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三章 精霊姫 側妃になる

思うところ・・・

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 ロイ義兄様と念話をした日は、なんとなくヴァン様を受け入れにくい。
 気持ち的に、ロイ義兄様に対して罪悪感が湧いてしまうから。

 お腹に子供がいると話した時も、心なしが声のトーンが低かったしね。

 それでも、お腹の中の双子がヴァン様の魔力を欲しがっている為、いつも通りヴァン様を受け入れる。

 触れ合う前は、少しの罪悪感を感じていたというのに、ヴァン様と肌を触れ合えば、すぐにその快楽に溺れ、もっともっとと強請ってしまう。

 絶倫なヴァン様はその私のおねだりにしっかりと応え、外が薄らと明るくなる頃まで相手をしてくれた。

 「今日は、随分と酔いしれているようだったが、何かあったか?」

 妊娠すると、お腹の子達が欲しがるから、もっとしたくなるとは言えない。

 「いいえ、特に何も。ただ、気持ち良くてヴァン様から離れられなかっただけですよ」

 「そんな可愛い事を言っていると・・・」

 ヴァン様は、私の腰をサラリと撫でる。
 その誘うような触り方に、ピクリと体が反応するが、流石にそろそろ休まなければ、お互いに良くない。
 特に、ヴァン様は朝からいつも通り執務があるのだから、寝不足は良くない。
 いくら私が果実水を飲ませてるといっても、しっかりと体は休ませないと。

 腰に添えられた手をパシっと叩く。

 「ヴァン様?もう休まないとだめですよ。明日・・・もう今日ですが、今日もお仕事なのですから」

 「後1回位はだいじょう「だめです!」・・・仕方ないな」

 ヴァン様は、そういうと私をぎゅっと抱き込み、頭に口付けをする。

 「おやすみ、リア」

 「おやすみなさい。ヴァン様」

 そう言って、私はヴァン様の唇にそっと口付けを落とした。

 ◇ ◇ ◇
 
 妊娠が分かってから、3ヶ月が経ち、お腹の子達も落ち着いてきていたので、そろそろ侍医の診察を受けることにした。

 1人目同様、ルドに診てもらい、青とピンクの光が現れ、男の子と女の子を宿していることが分かった。

 「おぉー、男の子と女の子ですな。第二王子に、第二王女。4人も子が入れば安泰ですな」

 「そうだな。リア、良くやった!」

 そういうと、ヴァン様はお腹を潰さないようにふんわりと私を抱き締めた。
 3人も子を産むのだから、側妃としては十分役目を果たしたと言える。

 でも、もう1人女の子が欲しい。
 リッドラン辺境伯領にも、我が子を嫁がせたい。
 
 我が子が、それぞれの辺境伯領に嫁げば、私も支援がしやすい。
 側妃用の特別手当は、何に使っても報告義務がない為、我が子達が嫁ぐ領地へ支援に使ったとしても何も言われない。
 言われないが、何故そこを支援するのか?とは思われてしまう。
 そこで、我が子が嫁ぐからという理由が付けられるので、丁度良い。
 私も街興しに協力したりして、大分発展しているから、娘が嫁いでも苦労することは無いと思う。

 私が、支援すればもっともっと良くしていくことが出来るし、私が冒険者になった時にも快適に冒険者ライフを送れそう。
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