒だよ?〜魔力が少ない少年の思考錯誤冒険記録〜

Ria★発売中『簡単に聖女に魅了〜』

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本編

最弱モンスター

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 休憩していると、目の前に最弱モンスターのスライムが現れた。

 緑色の半透明なモンスター。
 体当たり攻撃をしてくるが、力が弱いため、ダメージは低い。

 さて、これで魔法陣を試してみよう。

 「ガイル、この子で魔法陣試してみてもいい?」

 「あぁ、弱いし丁度良いな」

 弱いモンスターだけど、襲ってきたら怖いから・・・まずは【バインド】で足止め!

 そして、準備してきた魔法陣の内の1枚を取り出し、魔力を流し込む。

 魔法を使うときと違い、詠唱がいらないのは良いけど、どうしても魔力を流し込むことで時間をロスしてしまうので、素早く魔力を流せるように訓練しなくては。

 魔法陣が発動し、スライムが凍りつく。

 なるほど。この魔法陣は敵が凍りつくのか。メモしておこう。

 見事なスライムの氷像が誕生したが・・・これどうすればいいんだろう。
 壊して砕く?

 「これなら軽く一発殴れば、粉々になるからその腰に下げてる短剣で叩いてみろ」

 言われた通り、腰から短剣を引き抜き、上から下に一気に振り下ろす。

 氷と共にスライムは粉々になり、ドロップアイテムが出てきた。

 なるほど。こうやってモンスターを倒すのか。
 勉強になる。

 いそいそとドロップアイテムを拾い、マジックバッグ にしまう。

 そして、近くにいるスライムに向かいまた魔法陣を発動させる。
 今度は、【バインド】なしで、攻撃用の魔法陣のみで。

 最弱モンスターなだけあって、【バインド】を使うことなく、倒すことが出来た。

 よし、次はもう一つの魔法陣を試してみよう。
 
 また魔法陣に魔力を流し込む。

 スライムに、炎が巻きつき蒸発して消えた。

 なるほど。この魔法陣は火属性なんだね。メモしておかないと。
 火属性魔法は、森では使いにくそうだなって思ってたけど、この魔法陣は小規模で敵に巻きつきながらだから、他に被害が及びにくくて良いかもしれない。

 ただ、レベルの低い魔法陣だから、低級モンスターにしか効果はないけど。

 足が早かったり、素早かったりする敵には、やっぱり【バインド】で足止めしてから攻撃用の魔法陣を使わないと、避けられちゃいそうだなと思った。

 ただ、この【バインド】も低級モンスター相手には良いけど、中級モンスターになるとそれすらも弾かれたり避けられたりしてしまうから、少し考えていかないといけないな。

 【バインド】の上級魔法陣ってあるのかな。
 【バインドII】みたいな。

 ありそうな気がする。
 今度、また魔法陣の本を探して本屋巡りをしてみよう。
 きっと何処かに書いてあるはず。
 
 
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