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11歳〜16歳
サイラス様からのプレゼント
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成人のお祝いパーティーでは、勿論の事、サイラス様にエスコートされて、挨拶回りをする。
その私の指には、サイラス様から成人のお祝いとして渡された指輪が嵌まっている。
宝石は、ブルーサファイアとアメジストがあしらわれている。
私とサイラス様の瞳の色。
そして、サイラス様の指には・・・アメジストとオニキスがあしらわれた指輪が嵌められていた。
私の瞳の色と髪の色・・・私色の指輪!?
正直その指輪を見た時は驚いた。
え、これもしかしたら周りの人に私がプレゼントして嵌めさせているとか思われてないよね?
独占欲の強い女とか思われてないよね?
などとどうでも良い心配をしてしまった。
勿論、指輪以外のアクセサリーも全てサイラス様からのプレゼント。
ドレスも、靴も私が身につけるもの全てがサイラス様からの贈り物だ。
この時点ではまだサイラス様からの独占欲を感じられて、ホッとする自分がいる。
まだ大丈夫なのだと。
これがいつ壊れてしまうのかと、カウントダウンが始まったような気持ちになる。
今の状況を素直に喜べないのは、運命の日が来ていないから。
きっと17歳の誕生日を迎えられれば、この憂いもなくなるのだろう。
それまでは・・・サイラス様を疑うことを許して欲しい。
そう心で思いながら、私に微笑みを向けてくれるサイラス様に微笑み返す。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日は、サイラス様が参加資格を失った、王宮のお茶会へ1人で向かう。
ドレスは・・・いや、私が身につけるものはいつも通り、サイラス様から贈られたもの。
勿論、サイラス様の色を意識されていて、彼の独占欲の強さが如実に表れている。
サイラス様は、お茶会へ参加しないと言うのに、朝から我が家に来て
「私がいないからと言って、他の令息達から触れられることがない様に気をつけてね」
と言って帰っていった。
流石に、このドレスを着ている私に近付こうとする令息はいないと思う。
公爵令息であるサイラス様の不興を買いたいものなどいないだろう。
勿論、公爵令嬢である私にむやみに声をかける令息も早々いないと思う。
話したとして、マリア達の婚約者位なものだ。
王弟殿下の娘として、公爵令嬢として、私は簡単に声をかけられる相手ではない。
令息のみならず、令嬢達も下手に近付いて私の不興を買い、父である王弟殿下に話がいくのを恐れているからか、余計に声をかけずらくなっていると思う。
マリア達は、例外的に仲良くしてくれているので、本当に助かっている。
マリア達がいなければ、私はきっと今も友人を作ることは出来なかったと思う。
彼女達には感謝しても仕切れないわね。
その私の指には、サイラス様から成人のお祝いとして渡された指輪が嵌まっている。
宝石は、ブルーサファイアとアメジストがあしらわれている。
私とサイラス様の瞳の色。
そして、サイラス様の指には・・・アメジストとオニキスがあしらわれた指輪が嵌められていた。
私の瞳の色と髪の色・・・私色の指輪!?
正直その指輪を見た時は驚いた。
え、これもしかしたら周りの人に私がプレゼントして嵌めさせているとか思われてないよね?
独占欲の強い女とか思われてないよね?
などとどうでも良い心配をしてしまった。
勿論、指輪以外のアクセサリーも全てサイラス様からのプレゼント。
ドレスも、靴も私が身につけるもの全てがサイラス様からの贈り物だ。
この時点ではまだサイラス様からの独占欲を感じられて、ホッとする自分がいる。
まだ大丈夫なのだと。
これがいつ壊れてしまうのかと、カウントダウンが始まったような気持ちになる。
今の状況を素直に喜べないのは、運命の日が来ていないから。
きっと17歳の誕生日を迎えられれば、この憂いもなくなるのだろう。
それまでは・・・サイラス様を疑うことを許して欲しい。
そう心で思いながら、私に微笑みを向けてくれるサイラス様に微笑み返す。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日は、サイラス様が参加資格を失った、王宮のお茶会へ1人で向かう。
ドレスは・・・いや、私が身につけるものはいつも通り、サイラス様から贈られたもの。
勿論、サイラス様の色を意識されていて、彼の独占欲の強さが如実に表れている。
サイラス様は、お茶会へ参加しないと言うのに、朝から我が家に来て
「私がいないからと言って、他の令息達から触れられることがない様に気をつけてね」
と言って帰っていった。
流石に、このドレスを着ている私に近付こうとする令息はいないと思う。
公爵令息であるサイラス様の不興を買いたいものなどいないだろう。
勿論、公爵令嬢である私にむやみに声をかける令息も早々いないと思う。
話したとして、マリア達の婚約者位なものだ。
王弟殿下の娘として、公爵令嬢として、私は簡単に声をかけられる相手ではない。
令息のみならず、令嬢達も下手に近付いて私の不興を買い、父である王弟殿下に話がいくのを恐れているからか、余計に声をかけずらくなっていると思う。
マリア達は、例外的に仲良くしてくれているので、本当に助かっている。
マリア達がいなければ、私はきっと今も友人を作ることは出来なかったと思う。
彼女達には感謝しても仕切れないわね。
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