上 下
97 / 106
三章 精霊姫 側妃になる

全部甘いの?

しおりを挟む
 剣術の授業が終わり、それぞれ着替える為に、部屋へ戻ろうとしたところで、ヴァン様が颯爽と現れた。

 「リア、レオンハルト、お疲れ。今日は、楽しかったかい?」

 「父上!はい、今日はとても楽しかったです!すぐにでも、また授業を受けたいくらいです!」

 「そうか。それは良かったな」

 そういうと、ヴァン様は、レオンハルトの頭を優しく撫でる。
 子供に興味が無さそうに見えるのに、意外にもちゃんと父親してるのよね。

 が、すぐに私の側に来ると、腰を抱く。

 「リアも楽しかった様だな?」

 「えぇ、初めての経験で、とても楽しかったです」

 「リアの初めてね・・・私が手取り足取り教えてやりたかったが・・・」

 「お仕事があるのですから、無理を言わないで下さいね」

 「分かってる。それで、この後は、どうする予定だ?」

 「丁度、汗を流しに行こうと思っていたところです」

 そういうと、ヴァン様は、私の首筋に顔を埋め、息を吸い込む。
 
 えっ!?
 やめて!臭い嗅がないで!汗臭いでしょ!

 引き剥がそうと、ヴァン様の胸に手を置いたところで、ペロリと首筋を舐められる。

 「ヴァン様っ!?何をっ!」

 「リアは、汗も花の香りがして、甘いのだな」

 え?そうなの?
 汗臭くないの?
 
 え?汗が甘いの?
 これも精霊姫特典?

 「ち、父上っ、母上。私はこれで失礼致します」

 そういうと、足早に、レオンハルトは去っていった・・・。
 
 流石に、両親のイチャラブは見たくないわよね・・・。

 「ヴァン様。子供達の前で、そういうことは控えて頂けると助かりますわ。流石に恥ずかしいので・・・」

 もう、使用人達の前では、いつもの事なので、気にしなくなったけれど、流石に子供達の前では、恥ずかしいわね。

 「あー・・・そうだな。つい、いつもの癖でだな。リアが近くにいると、触れたくなって仕方がないな。さぁ、汗を流すのであろう?行こうか」

 言うや否や、私を抱き上げて、スタスタと歩き出す。
 抱き上げられるのも、割といつもの事なので、特に抵抗することなく、受け入れる。

 そうすることで、私も移動が楽だし、ヴァン様もご機嫌だしと、言うことなし!

 部屋につき、さぁ、シャワーを・・・と、思ったところで、ヴァン様に、ベッドに降ろされる。

 「ヴァン様・・・?」

 「汗を流す前に、もうひと汗かこうか」

 「えっ!?」

 「リアの汗が甘いなどと、初めて知ったからな。折角だから、堪能させて貰うよ」

 「いやっ、それはっ!?」
 
 精霊姫特典として、仮に汗が甘かろうとも、気分的に良いものではない!
 汗を流して、綺麗にしてから、抱かれたい!

 私の拒否の言葉は、あっさり流され、手早く服が脱がされていく。
 夜着とは違い、脱がしにくいと思うのに、なんて手際が良いことで・・・。
 あっという間に、全て脱がされる。

 身体中に這う舌は、初めは、軽く触れ、少しのくすぐったさがあったが、次第に、快感を拾い始める。
 
 ただ、肝心なところは避けている為、焦ったく、もどかしい。

 「ヴァン様・・・」

 つい、恨みがましい視線を向けてしまう。

 「どうした?」

 「分かっている癖に、意地悪しないでください」

 「よしよし、すまないな。あまりにもリアが可愛くてな。それじゃ、望み通りしてやろう」

 そうして、夕食の時間まで、たっぷりと愛され・・・あれ?ヴァン様、お仕事は?
 
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

聖獣に愛されすぎて困ってるんですが

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:260

《短編集》美醜逆転の世界で

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:227pt お気に入り:128

婚約破棄後のお話

Nau
恋愛 / 完結 24h.ポイント:49pt お気に入り:2,095

私の好きな人は異母妹が好き。だと思っていました。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,767pt お気に入り:905

僕と兄ちゃんのキズナ

BL / 連載中 24h.ポイント:78pt お気に入り:41

処理中です...