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本編
攻撃魔法はよく分からない
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「それで、本を読んでなんか良いのあったか?」
食事が終わると、ガイルは魔法書をペラペラと捲りながら話しかけてくる。
「んー・・・正直なところ、攻撃魔法の魔法書はあまり見た事がなくて、どれが良いのか分からないんだよね」
「あー、まず攻撃魔法が分からないのか」
「うん」
ガイルは、魔法書を片手に僕のところまで来て、本を広げる。
「そうだなー、初めはこの魔法陣とこっちの魔法陣を用意して、初級モンスターで試してみるといい。それがどういう攻撃魔法か分かるからな」
「そっか!分からないなら、試せばいいんだね!」
「そういうこと」
ガイルが帰ったら早速さっき言われた魔法陣を描こう。
それで、明日試してみて、どんな感じなのか体験しよう。
「初級モンスター相手だとは言え、何があるか分からないから俺もついて行ってやるよ」
そんなことにも付き合ってくれるの!?
S級冒険者ってこんなに面倒見がいいもの?
「えっ!?良いの!?」
「まぁ、俺もお前が魔法陣使って戦闘するのに興味があるからな」
「じゃ、お願いします!」
「おし!じゃ、帰るわ。夜更かしせずにしっかり寝ろよ」
そう言って、僕の頭をガシガシと撫でて帰っていった。
ガイルを見送って、すぐに魔法書と魔法インクを準備して描き始める。
言われた魔法陣は2つ。
1枚ずつだと、失敗したとき困るので、念のため・・・5枚ずつあれば安心かな?
後は、足止め用の【バインド】も予備を数枚用意して・・・【盾】はまだ在庫あるから、後は何を用意したら良いかな・・・
それにしても、ガイルは面倒見がいいな。
兄貴!って感じだ。弟とか妹とかいそう。
S級冒険者ってもっと怖い感じだと思ってたけど、強さをひけらかす訳でもなく、初心者冒険者の僕の面倒も見てくれるとは人が良すぎない?
つらつらと色んなことを考えていると、またしても視界の端でクマさんが・・・
クマさんベッドの上で遊ぶの好きだよね。
「クマさん何してるの?」
クマさんは、ベッドの上で泳いでいるみたいに見えたけど・・・
『シーツの上を泳いでるんだよ~』
あぁ、やっぱり泳いでたんだね。
クマさん・・・泳げるの?
「そっか。それなら、クマさん今度湖にでも泳ぎに行ってみようか?」
すると、クマさんは呆れた顔をしながら・・・
『坊ちゃん・・・クマさんぬいぐるみだよ?水に入ったら、綿が水を吸って沈んじゃうよ』
と、言った。
「・・・・・・だよね」
うん、そうだと思ったよ!思ったけどさ!
じゃ、泳ぐ練習なんて紛らわしいことしないで欲しいよ!クマさん!
食事が終わると、ガイルは魔法書をペラペラと捲りながら話しかけてくる。
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「うん」
ガイルは、魔法書を片手に僕のところまで来て、本を広げる。
「そうだなー、初めはこの魔法陣とこっちの魔法陣を用意して、初級モンスターで試してみるといい。それがどういう攻撃魔法か分かるからな」
「そっか!分からないなら、試せばいいんだね!」
「そういうこと」
ガイルが帰ったら早速さっき言われた魔法陣を描こう。
それで、明日試してみて、どんな感じなのか体験しよう。
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そんなことにも付き合ってくれるの!?
S級冒険者ってこんなに面倒見がいいもの?
「えっ!?良いの!?」
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「じゃ、お願いします!」
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そう言って、僕の頭をガシガシと撫でて帰っていった。
ガイルを見送って、すぐに魔法書と魔法インクを準備して描き始める。
言われた魔法陣は2つ。
1枚ずつだと、失敗したとき困るので、念のため・・・5枚ずつあれば安心かな?
後は、足止め用の【バインド】も予備を数枚用意して・・・【盾】はまだ在庫あるから、後は何を用意したら良いかな・・・
それにしても、ガイルは面倒見がいいな。
兄貴!って感じだ。弟とか妹とかいそう。
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つらつらと色んなことを考えていると、またしても視界の端でクマさんが・・・
クマさんベッドの上で遊ぶの好きだよね。
「クマさん何してるの?」
クマさんは、ベッドの上で泳いでいるみたいに見えたけど・・・
『シーツの上を泳いでるんだよ~』
あぁ、やっぱり泳いでたんだね。
クマさん・・・泳げるの?
「そっか。それなら、クマさん今度湖にでも泳ぎに行ってみようか?」
すると、クマさんは呆れた顔をしながら・・・
『坊ちゃん・・・クマさんぬいぐるみだよ?水に入ったら、綿が水を吸って沈んじゃうよ』
と、言った。
「・・・・・・だよね」
うん、そうだと思ったよ!思ったけどさ!
じゃ、泳ぐ練習なんて紛らわしいことしないで欲しいよ!クマさん!
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