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0歳〜10歳

---サイラス視点②---

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 次に彼女に会えたのは、僕の誕生日パーティーの日だった。

 彼女は、今回も淡い色合いのドレスを着こなしていた。
 ドレスは、ピンクと赤の間の様な淡い色。
 薄いレースの違う色を交互に重ねる様にして作られているからか、グラデーションが掛かっているように見える。

 髪は・・・・・・!!!?
 彼女の髪に視線を向けて、歓喜に震える心を深呼吸をして鎮める。

 彼女は、僕が誕生日にプレゼントをした髪飾りをつけてきてくれていた。
 彼女の今日のドレスにも良く合っているし、何よりも彼女の美しい黒髪にもとても良く似合っていた。
 その姿を見れただけで、十分にプレゼントになる。

 そんな彼女からお祝いとして貰ったプレゼントは万年筆だった。

 万年筆が二本と、ボトルインクが3個。

 万年筆は、僕の瞳の色に合わせた宝石が嵌め込まれており・・・あぁ、だめだ。
 黒い万年筆を見ていると、彼女の色の万年筆だと考えてしまう。

 黒は彼女の髪の色・・・ゴールドは僕の髪の色・・・そして、バイオレットカラーのボトルインク・・・これは彼女の瞳の色。
 
 (あれ、これって彼女の色を僕にプレゼントしてくれたってことだよね?もしかして彼女は僕のことが・・・)

 プレゼントを目にしただけで、色々な事が頭を駆け巡っていく。
 毎日このブラックの万年筆で勉強に励もう。
 バイオレットカラーのボトルインクは・・・出来れば彼女との手紙のやりとりなどに使いたいが・・・手紙のやりとりしてくれるかな。

 万年筆はすぐにジャケットの内ポケットに入れて、肌身離さず持ち歩く事にした。

 僕の6歳の誕生日パーティーだったため、10歳~5歳までの年の近い子供たちを集めていた。
 僕より年上の令嬢達に囲まれてしまって、抜け出すのに苦労した。

 今後は、こう言った事にもスマートに対応出来るように頑張っていこう。
 さっさとこの輪から抜け出せる様にならなければ、彼女の元へ行く事もままならない。

 さて、彼女は今どこで何をしているのだろう。
 辺りを見回して・・・どうして・・・なんで・・・。
 目に飛び込んできた光景に愕然とするが、このまま見過ごすことなど出来ない。
 すぐに彼女の元へ向かった。
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