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16歳〜
どうするか
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お父様と話し合い、森にあったダミー人形は「シアにとても良く似ている人」と言うことで、通す事にした。
つまりは、発見時は髪やドレスなど身につけているもので「これはフェリシアだ」と言うことで、話を通すが、後日、本物のフェリシアが現れて、あの時フェリシアだと思ったのは間違いだった!と言う事にする。
ドレスや宝石は、犯人が私から脱がして、私によく似た人に着せて森に捨て、依頼を完了したように見せかけて、フェリシアを別途売ろうとしていたという流れで行く。
大分無理がある気がするけど、公爵であり王弟であるお父様が言えば、それが通ってしまうのが恐ろしいところ。
まぁ、元々公爵令嬢を誘拐した罪で、死刑は確定しているから、私が死んでいようが生きていようが刑は変わらないからいいか・・・。
ただ、初めに私が死んだと思ったところで、死亡届を出してしまうと、私が戻るのが大変になっちゃうので、お父様には、娘の死が受け入れられずに、埋葬もせず、死亡届も出していないという設定で行く。
そこで・・・もう一つ問題がある。
サイラス様との婚約だ。
私を死んだ事にするのであれば、サイラス様との婚約もなかった事になる。
私が戻ったからと言って、再婚約するなど迷惑をかけるわけにはいかない。
サイラス様は引くて数多なので、次の婚約者にも困ることはないだろう。
私は、ストーリーから抜け出せたのか様子が見たいので、1年間ここを離れて暮らす事になった。
もちろん、護衛や影は付いてくるけれど、怖い思いもしたし、暫くは隣国でのんびり過ごしてくるといいとお父様が言ってくれた。
1年間、私は周りから死んだものと思われる。
お父様も面倒を避けるために、1年間は社交せずに邸に籠ると言っていた。
本当に、お父様には迷惑ばかりかけて親不孝だなと思いつつも、勝手に消えることはせずに相談して良かったと思った。
もし、私があの時、何も言わずに去っていたらきっとお父様とお母様を一生苦しめる事になったから・・・。
「今回の話は、一部の護衛と使用人にのみ話す事にする。今から人払いをするから、お母様に会いに行ってあげなさい。シアが誘拐されたと聞いて、ショックを受けて倒れてしまったからね・・・」
あぁ、やっぱり。
「はい、ご心配おかけしました。人払いがすみましたら、このまま影移動でお母様の部屋へ向かいます」
「本当に、いつの間にか魔法を自由自在に操れるようになって・・・頼もしいな。それじゃ、私は王宮に戻り騎士団に報告をしたりしなければならないから、行くよ。疲れただろうからゆっくり休みなさい」
お父様は、そういうと、私をもう一度抱きしめ、執務室を後にする。
つまりは、発見時は髪やドレスなど身につけているもので「これはフェリシアだ」と言うことで、話を通すが、後日、本物のフェリシアが現れて、あの時フェリシアだと思ったのは間違いだった!と言う事にする。
ドレスや宝石は、犯人が私から脱がして、私によく似た人に着せて森に捨て、依頼を完了したように見せかけて、フェリシアを別途売ろうとしていたという流れで行く。
大分無理がある気がするけど、公爵であり王弟であるお父様が言えば、それが通ってしまうのが恐ろしいところ。
まぁ、元々公爵令嬢を誘拐した罪で、死刑は確定しているから、私が死んでいようが生きていようが刑は変わらないからいいか・・・。
ただ、初めに私が死んだと思ったところで、死亡届を出してしまうと、私が戻るのが大変になっちゃうので、お父様には、娘の死が受け入れられずに、埋葬もせず、死亡届も出していないという設定で行く。
そこで・・・もう一つ問題がある。
サイラス様との婚約だ。
私を死んだ事にするのであれば、サイラス様との婚約もなかった事になる。
私が戻ったからと言って、再婚約するなど迷惑をかけるわけにはいかない。
サイラス様は引くて数多なので、次の婚約者にも困ることはないだろう。
私は、ストーリーから抜け出せたのか様子が見たいので、1年間ここを離れて暮らす事になった。
もちろん、護衛や影は付いてくるけれど、怖い思いもしたし、暫くは隣国でのんびり過ごしてくるといいとお父様が言ってくれた。
1年間、私は周りから死んだものと思われる。
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もし、私があの時、何も言わずに去っていたらきっとお父様とお母様を一生苦しめる事になったから・・・。
「今回の話は、一部の護衛と使用人にのみ話す事にする。今から人払いをするから、お母様に会いに行ってあげなさい。シアが誘拐されたと聞いて、ショックを受けて倒れてしまったからね・・・」
あぁ、やっぱり。
「はい、ご心配おかけしました。人払いがすみましたら、このまま影移動でお母様の部屋へ向かいます」
「本当に、いつの間にか魔法を自由自在に操れるようになって・・・頼もしいな。それじゃ、私は王宮に戻り騎士団に報告をしたりしなければならないから、行くよ。疲れただろうからゆっくり休みなさい」
お父様は、そういうと、私をもう一度抱きしめ、執務室を後にする。
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