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本編
冒険者ギルドへ
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朝早くから冒険者ギルドへ向かう。
依頼は早い者勝ちなので、冒険者達の朝は早い。
初心者向けの薬草採取は、初心者達のポイント稼ぎに良いので、すぐ無くなってしまうので、僕も早く来て依頼を受けるようにしている。
僕には、まだ戦闘出来るだけのスキルもないから・・・。
いつもの様に依頼書を持って、受付カウンターに向かう。
受付窓口は3つあるんだけど、僕はいつもこのお姉さんの所に並ぶ。
何故ならば・・・他の2つの窓口のお姉さんは僕に冷たいから・・・。
何かした覚えもないんだけどな・・・。
「イズール君、おはようございます。今日も薬草採取ですね」
「おはようございます。はい、今の僕にはまだこれしか出来ないので」
「ふふっ、まだ冒険者になって数日だもの仕方ないわ。これから頑張っていこうね」
「はいっ!」
受付のお姉さんは、リリーさんと言って、長い茶色の髪を後ろで一つに編んでいる美人さんだ。
彼女は、良く冒険者達に声を掛けられているのを見かける。
美人さんなので、良くナンパされているのだ。
うんうん、ナンパする冒険者達の気持ちが分かるよー。
お姉さん美人さんなのに、鼻にかける事なく、皆に優しいからね!
初めて冒険者ギルドに来た時、普通にクマさんを両手で抱っこしてきたら、周りの冒険者達に迷子だと勘違いされたんだよね。
そこで、冒険者達に囲まれて固まっていた僕に、リリーさんは話しかけてくれた。
そして、迷子じゃなくて、冒険者登録しにきたと気付いて、受付カウンターまで案内してくれたんだ。
周りの冒険者達は、僕をみて「あれが、冒険者になるのか?」「戦えないだろ」と話していたが、リリーさんは「気にしなくて良いのよ。冒険者なんて、誰に言われてやる物でも、誰に言われて辞める物でもないからね。好きにすればいいのよ」と言ってくれた。
僕は、家を出て初めて優しくしてくれたリリーさんにポロリと涙が出てしまった。
クマさんをぎゅっと抱きしめて、袖で涙を拭うと。
「擦ったら、赤くなっちゃうわ。ほら、君のクマさんも心配しているわ」
と言ってくれた。
クマさんを笑う事なく、クマさんを僕のお友達としてみてくれていた。
嬉しくて、僕は目に涙を溜めて微笑んだ。
そしたら、お姉さんが「うーん・・・違う意味で君は危ないわね」と良く分からないことを言っていた。
違う意味ってなんだろう?何と違うんだろう?
確かに僕は他の冒険者とは違うと思うけど・・・。
こんなにひょろっとした冒険者居ないよね。
でも、頑張っても僕筋肉薄らとしか付かなかったんだよ!
お兄様達と一緒に鍛錬したのに!まぁ、剣術の腕も無かったのだけれど・・・。
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「ふふっ、まだ冒険者になって数日だもの仕方ないわ。これから頑張っていこうね」
「はいっ!」
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そこで、冒険者達に囲まれて固まっていた僕に、リリーさんは話しかけてくれた。
そして、迷子じゃなくて、冒険者登録しにきたと気付いて、受付カウンターまで案内してくれたんだ。
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僕は、家を出て初めて優しくしてくれたリリーさんにポロリと涙が出てしまった。
クマさんをぎゅっと抱きしめて、袖で涙を拭うと。
「擦ったら、赤くなっちゃうわ。ほら、君のクマさんも心配しているわ」
と言ってくれた。
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嬉しくて、僕は目に涙を溜めて微笑んだ。
そしたら、お姉さんが「うーん・・・違う意味で君は危ないわね」と良く分からないことを言っていた。
違う意味ってなんだろう?何と違うんだろう?
確かに僕は他の冒険者とは違うと思うけど・・・。
こんなにひょろっとした冒険者居ないよね。
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