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16歳〜
お父様と再会
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新居2日目。
お父様がこちらに来るとのこと。
良かった。
結婚式まで会えないかと思ってたから、安心したわ。
お父様とエントランスホールで出迎えると、私に足早に近付き、ぎゅっと抱き締める。
「シア、久しぶりだね。元気そうで良かった」
「昨日戻ったばかりでして、ご挨拶が遅くなってごめんなさい。お父様」
「サイラスから手紙を貰った時はとても驚いたよ・・・凄い偶然もあるものだな」
「えぇ、私もまさか隣国でサイラス様に会うとは思いませんでしたわ」
本当に、こんな偶然ある!?って驚いたからね。
「さぁ、フェリシア。こんなところで話してないで、お義父様をご案内しないと」
「あ、そうでした。お父様ごめんなさい。つい会えたのが嬉しくて」
「いや、私も話し込んでしまったな。それにしても・・・サイラス。お義父様はまだ早いんじゃないか?」
そういえば、お父様の事・・・お義父様って言ったわね。
今までは、ラルフ様って呼んでいたのに。
まだ結婚していないから大分気が早いと思うけど。
「もう時間の問題ではありませんか。既にフェリシアとは一緒に暮らしてますしね?」
「・・・相変わらず良い神経しているよ。まぁ、それ位でなければフェリシアを守ることも出来ないだろうからな」
「お褒め頂き、光栄です。では、こちらへどうぞ」
応接室に、お父様を案内し、ソファーに腰を掛ける。
「フェリシア、予定通り誕生日に式を挙げる事になったが、大丈夫か?」
「はい、サイラス様から聞きましたので、問題ありません。それにしても、結婚式の準備を進めているとは思いませんでしたわ」
「・・・・・・いや、我が家は止めていたよ。サイラスが全て整えてしまったけどね」
んんん?
式場のことやらドレスのことやら全てサイラス様が手配したの!?
「えっ!?」
思わず、横に座っているサイラス様を凝視する。
そんな私にサイラス様はニッコリを微笑み「当然の事だろう?」と言う。
当然なの・・・?
ドレスとかそう言うのは、新婦側が手配するのでは?
いや、手配とか止めてるってお父様が言っていたから、我が家に任せていたら私の誕生日に結婚式なんて挙げられないけれど。
私が、結婚式までに見つからなかった場合、サイラス様はどうしていたのだろう。
今回は本当に偶然出会うことが出来たから、準備も無駄にならずに済んだけど。
元々生きてるかも分からない状態で準備していたから、無駄になっても致し方無しと言うことでやってたのかな。
あ、そういえば、ヒロインがどうなったかお父様に聞いてみなくちゃ。
「お父様、お手紙で何度か聞いたことなのですが、アンネ嬢は見つかりましたか?」
「・・・・・・」
お父様は黙り込み、サイラス様に視線を投げる。
ん?サイラス様が絡んでるの?
「フェリシア、彼女の事はもう気にしなくても大丈夫だから、安心していいよ」
そういうと、サイラス様は私の頬に手を添えて・・・顔が近付いて・・・
「ンンッ。私の前だ。そういう事は控えて貰おうか?」
んー!お父様の前で、口付けしようとするとは、サイラス様恐るべし。
「すみません。フェリシアが安心するかなと思いまして」
「別の方法を考えるべきだな」
あれ?結局ヒロインはどうなったの?
見つかったの?
サイラス様が、大丈夫だと言い切ったということは、サイラス様が何かした?
チラリと横目でサイラス様を見ると、笑顔を浮かべていた。
あぁ、例の笑顔の圧ね。
これ聞いちゃいけないやつじゃないかな。
サイラス様がもう安心して良いというのだから、きっと問題ないのだろう。
うん、そういう事にしよう。
お父様がこちらに来るとのこと。
良かった。
結婚式まで会えないかと思ってたから、安心したわ。
お父様とエントランスホールで出迎えると、私に足早に近付き、ぎゅっと抱き締める。
「シア、久しぶりだね。元気そうで良かった」
「昨日戻ったばかりでして、ご挨拶が遅くなってごめんなさい。お父様」
「サイラスから手紙を貰った時はとても驚いたよ・・・凄い偶然もあるものだな」
「えぇ、私もまさか隣国でサイラス様に会うとは思いませんでしたわ」
本当に、こんな偶然ある!?って驚いたからね。
「さぁ、フェリシア。こんなところで話してないで、お義父様をご案内しないと」
「あ、そうでした。お父様ごめんなさい。つい会えたのが嬉しくて」
「いや、私も話し込んでしまったな。それにしても・・・サイラス。お義父様はまだ早いんじゃないか?」
そういえば、お父様の事・・・お義父様って言ったわね。
今までは、ラルフ様って呼んでいたのに。
まだ結婚していないから大分気が早いと思うけど。
「もう時間の問題ではありませんか。既にフェリシアとは一緒に暮らしてますしね?」
「・・・相変わらず良い神経しているよ。まぁ、それ位でなければフェリシアを守ることも出来ないだろうからな」
「お褒め頂き、光栄です。では、こちらへどうぞ」
応接室に、お父様を案内し、ソファーに腰を掛ける。
「フェリシア、予定通り誕生日に式を挙げる事になったが、大丈夫か?」
「はい、サイラス様から聞きましたので、問題ありません。それにしても、結婚式の準備を進めているとは思いませんでしたわ」
「・・・・・・いや、我が家は止めていたよ。サイラスが全て整えてしまったけどね」
んんん?
式場のことやらドレスのことやら全てサイラス様が手配したの!?
「えっ!?」
思わず、横に座っているサイラス様を凝視する。
そんな私にサイラス様はニッコリを微笑み「当然の事だろう?」と言う。
当然なの・・・?
ドレスとかそう言うのは、新婦側が手配するのでは?
いや、手配とか止めてるってお父様が言っていたから、我が家に任せていたら私の誕生日に結婚式なんて挙げられないけれど。
私が、結婚式までに見つからなかった場合、サイラス様はどうしていたのだろう。
今回は本当に偶然出会うことが出来たから、準備も無駄にならずに済んだけど。
元々生きてるかも分からない状態で準備していたから、無駄になっても致し方無しと言うことでやってたのかな。
あ、そういえば、ヒロインがどうなったかお父様に聞いてみなくちゃ。
「お父様、お手紙で何度か聞いたことなのですが、アンネ嬢は見つかりましたか?」
「・・・・・・」
お父様は黙り込み、サイラス様に視線を投げる。
ん?サイラス様が絡んでるの?
「フェリシア、彼女の事はもう気にしなくても大丈夫だから、安心していいよ」
そういうと、サイラス様は私の頬に手を添えて・・・顔が近付いて・・・
「ンンッ。私の前だ。そういう事は控えて貰おうか?」
んー!お父様の前で、口付けしようとするとは、サイラス様恐るべし。
「すみません。フェリシアが安心するかなと思いまして」
「別の方法を考えるべきだな」
あれ?結局ヒロインはどうなったの?
見つかったの?
サイラス様が、大丈夫だと言い切ったということは、サイラス様が何かした?
チラリと横目でサイラス様を見ると、笑顔を浮かべていた。
あぁ、例の笑顔の圧ね。
これ聞いちゃいけないやつじゃないかな。
サイラス様がもう安心して良いというのだから、きっと問題ないのだろう。
うん、そういう事にしよう。
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